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第3話:魔術学園の爆破の真相

side-アンナ-

現在、自宅に向けて馬車で帰っている最中である。馬車に乗っているのは父さんと母さんと俺の三人だけ。

出発して早々に父さんに聞かれた。


「先ほどの男は、お前たちに対してなんて言っていたんだ?」

「私から話すわ。と言ってもほとんど会話はしてない。一方的に伝言を伝えて消えたわ」

「伝言?」

「アンナはもうすぐ魔人に覚醒する。そしたらうちに来いって勧誘だったわ」

「魔人だと!?それは本当なのか?」

「私には本当のことかどうかはわからないわ。でもあの男はそう言っていたわ」


父さんは考えこんだ。何か思いあたることがあるのだろうか?

しかしこれはチャンスだ。あの自称神様も言っていた魔神についての情報が手に入るかもしれない。


「あの、父さん、母さん、魔人ってなんのことでしょうか?」

「口調は楽にしていいよ。そうか記憶がないからわからないな。よし、これから魔人について話そう。今回の爆破事件にも繋がる話だからな」

「お願い、父さん」

「この世界には人以外にも、獣の能力に持った獣人族、海を自由に泳ぐ魚人族、自然とともに暮らすエルフといった様々な種族が存在する。種族間は基本的に友好的で平和だ」

「それは凄いね。普通なら仲が悪くなって戦争が起きるかもしれないのに」

「確かにこれだけなら、戦争を起こそうと企む輩が出てくる可能性がある。しかし、ある大きな存在が抑止力になっている、なんだかわかるか?」

「もしかして魔人?」

「正解だ。簡単に言うと魔人に勝てるは、災害級以上の魔物と魔人だけだ」

「それは他の種族で連合を組んでも勝てないってこと?」

「あぁ、この二つの共通点は単純だ。それは常識が通用しないってことだ」

「常識が通用しない?魔術も常識的ではないと思うけど」


 俺からすれば、魔術なんてない世界から来たから、常識なんて存在しない気がするんだが。


「魔術はあくまで世界の理には逆らえない。例をあげると魔術で作った氷がここにある。これを熱するとどうなる?」

「溶けて水になる」

「その通り。これが世界の理だ。しかし、魔人は世界の理に囚われず書き換えることができる」

「どういうこと?」

「例えばだが、生成した氷を熱すると逆に氷を大きくすることができる。普通ならありえない現象だ。だが彼らは常識では考えられないようなことを平気でやってのける」


つまり、彼らが本気になればこの世界のルールを書き換えることができるってこと?それ強すぎじゃね?この世界のパワーバランスは大丈夫かよ


「現在、魔人は10人いて、そのうちの7人は国を作っているわ。このクレイドルもそのひとつよ」

「そしてここから本題だが、ある組織が魔人を人口的に作り出そうと動いていた。しかし魔人になる方法がわからない以上、机上の空論だ。しかし人体実験を行っているという情報も入ってる以上、問題視されていた。今回の学園爆破事件も組織が関与している可能性があった。そして今回の襲撃で組織が関係していることでほぼ間違いないだろう。今後は気をつけて行動してくれ。一応外出する際は護衛をつける。長話になったな。そろそら我が家に着くぞ」


とりあえず、魔人については聞くことができたな。てか、俺もしかして大変なことに巻き込まれたんじゃないか?でも、今の話のように世界のルールを上書きするようなことはできないし。今は考える必要はないだろ。俺が今したいことは一つ、前世でできなかった親友とも呼べれる友達を作ることだ!




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