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はじまり

自らを神と名乗る者がいた。自らを支配者と名乗る者がいた。自らをこの国の帝王と名乗る者がいた。

暁国某所、そこに自らを総理大臣や他議員達に崇めさせる一人の男がいた。彼は自らをイエス・■■■■・アルケミカルと名乗り■■■■の正当後継者を自称していた。彼がこの暁国に侵入してきたのは実に200年以上前、暁国が経済成長の波にうまく乗り切れず迷走していた時に総理大臣の前に突如として現れた。奴は総理大臣の前でこう宣言した「今から俺の言うことをしろ・・・そうすればこの国を世界一の超大国にしてやる」と。総理大臣は奴の言うことを聞き実際に行うと暁国はみるみるうちに成長していった。総理大臣は奴に感謝をすると奴は総理大臣に自らを国をあげて崇め続けろと言った。当初総理大臣は拒否したが奴は一人の名もなき議員を目の前で八つ裂きにして見せたのだ。総理大臣はこれに恐れ慄き奴を崇め暁国全体に洗脳教育を行うように命令した。最初は大胆に宣伝し徐々に浸透させ歯向かうものは矯正させた。その結果が今の暁国である。イエス・■■■■・アルケミカルはこの国を乗っ取ると同時にこの国の生存権を握っていた。奴の謎の力は現代科学でも証明不可能で超能力としか言えないレベルのものだった。そんな奴に対抗するために政府は密かにチームを結成していたがそれも見破られ全員殺されてしまった。もう打つ手が完全に無くなった政府は服従を決め彼を神以上の何かとして崇めたのだった。しかし政府はまだくじけていなかった。この国には太古の昔から国を治め続けた一族の末裔がおり彼らにも謎の力があったといわれている。政府は彼らを国外へ逃がすと彼らに超能力による■■■■の暗殺を依頼。その依頼を末裔達は断ったが話し合い本当に殺さなければいけない者かどうか判断し殺すべきと判断したらその場で殺すと言った。政府はそれを承諾し早速話し合いの場を設けた。

