表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/14

新星

苅部は組織の命令により屋敷の捜索に勤しんでいた。苅部の能力である追跡を使い捜索しようとしたがあまりにも情報が無く0どころかマイナスと言ってもいいくらいの情報の無さだった。追跡は情報無しでは役に立たないので地道に足で稼ぐしかなかった「しっかし・・・!こんな都会に屋敷なんてあるのかぁ?」苅部は暁にある全屋敷を調べようとしたが暁にある屋敷の数は12万を超えそれらを一人で調査するなど不可能だった。更には敵がネットで調べて見つかるような屋敷を使用するわけがなくネットに載っていない屋敷を探し出す必要があった。すると支給された携帯に情報が入ってきた。どうやら屋敷は異常に古びた外観をしており和風だという。それらをネットで絞ると12万あった屋敷が2万にも減った。しかもそのような屋敷は特定のエリアに密集しており中でも密集しているのは楳田遊郭跡というかつてあった遊郭跡地だった。そこは50年前まで遊郭街として栄えており年間500万人以上の客が全国から足を運んでいた。しかし時代とともに遊郭の地位が低くなり客足が遠のき街全体が経営破綻し人が消えてしまった。そんな楳田遊郭だがとある噂があった。それは楳田遊郭一巨大な遊郭である「鰆の里」という店に人が入っていっているらしく現在も密かに営業をしているのではないかという噂があった。苅部は行く価値があると思いすぐさま現場へ急行した。タクシーで2時間20分走り楳田遊郭跡地付近で降りると早速中を調査し始めた。中はすっからかんで生活感のない街並みが苅部の不安を搔き立てた。まだ使われていてもおかしくないような店もありいるだけでも物凄く不思議な気持ちになった。苅部は鰆の里へ続く道を歩いていると周囲から突然能面を付けた着物の女性たちが現れ苅部を囲んだ。能面の女達は髪に刺していた鉄の簪を手に取り戦闘態勢に入った。苅部も手に努の波動をまとわせどいつから倒そうか考えた。しかし能面の女達は突然苦しみだすと衣服と能面が落ち身体は消えてなくなってしまった。苅部は警戒を解いたが彼女たちが何故消えたのか察しのよい苅部は気が付いた。恐らくこの能面の女達はこの街のどこかにいる能力者の傀儡なのだろう。多分そいつは鰆の里にいる。苅部は更に警戒しながら鰆の里へ向かった。しばらく街を歩いているといきなり開けた場所へ出た。そこには巨大で煌びやかな建造物があった。建造物にでかでかと「鰆の里」と書かれた看板が置かれていた「本当にここには人がいないんだよな?」苅部は鰆の里に向かい中へ入ると中は多くの人が行き来しておりその大繫盛っぷりに苅部は目を疑った。立ち尽くしている苅部の元に綺麗に着飾った女が近づいて苅部の手を引いた「お客さん始めて~?」「え・・・まぁはい」「かわいい~!ならぁ~初めては私にしちゃう?」「な・・・何言って!」「噓噓じょーだんよ!ま!まずは受付行って女の子選んじゃないなさい!」苅部は背中を押され受付へ行くとランダムに女の子を選んだ。苅部は案内された部屋に行き15分程度女の子を待っていると襖がゆっくりと開いた。そこには明らかに10代しかも中学生程度の年齢の女の子が入ってきた。女の子は深々とお辞儀をすると苅部に近付きキスをしようとした。苅部は咄嗟に突き飛ばすと口を手で塞ぎ持っていた銃で脅しをかけた。普段そういうキャラじゃないため脅し方がわからなかったが父親が見ていたヤクザ映画やスパイ映画のセリフを思い出しながら頑張ってみた「おい・・・・騒いだら・・・えーっと・・・撃つぞ・・・撃たれたくなかったら大人しくここの事を詳しく話せ!」女の子は泣きながら首を縦に振り苅部も流石に申し訳なく感じ手を離すと持っていたハンカチを渡した。