エスケーパー逃走
真面目に戦闘回です
遅れた分巻きでいっておりますが、4月中はあと一つ二つと言ったところです。
◎視点 アルマ・ブルーム
ブルーム王国首都メンタル マル地区
特別牢獄前
太陽は真上にある
さて、疑問がありすぎるので解消しようか。
さっき作戦を聞いたが、雑なくせにわかりにくかったので以下略。おかげで質問たっぷり。
「出てきたあいつを足止めするふりして、時間をかせぐ。まずここだけでも変なところが一つ。なぜ脱獄が前提条件なのか」
シャメルは居ないけど、お父さんは居るからね。
「質問にはまとめて答えた方がいいから、とりあえず全部言え」
まとめて、か。あと5個ぐらいかな。
「うん。次に脱獄を補助したやつはすぐ逃げる。ここで、なぜ断言できるのか」
「そして、一人になったところで仕留める。なぜ待つ必要があるのか」
「あと、ここにマリルがいたけど、妖術によるバリアはっつけて帰ってったのはなんで」
「ついでに、シャメルどこ?」
「最後に、アインスさんが候補にいたらしいけど、お父さん居場所知ってるでしょ?どこ?」
お父さんは質問が意外に多かったのか頭を抱えている。
「まず補助役は認識できないが、攻撃できる。この認識できないってのはせいぜいノイン並だから、まぁあの少年に任せていいだろう。ノイン並ってやばいやつだけどまぁいいよ。で、対処できるヤツのうち一人、フンフ・ウィスティリアがもし居たら、巻き込まれてしにかねねぇから逃げる。俺たちはこのバリアがあるからモーマンタイってやつだとでも思ってくれるさ」
「モーマンタイって何?」
聞いたことないよそんなの。
「白銀にある言語の一つ、中国語の方言における、もんだいない、という意味。あ、意味以外は大してあてにすんなよ?たいして詳しくもないし」
意味だけでいいって。
余計なことばっかり言う。
「で、マリルは戦力外だからここに居ない方がいい。それと、わざわざ待つのは協力者の逃走ルートまで変えられるとどうにもならないからで、シャメルは王城、アインスはポセイドンにでも居るんじゃね?」
旅行中なの?
「ってえか、よく考えれば、不意打ちでやれるなら脱出させる必要なくねぇ?」
え?
「フィーアならできるだろうに、何でそうなりけるやら」
なりけるってどんな言い回し?
「あれでしょ?その協力者、補助役の方が本命なんでしょ?」
「ああ、そっか」
そっかじゃないよ。お父さん威厳保とう?
「胃が痛い」
いえんじゃなくていげん!ってシャメルじゃないんだし聞こえてないか。ってゆうか、胃炎だったらまずいよね。
「押しつけやがって」
ん?お父さんから殺気が?
っと、来たね?来たね?
出てきた女とナニカ。
わからないけど、いる。勘でしか判断つかないけれども、そこには確かに人が居る。とてつもない狂気のかたまりが。
さぁ!
「やろうよ!」
「―――あ、あー」
覚悟決めてあおったら、なんか変な答えが返ってきた。
「猟奇的な子もいた者ね」
ごもっともです………。
さっきのは、声の調子確かめてたのかな?
「まぁいいじゃない」
「で?逃がしてもいいの?追いかけるのはもう大変よ?」
あら?いるの分かってたのは分かられてる?
「お父さん、いいよね、もう」
「ああ、フォローは任せろ!!」
「うん!」
さぁ!始まりよ!
燃えろ、その命!燃やせ、その魂!情熱の炎で焼いてやる!!
「laevateinn」
禁術の炎が、赤黒く燃えさかりその女に向かう!
「くっ、油断した!あれでも……!」
「earthlance(大地の槍)」
避けられたか。でもこれはただの炎じゃない。
ラーブァテインは、炎にして武器。一回きりとは限らない!
反転、突撃ー!
「あー、breaker(破壊者)」
魔法に抵抗されたが、そのまま突撃する。
それも当たらない。
まぁいいわ。
さっきの槍で爆音が上がり、ラーブァはまた彼女をおそう。
「earthcard(大地の札)」
「breaker」
あれ、さっきのお父さんの魔法には効いてない。気づいてないのね?
「うわっ!?」
「laevateinn」
さて槍はギリギリよけた。
今度はラーブァ二発だよ!
「いつの間っ」
当たんないか。
「さて、ここからどうなることやら」
気を引き締めていこう。
彼女は、こんなあっさりやられるのかしら?
10/4スペルミス訂正