国会議事堂・地下特別会議室

重く閉ざされた分厚い扉の向こうには、窓一つない灰色の部屋。机の上には二つの椅子と、一枚のガラスの水差しが置かれているだけだった。そこに、静かに二人の男が座っていた。一人は黒衣を纏った青年、暁の尊。もう一人は白いスーツに身を包んだ青年の姿――イエス・■■■■・アルケミカル。だがその青年の目には、何百年という時を超えた何かが宿っていた。沈黙が五分、十分快くほど続いた。やがて尊が口を開いた。「二百年もの間、この国を弄んできたのか。お前の目的は何だ。」アルケミカルは口角をわずかに上げ、天井を見上げるように言った。「目的?そんなものは初めからない。人間という群れがどれほど簡単に“信仰”に飲み込まれるか、見届けたかっただけだ。」尊の眉がわずかに動いた。部屋の温度が一気に数度下がる。彼の背後に、目に見えぬ黒い影がゆらめいた。「この国は神を必要としない。お前のような偽物に支配される理由もない。」アルケミカルは指を軽く鳴らした。その瞬間、水差しの中の水が空中で球状に浮かび上がり、螺旋を描いて尊の頭上へ迫る。しかし尊はまばたきもせず、ただ一言だけ呟いた。「鎮め。」その刹那、空気が鳴動した。水の球は音もなく霧散し、床に滴ることすらなかった。アルケミカルの微笑が消える。その目が、深紅に染まった。「ほう・・・まだこの国に“古き力”が残っていたとはな。面白いぞ・・・だが忘れるな、俺は神を超えた存在だ。」尊は静かに立ち上がる。黒衣の裾が床を撫でるたび、影が広がり、部屋の壁を覆っていった。まるで夜そのものが生き物のように蠢いている。「ならば“神をも殺す力”が、この手にあると知れ。」二人の足元が光を失い、空間が歪み始めた。時間さえ止まったかのような静寂の中で、尊の掌に古代文字が浮かび上がる。同時に、アルケミカルの周囲には黄金の輪が展開し、彼の背から翼のような光が噴き出した。金と黒。神性と傲慢、二つの相反する力がぶつかり合い、部屋の壁が波打つ。議員や警護員たちはその場で意識を失い、ただ一人、記録係の男だけが恐怖に震えながら見た。二人が“存在そのもの”を削り合う光景を。尊が詠唱を終えると、黒い刃が空間を裂いてアルケミカルの胸を貫いたかに見えた。だが次の瞬間、アルケミカルの身体は霧散し、尊の背後から声がした。「残念だな。俺がこんなちっぽけなペティナイフごときで死ぬとでも思ったかボンクラめ」尊の背に汗が伝う。そして彼は悟った。この存在は人ではない。“執念”そのものだと。アルケミカルの笑い声が部屋を満たす。その声は遠く、同時に耳元で囁くようでもあった。「暁の末裔よ!貴様の答え!理解したぞ!」光が消えると、尊に向けて強烈な蹴りが飛んできた。それはどんな格闘家でも一発食らっただけで引退を決意せざるを得ないような強烈かつ尋常ではない速度と威力を持っていた。尊は両腕で受け止めると黒い影ですかさずアルケミカルの腹部に連打を与えた。「この黒い影は貴様の思いのままに動くのか・・・ならこちらも貴様の闇を食い散らかす光を無理矢理にでも体に刻み込んでくれるわ!」アルケミカルは懐から釘を取り出すと黒い影に対して打ち込んだ。すると黒い影は動けなくなりそこに向けて思い切り電流を放った。電流は黒い影を伝わり尊へと伝わりそうになった。しかし伝わる寸前で黒い影を切り離し見事に回避した。「アルケミカル・・・貴様本当に人間か?」「さぁな!それはこの戦いでわかること!」アルケミカルは右腕から再び釘を5本取り出し尊に向けて投げつけた。「どうした!血迷ったか!」「油断してもいいのか尊よ・・・その釘を伝って!電撃が貴様の中に打ち込まれるのだ!」尊は冷静だった。大体の能力はわかっていたからだ。「もうお前の攻撃には飽きた・・・ここで消えろこの国の癌め!」尊は釘を薙ぎ払うと掌にこの世で無念に儚く散っていった霊魂たちを集め握りこむとアルケミカルの顔面目掛け一気に解き放った。「くぅ・・・・!この死にぞこないがぁ!」アルケミカルは霊魂に飲み込まれかけたが、大きく手を叩き衝撃波を放つと襲い掛かる霊魂を空間に散らした。「もう容赦などしないぞ!尊!」「こっちはとっくに容赦なんかしてないぞ・・・欲望に溺れた化け物め!」尊はアルケミカルを国会議事堂とは大分離れた採掘場へワープさせた。「最終決戦というわけか」「ここでお前は死ぬ!この国も救われる!」「ほう・・・しかしこの国を救うためには必要なものが足りないなぁ」「なんだと?」「それは・・・・貴様の命だ!この国は貴様の命で活性化し!救われるのだ!」「もうお前に言う事はない・・・砕け散れ!」尊は地面から多数の属性のオーラを噴出させると一匹の狼の形にし、その狼の形に霊魂と希望と絶望をまとわせ構えた。「ふん!餓狼というわけか・・・面白い!そんな犬!俺の忠犬にしてくれるわ!」アルケミカルは天に人差し指を指すと数多の星が降り注ぎ始めた。その星々を指で操り蛇の形にすると構えた。「蛇か・・・貴様にはぴったりだな」「図々しいくらいの狼・・・貴様そっくりだなぁ!!!!!!!!!!」尊は狼の形を思い切りぶつけアルケミカルもそれに応えるかのように蛇をぶつけた。激しくぶつかり合う互いのオーラにより岩山が崩れ始め地面にも大きな亀裂が入り始めた。「おいおい尊!狼が押し負けているぞ!!!!」「・・・・・・・」「所詮貴様もただの人間!我々のような超生物には勝てまい!!!!!」「どうかな・・・・霊魂はいわば恨み・・・押せば押すほど・・・・・増していく!」すると狼の形がみるみるうちに大きくなり蛇に深く嚙みついた。「くっ!」「アルケミカル・・・貴様を!この地球から追放する!!!!!!」そういうと尊は狼をグングン上に上げていきアルケミカルを大気圏外にまで押し上げた。「なにぃぃぃ!!!!!」アルケミカルは宇宙空間で何もすることができず星を操るも全て寸前で消えてしまう。地球からは離れ極限まで冷えた空間では思考も鈍りそのまま宇宙の彼方へと消えていったのだった。「はぁ・・・・はぁ・・・・」尊はその場で倒れ込むと血を吐き意識を失ってしまった。辺りには焼け焦げたような匂いと戦いの終わりを告げる静寂が余すところなく響き渡っていたのだった。4日後・・・・尊は病室で目を覚ました。どうやら側近の一人がワープ位置を推測しておりすぐに救助することができたという。「ここは・・・・・・・」尊は天井を見ながら事が終わったことを確信した。明日はどこかの国が暁国と友好関係20周年パレードをする。来週にはアポロ200号が月面へと飛び立つ。何気ない日常がまた戻ってくるのだ。そう思うと安堵しまた眠りについた。翌日暁国政府は■■■■教、治安維持局の解体を決定。学校教育や広告からも完全消去し暁国から■■■■という存在が無くなった。■■■■に関する法律も撤廃。暁国にまた普通の暮らしが戻ってきたのだった。6日後・・・・月面へ飛び立ったはずのアポロ200号が突如として失踪。探知もできず乗組員4人の生存確認も出来ずZAXは宇宙空間で何かしらのトラブルがあり消失したのではないかと断定。乗組員4人も死亡と判断しアポロ200号は歴史上もっとも不可解な宇宙空間での事故として記録された。この真相をわかっている人物がいた。尊である。尊は理解した。恐らくアルケミカルだ。アルケミカルが宇宙へ吹き飛ばされたときにたまたま上空にあった月にしがみつき、何らかの方法で生存し乗組員4人を食らったのだと、瞬時に理解した。「今すぐ準備せねば・・・・ぐっ」「尊様!今はまだ回復しきっていません!どうかお休みになられて・・・・」「いや・・・奴は必ずこの地球に来る!迎え撃たねば!」「しかしそのお体では!」「集めるのだ・・・内なる力を持った者たちを・・・・!」「尊様以外の・・・能力者というわけですか!」「あぁそうだ・・・すぐさま手配させるのだ!」「承知致しました!」今この瞬間戦争に向けた準備が始まった。西暦2199年、暁国最大の戦いが幕を開けた。

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