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short&long~知らない黒

投稿忘れてましたが勢いで書き殴っては消していたのでなんとかすぐに二連続で投げられそうです。月末投稿は忘れてました。申し訳ありません。

 ◎視点 インスタグ・プラム・ラファエル

  荷物の中

  前回のマリル視点と同じ時間と場所


 そろそろ封を解いてほしいものだが。

 ……まぁいい。自分で言うのもなんだけどラファエル伯爵家の本質的な地位はとても高い。なんせ王族の血が混ざりまくってるからね。

 “雀炎”としても利用価値はあるだろう。

 だから出してくれないのには意味があるはず。そして今理解したことにも。

 一つ、マリルは傷の深さと相関関係を持つ血統魔法がある。

 一つ、狂国の潜入者の一人は敵意が本当にない。

 そしてさらに一つ。


 パインの思考は、何もなかった。


 皆無。存在しないように、そこにいないように、何も人型の声が聞こえなかった。

 それだけ思考を無にできる人間って何だ?

 うーむ、まぁいいか。

 少なくとも、本当に家族思いなのは、察しがつくからね。


 ◎視点 アルマ・ブルーム

  花の月20日 軽い寝坊


 起きた。

 もう昼じゃない…?

「おはよう、お姉ちゃん」

「うん、おはよう、マリル」

 寝坊したなぁ…。

「あさごはんできてるよ。たべよ?」

「うん、食べる。今行くね」

 ぱっぱと着替える。少しルーズかなぁ…。許して。


 ◎現在時間は9時くらいでした。


 会食の間、らしいです。

 会食とはほど遠い気もするけど。

「ほれちゃんとお座り!」

「ほら席はこごふっ」

 ってかまたフォリック蹴られてる。

 なんか、前より多い。

「熊族……!?」

 犬族の十つ子より多い…!

「三つ子二組と四つ子二組だね…」

 あ、ミシェルちゃん。……ミーでいいか。

「おはよ、ミーちゃん」

「うん、おはよう」

 あっさり?

「ほら、食べようぜ」

 狐の人が連れてってくれた。なんか強引なのは気にしない。

「よう、化物」

 …。は?この狐の人いきなりすごいこと言い出したよ。

「おう、畜生か。久しぶりだな」

 ……いきなり罵倒しあってる。仲悪く……はなさそうだね。

「アルマ、そいつはフェネック。狐族の族長だ」

 そうなのか…。

「そういうわけだ、よろしく。なぁ、この子らおめぇの娘だろ?大分息子が世話になったようだが」

「お互い様だ、にしても大分集めて大丈夫か?一人仕留めてないぞ」

「むしろ辺境のほうが危険になってるぜ、なんせ奴ら魔物を活性化させやがった」

「うへぇ」

 なんかやばくない!?

「ありゃひと月しか保証できねぇな」

「半月もかけらんねーっての」

「……すまんな、戦力を貸してやれなくて」

「誰も出られると思ってねぇ。ただ正面から突破するやつがいる気がするぜ?」

「………未来は、決まっているさ」

「ふん、気にすんな。アルマなら0%でもなきゃどうとでもする」

「しかしだな………」

「未来、ってのは普通は結果だ。そりゃ100%にも見えるだろうけども、アルマが見てるのは過程だよ、信じて、任せてくれ」

 私にプレッシャーかけるな!

「……で、あの子らはまだ?」

「まぁ幼いから仕方ないな」

 ……ご飯まだなんだ。

「かれこれ一時間だぞ…」

「そろそろ飯できてるだろうなぁ…」

 ご飯作り終えてなかったあたり想定内か…。

 話し終えてしまったようなので、とりあえず初見の人たちを眺めとく。

 フェネックさんは髪色が薄い灰色で、目はリックと同じ金色。

 奥にいる熊の大男。クーと同じ濃いめの茶色。子供たちのうち四人はそうだね。もしかしてその子たちってクーの弟たちかな?

「しかしなぁ………そう思うとだなぁ…」

「別に双子三つ子といなきゃってこともねぇだろ?」

「まぁ周りが子宝で幸せそうって程度の話だがよ…」

 …。ふむ。狐の兄弟少ないのか。

「すまねぇ、あの真っ黒姫が誰だか知らないんだが…」

「私も知らん」

 真っ黒な兎の獣人の……男の子?

 誰だか知らない?

「大分でかいな」

「おい、デリカシーどこ行った…」

「いや、獣人としてはあの胸は栗鼠族と犬族以外ではつかん。あんな兎の血筋は知らんから察しもつくはずなんだが」

「そういう問題じゃねぇってわかっててやってんだろ……」

「何のことやら」

 ん~……ヘンタイ!………言うか?

「へんたーい」

「「!?」」

 パインに言われた……だと…?

「へんたーい」

「あ、へ、変態っ!」

「マリル、その言い方本気でへこむやつ」

 便乗した私が言うのもだけど、やめてあげよう?

「なぁ」

「悪かったと思っている」

 本当か?

「……ごめんなさい」

「大丈夫だ、変態呼ばわりされて然るべき会話だったしな。そもそも気にしてない」

 ………うーん。

「嘘だろ」

「嘘だ、めっちゃへこんだ」

「バーカ」

 シャメルが軽口を言いに来た…。  

 あ、リックが割と近くにいた。

「あ、リック今日だいじょぶなん?」

「大丈夫です、勝ちます」

「よういった。待っているぞ!」

「うん!」

 リックの親子仲はいい様子。

 ……にしても、闘技大会か。

「かなり楽しみだよ」

 あれ、いたんだ。シャメルのお父さん。

「それと、犯人はわかっているかい?」

「恐らく決勝でぶつかるでしょう。打ち負かし、その上でそのまま処刑場送りかと。何事もなければ(・・・・・・・)ですが」

 怖。……あまり把握してはないけど、相当なことがあったのだろうし……だよね?

 とりあえず、ご飯食べようか。

 あ、がっつり和食です。sashimiってすごいね。生魚初めて食べたよ。

 まぁ、メンタルは荒野のど真ん中だからしょうがないか。フレア湖の食用魚なんて聞いたことないし。底は白い湖。

 あ、なぜか白で思い出した。黒の子いなくなってる。何でぇ?

 それと、今更だけどあの子って実は狐の先祖返りした兎族の男の子だったりする?

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