女の子は落ち着くと鰆の里の事を話し始めた。ここは元々廃遊郭だったが金光久田という人物が23か月による改築工事を行い再建した遊郭で客は権力者や政治家、芸能人や上場企業の社長やその幹部ばかり。金光久田は彼らを客として迎える代わりに資金提供するよう持ち掛け多額の資金を調達している。ここで働いている女性は身寄りがなかったり資金面に苦労している人ばかりでそんな彼女たちを3食付きで住み込みとして働かせている。ここで働いている女性は金光久田に逆らうことはできずここを辞めるには死ぬか病気をもらうかしかない。女の子は話を終えるとそそくさと部屋から出ていってしまった。苅部も部屋から出て鰆の里を後にしようとしたがこっそりと裏道に周りパイプを登り従業員エリアへ侵入することに成功した。苅部は従業員エリアの外階段にある非常ドアから中に入ると暗い廊下を足音を立てずに走り抜け上層エリアへと向かった。この鰆の里は一般客エリア、作業員エリア、従業員エリア、上層エリア、VIPエリア、幹部エリア、最高機密エリア、オーナーエリアと区切られており一般客エリアは1階から3階、作業員エリアは5階から6階、従業員エリアは7階から9階、上層エリアは10階から11階、VIPエリアは12階から14階、幹部エリアは15階、最高機密エリアは16階、オーナーエリアは17階から19階となっている。今苅部がいるのは従業員エリアの8階である。金光久田はオーナーエリアにいると思われる。ここまで行くにはあと9階上らないといけないが鬼門が多くある。まず上層エリアに行くにはID付きのカードキーが必要でそれをどう入手すればいいのかわからない。苅部は本部へ連絡を送ると14秒後に連絡があった。どうやらID付きのカードキーは警備員室にあるらしく警備員室は9階にあるという。苅部は早速9階へ行くと巨大なエレベーター付近に警備員室があり警備員室の奥にカードキーが装填されているケースがあるのが見えた。苅部は警備員室に侵入すると寝ている警備員の後ろに回るとケースを一つ取りゆっくりと扉を閉めエレベーターに乗り込んだ。中に入るとカードキーを指す場所がありケースからカードキーを出しそこに差し込むと10階から15階へのボタンが出現した。いきなり最高機密エリアに行こうとしたが本部はまずVIPエリアに行き来ている権力者達の顔写真や動画を取りそこから最高機密エリアに行き顧客名簿を盗み出すように言った。苅部はその指示に従い12階のボタンを押した。エレベーターはゆったりと動き出し10秒後12階に到達した。12階は一般客エリアと違って静寂な雰囲気が漂っており咳をすれば全体に響き渡るくらいだった。苅部は身を潜めながら来ている客の写真を撮り始めた。実は苅部が乗ってきたエレベーターは客用ではなく従業員用なので客の目につかない所から侵入できる。そのため鉢合わせることもなくスムーズに進むことができるのだ。苅部は一通り写真を撮ると次は動画を撮り始めた。苅部が見た客の中には大手自動車メーカーの会長や超大手IT企業の社長やテレビ局の会長と幹部ら5人がいた。苅部はかなりの大収穫だと思い集中して動画を回し続けた。すると本部からまた連絡が入り動画と写真の送信が確認されたため最高機密エリアに行くようにと指示が入った。苅部はVIPエリアを後にし最高機密エリアへと向かった。最高機密エリアは誰も人がいない図書館のような場所で壁一面に立てられている本棚には資料や本がびっしりと入れられていた。それらを一つ一つ見ていくと生物図鑑のような分厚い本を見つけその本をめくるとそれは今までの顧客名簿だった。そこに書かれている名前には国の重鎮や海外の政府関係者の名前も書かれていた。苅部はこのことを本部に報告し特殊なケースに名簿を入れると名簿はSDカードほどの小ささに圧縮された。