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キケンだわん!

おかしな時間ですがお気になさらず…。

 追っかけてる途中でふと思ったけど、ここにいる人って大体女の人。例外は族長家の人くらい。

 そんなここで働いてる人たちは今日は大半がお休み……というか力尽きている。何ならここでも倒れてる。風邪引くぞ?

「私たちでご飯作る必要あるかも」

 子供たちはとても、元気です。

「あ、いたいたー手伝う手伝うー」

「いいって言ったのに」

 私たちも元気なんです、多分。

「お父さんが手が空いてるから行ってていいって」

「むー」

 混浴的なあれ。ここのお風呂広くて広くて。正直一人で入るのはあれですが朝入るにももう遅い。

「とりあえずあの子たちまだ来るでしょ」

「なるほど」

 まぁ子供のお風呂担当するならリックと一緒である必要皆無とか今気付いたけどいいやもうなんか。

 別にタオル越しなら恥ずかしくないし。なんなら前にコルル引っぺがしてうちのお風呂なんであるんだに突っ込んだことがある。(すす)とかでぐちゃぐちゃだったからなぁ。

 ん?前ののぞき?あれは別でしょあれは。


 ◎犬族長屋敷 大浴場

  朝ご飯食べたっけ(時間感覚喪失中)

   ちなみに食べてない


 ふぅー。

「あったかぽかぽか」

 後は例のやんちゃな子といまだにねぼすけなこの子だけ。

「今何時でしょう…?あ゛っ」

 そろそろ抵抗が弱くなってきた様子。

「うーん…もう上がった方がいいかなぁ」

「話あってない…」

「ごめん、わかんないや。入ってからどれだけ立ったかもわからなくて」

 完全に時間感覚なくした。ここまでのは珍しいや。最近あったけど。

「…ちゃんと寝ました?」

 こっち見てはすぐ目をそらす。なんかかわいい。

「夜泣きすごくて寝てない」

「あがったらゆっくり寝てください。無理はいけませんから」

「うん、そうする」

 もういいかな、温まったよね。

「もう上がろうか」

 風呂から上がる。

「ふぅ…もう暑い…」

「その子はお風呂入れる必要なさそうだね…」

「そうですね……あ゛がっ!?」

 フォリックが倒れた。

「いっ…………ぐぅ」

 お腹を抱えている。

「……あれだ、そろそろ怒るよ?ねぇ!?」

 さすがに叱ろうか。


 ◎一時間ほど頑張って説教しました。


 ◎その後


 疲れた。なんか疲れた。

 とりあえず庭の方に向かうことにしました。

「何あれ?」

 なんか橋の端に絵がある。

「あれは踏み絵や。ゼロスサンが狂国より強かった頃、まだここが純人の地やった頃の宗教弾圧のあとや」

 なんか歴史だ。難しい話だ。

「宗教家が奴隷の仕入れとかしてたからだって聞いたけれども。説得力なんてありゃせん」

 訳わからないから話そらそうかなぁ…?

「というか純人の国って…ドワーフとかはいつ来たの?」

「確か鉱人(あらがねびと)海人(うみびと)はポセイドンから来たはずや。あ、それぞれドワーフと……えーっと……セイレーンか」

 ややこしい。

「すんませんな、横文字になれてないんよ」

「あぁ、なるほど…大丈夫です、セイレーンと言われても海人と言われてもわかりませんでした」

 申し訳ないことにどっちにしろ聞いたことがない。

「あらま、でも確かにあの荒野じゃあいけまへんわ。それはこの山も同じことやけどね」

 あの荒野、ってブルームに行ったことあるんだ。

 荒野ねぇ…。

「熊の方とかは管理されてない森だらけだとか。後狐の若さん倒れてたけど大丈夫なのかあれは?」

「しばらくはあのままかも」

 かなりやばかった。もしかしたらあの子フンフさんやゲータみたいな魔法使ってたのでは?…でも使うなら妖術なんだろうな、二人と違って。

「海人…いわゆる人魚だ。写真あるぞ、これ」

 たしかに人魚だ。

「しかし……この死にかけ状態、運んでやるにもなぁ…」

「暇してそうなフンフさんにでも頼んどけば?」

「あの人か。りょっかい」

 人魚…人魚かぁ…。

 まぁ、会う機会なさそう。


 全体的には待ったりした時間。事件簿としてはいうことがない。

 で、だ。冒頭の女の子が多い理由わかった気がするから聞いてほしい。……すでに察した人いるだろうけど。

 たぶんシュレールちゃん…栗鼠神獣の力を継いでる子のせいだ。男の人をおかしくしたあの神獣の力が原因なのではないだろうか。

 あの子は女の子だから、同じ女の子を中心に固める感じ。

 リックとマータが仲よさそうだけど…同じ神獣の力があれば多少は大丈夫とか?

 多少でしかなさそう…。


 ◎夜


「空が白い…?」

 またなんか得体の知れない異常気象が…。

「うへぇ、物怪極夜前夜かよ」

「それなんですか?」

 アハトさんがいたので聞く。

「明るい夜だろ?明日は暗い昼になるんだ。獣人たちは本能やらを刺激されて行動的になる、それが物怪極夜。……なぁ、犬の姫ってオリュンにいるんだよな?」

「ごめん、何それ?」

 どこ、というのが正確な表現だろうけども、何か、と聞いた方がわからないことが伝わりそう。

「……妖連邦の中心地だ。今度そこで武術大会があるとかで、族長たちが集まるんだと」

「……それで、何がやばい?」

「魅惑の力の制御をしくじれば、異性にたかられて食い尽くされて死体の山だ。……予定変更だな、俺の指令で今すぐ転移する、準備しろ」

「あいあいさー」

 急げー。といっても荷物はまとめて荷台の中だし。

thinking (しんきんぐ)accelerate(いくせられー)

memory (めもりー)checker(ちぇっかー)

memory(めもりー) editor(えでぃたー)

 手短に詠唱を済ませ、記録を開始する。ちょーっと今のうちに済ませた方が良さそうだし。

 いろいろ問題だらけな気がしますが個人的には「お父さんデリカシーない」ぐらいの問題だと思っています。

 どうなんでしょう……?

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