そして本部から再び連絡が入った。内容は金光久田を拘束もしくは殺害せよというものだった。苅部はそれについて質問しようとしたが本部はその質問を遮り金光久田の能力について説明をした。金光久田の能力は傀儡化と物体操作と増殖で傀儡化の発動サインは右目が光るとのこと。苅部は無茶だと言ったが本部はそれ以上の連絡はせず苅部は嫌々金光久田の討伐へと向かった。苅部は最高機密エリアにあったオーナーエリアへのパスを取りエレベーターに差し込むと17階へのボタンが出現した。17階のボタンを押しエレベーターがガタガタと揺れながら上へと上がり始めた。19秒経ったくらいの時扉が開いた。扉の先は何もなく絨毯が部屋全体に敷かれており壁一面には何かの本がきっちりと入れられておりそれが天井まで続いていた。苅部が部屋を見渡しながら少し構えていると天井から着物を着た女が重力を無視した落下をして苅部の前に立ちはだかった。女の顔には般若の面がつけられており腰には何かの紙切れのような物が入っていた「お主が侵入者か」「あぁ!苅部玄太郎だ!」「ほほほ・・・威勢のいいガキじゃ・・・」「お前は・・・何故ここを復活させた!」「なぜ?つまらんことを聞くのぅ・・・我の欲望の一つ・・・支配欲を満たすためじゃ、そしてこの遊郭を時代の狭間に入れ込むことじゃ!」「時代の狭間・・・?」「そうじゃぁ・・・あの方は自らが欲しがるものを時代の狭間に入れいくつもの時代を行き来する超スペクタクル時空旅行をするのじゃあ!」「なんだと・・・・」「まぁお主は不要じゃがな」般若の女は腰にあった紙を投げつけるとそれは式神のような形をしておりその式神が獲物を狩るときの鷹のような速さで襲い掛かった。苅部は咄嗟に避けると鋼鉄のエレベーターの扉がまるで水につけた紙のようにボロボロと崩れ落ちた。あれに当たれば確実に死ぬということがわかったところで苅部は努の波動を纏い拳を構えた「まずは2隗!」苅部は般若の女に突っ込むと女は式神で盾を作ったがそれを突き抜け2隗の努の波動が般若の女の腹部に強烈に突き刺さった。般若の女は一瞬ひるんだがすぐに整えると再び式神を放った。苅部は何故効かなかったか拳の感覚で理解していた。般若の女に触れた瞬間一瞬何か動くものを感じた。おおよその予想だが女は身体に紙を纏わせプロテクターのようにしているのだろう。そうなればあの紙を燃やす必要がある。苅部は波動を辞め燃焼にシフトし手を燃やし始めた。般若の女は先程よりも小さく鋭い式神を放ち苅部は必死に避けるがあまりにも早いので逃げても無駄だと感じ迫りくる式神の嵐に突っ込むことにした。幸い燃焼はだいぶいいところにまで出来上がっており迫りくる式神も振り払うだけで燃えるまでに上がっていた。苅部はこの機会を逃すまいと果敢に突っ込み再び腹部に拳を打ち込んだ。すると般若の女の着物が燃え始め中に仕込んでいた紙が剝がれ落ちた。すかさず努の波動を顔に叩き込んだ「こういうのは趣味じゃないんだが!こっちも命がかかってるんだ!容赦はしない!」般若の女は気絶し苅部は手錠で拘束しようとした時とある違和感に気が付いた。この女、自らを一度も金光久田と名乗っていない。しかもあまりにもあっけなさすぎる。さらには顔を一度も見ていない。さらにはこの般若の女から強者のオーラを感じない。それらの違和感が重なり合ったとき天井から一人の女が降りてきた。女は般若の女や能面の女達よりも豪華絢爛な着物を来ており顔には獅子舞をかぶっていた。まるで蜘蛛が糸を降ろすかのようにゆるやかなスピードで降りてくると般若の女を履いていた底の厚い下駄で蹴り上げた「使えぬ傀儡じゃ!貴様は我の身代わりとして昇格させてやったのに!それを仇で返しおって!この独り身の三十路が!貴様は野垂れ死に犬の餌にでもなってしまえ!」女は般若の女を窓から投げ捨てると手をタオルで拭き息を整えると何事もなかったかのように振る舞った「身代わりが無礼をした・・・私こそ!この遊郭の最高指導者にしてトップ!金光久田様であ~る!」「お・・・おう」「それで?我に用があってここに来たのだろう?」「あぁ!お前!ここで何を企んでいる!」「我はここにいる女共を自立させるためにこの遊郭を再建させたのだ」「自立?」「もしかして身代わりが何かくだらないことを言っていたのか?」「あぁ!時空旅行とか!支配欲とか!」「あぁ~・・・あやつはちと妄想癖が激しくてなぁ・・・我も手を焼いていたのじゃ」「そうなのか・・・・」「我はアルケミストなどには興味がない・・・だから核とやらも飲んでおらぬ!そこに置いてある!壊したいなら壊せ」「あぁ・・・いいのか?」「同じことを二回言うのは嫌いじゃ」苅部は金光久田が指をさす方向に置いてあった赤いピンポン玉程度の大きさをした球体を床に叩き付けた「はぁそれで・・・我の身柄が欲しいのだろう?あと顧客名簿も」「あぁ・・・」「なら持っていってよいぞ・・・元から脅しに使うつもりだったからなぁ」「お前・・・一体なんなんだよ」「長話もあれじゃ、ほれ手錠をかけろ」苅部は困惑しながらも手錠をかけそのまま出口へ出る準備を始めた「ちと重いぞ!もう少し軽くせい」「無理ですよ・・・」「・・・・お主まさか我をまだ悪の女王などと思っているのか?」「あぁ」「馬鹿者!我はこの遊郭を経営していただけじゃぞ?」「たしかに・・・」「一応お主らの本部には行ってやる」「それはありがとうございます・・・」「まぁ長居したくはないから手短にするんじゃぞ」苅部と金光久田はタクシーで本部へ向かい本部の中に入り金光久田は尋問室へ連れていかれた「おい苅部・・・あれが金光久田とかいうやつか?」「はい・・・思いのほか常識があってびっくりしてます」「俺もだ」金光久田は尋問室の冷たいパイプ椅子に座ると目の前に座っていた男に命令を下した「お茶を出せ、あと茶菓子もだ」「無理だ」「この我の命令を断るというのか!」「仕事中だからだ」「お主・・・モテないぞ?」「結婚してるんでね」「ふん・・・結婚を誇りに感じている時点でお主にこれ以上の発展を感じぬ」「とにかくこっちの質問に全て正直に答えろ、噓をついても後からわかるからな」「能力者があのカメラの向こうで噓か誠かを判断しているのじゃな」「・・・・・」その通りで尋問室に備え付けられているカメラの向こうには人の噓を見破る能力者がモニターを監視していた「まぁいい、質問を始めるぞ」「はよ始めろ」「・・・いちいち腹が立つ女だ」「恨みは死ぬほど買っておる」「まぁいい!まず名前!年齢!生年月日!答えろ」「名前は金光久田、久田金光とよく間違えられるが金光久田じゃ!年齢は290歳」「おい!」「ほんとじゃぞ?」「・・・・・じゃあ生年月日!」「わからん」「はぁ?」「我は生まれながら遊郭で生まれ遊郭で育った故、親が誰かわからぬしいつ生まれたのかもわからぬ」「・・・じゃあ次に!お前の能力を全部教えろ!詳細にな!」「あぁ!我は相手を傀儡化する能力と物体をじゆうじざいに操作する能力、そして増殖と不老じゃ」「不老か・・・」「傀儡化は我の右目で見た相手を自らの操り人形に出来るのじゃ!まぁル○ーシュのあれじゃ」「あんま名前出すなよ・・しかもル○ーシュは左目だ」「あとは物体を操作できるのじゃ。これはちと特殊でな傀儡化を使った物でなければできない」「なるほど・・・操り人形にしてからさらに自分の意のままに操作出来ると」「そうじゃ吞み込みが早いのぉ」「そいつはどうも」「あとは増殖じゃがこれは名前の通り物を増やせる。じゃが生物は不可能じゃ」「死骸もか」「そうじゃ」「上限は」「詳しくはわからんが7が限界じゃな」「なるほどねぇ・・・それは見た目だけか?それとも性質もコピーされるのか?」「そうじゃなぁ・・・それほど複雑じゃなければ性質もコピーできるぞ」「じゃあ不老は?」「不老と言ったが噓じゃ」「てめぇ!」「本当は年齢操作じゃ」「年齢操作?」「そうじゃ自分の年を変えられる」「どこまで?」「1歳から60歳の間じゃな」「だが細胞は大丈夫なのか?」「一気に操作すると3日は動けん」「それでそのサインは?」「ない」「ないっていってもなんかあるだろ?」「強いて言うならこの歳になりたいと考えるくらいじゃな」「なるほどね」「まったくじゃ・・・疲れるのぉ」「休憩するか?」「する」「ちょうど夕飯時か・・・何か食うか?」「すき焼きか海鮮丼」「そんな高価な物は無理だ」「なら牛丼でも買ってこい」「てめぇなぁ!今ここで生きてるのは俺のおかげなんだからな!」「牛丼4つ」「はぁ・・・わかったよ」男は電話をし牛丼4つと親子丼1つを注文した「親子丼とは悪趣味じゃなぁ」「悪いかよ」「気色の悪い・・親子共々食うなど野蛮極まりない」「はっ!意外とそういうところあるんだな」「まだ来ないのか?」「こない」「暁は変わらんなぁ・・・そうだ尊様は元気か?」「あぁ・・元気らしい」「尊様は我を遊郭から救い出し館で働かせてくれたのじゃぁ・・・また会いたいのぉ」「どういう関係なんだよ」「そうだ華さんも元気か?」「・・・・華を知っているのか?」「奥さんじゃろ?それがどうしたんじゃ?」「その華の能力を知っているか?」「たしか花を自分の力にするとかなんとかだった気がするぞ」「・・・華は能力を使うときのサインはあるか?」「たしか・・・なんじゃったかのぉ?何か小声でブツブツ言ってた記憶があるのぉ」「なるほどな」「急に詮索してどうしたんじゃ?」「なんでもない」「そういえば牛丼はまだか?」「まだだ」「遅いのぉ」そんなこんなで牛丼と親子丼が到着すると金光久田はあっという間に平らげてしまった「早いな」「能力を使うとエネルギーもそうじゃがそれ以上に腹が減るからなぁ」「ふーん」・・大変なんだな」「決して楽じゃないんじゃぞ?」「ふん・・・」男も親子丼を食べ終わると質問を続けた「これが最後になるかもだが・・・この後はどうする」「どうするもなにも帰る」「このままお前を帰すわけにはいかない」「ならどうするんじゃ?」「お前には俺たちに協力しろ」「無理じゃ」「遊郭のことなら安心しろ、我々で対処する」「ではこの我にこの狭苦しい場所で暮らしながらお主たちに力を使えばよいのか?地獄か?」「お前用の部屋は用意する」「犬小屋より狭い部屋を用意したら許さぬぞ」「まかせろ・・・お前が喜ぶほどの大きさにはしてある」男は金光久田を尋問室から出し居住スペースに連れていき部屋を紹介した。そこは他の住居者の部屋とは違い5倍以上の広さを持つ部屋だった「ギリ犬小屋より上じゃな」「今日からここに住め・・・保護という名目だ」「ふーむ・・・どうせ断っても帰れぬのじゃろう?なら住んでやるわ」「なら・・・俺たちに力を貸してくれるか?」「まぁいいだろう・・・我みたいな面倒くさい人間の話を聞いてくれたお主とあの苅部という少年に免じてその提案を受け入れてやろう」「・・・・」そうして金光久田は第三勢力であるトレーダーズの一員となった。一方尊は華が指定した場所へと向かっていた。華とはしっかりと話し合わなければいけない。辺り一帯に生い茂る季節外れの枝垂桜が尊の心に揺さぶりをかける。尊は石段を踏みしめる。一歩一歩思い出を邂逅するように踏みしめ重たい門を開いた「・・・・華」「あら尊さん」「・・・・・」「てっきり来ないと思ってたけど・・・来たのね」「華・・・しっかり話し合わないか?」「何について?」「アルケミストと・・・私たちの残した子供についてだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