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被害者Xの献身〔17〕

 以前に鈴木蓮は真実を知りたくてハッキングを繰り返しながら、ついつい遊びで〔東郷やよい〕で辿ってみた。やよいが人気投票で語った藤川弥生には簡単に当たった。藤川弥生は旧姓が東郷弥生、東郷やよいの叔母になる。弥生の交友関係を辿ると興梠修一郎なる男性と吉野由利なる女性に行き着く。事実なのかフィクションが加わっているのかは判らない。とにかく藤川弥生の周囲には魅力的な人間が多くその一人が東郷やよいだ。蓮は自分のハッキングに最悪感を感じている。ただ一つだけ自分の中で線を引いていた。東郷弥生と藤川弥生の文字は辿るが東郷やよいには一切触れない。もちろん、これはやよいに言えない。

 蓮がそう考えながら無言で歩いていると、気を使ってなのかやよいが話し掛けてきた。

「私の叔母は漢字で弥生でした。父も自慢の妹だったみたいで、だから私にひらがなで〔やよい〕って付けてくれたんです。父は叔母をとても心配していました。好きな人と結婚できなかったからです。それが三十過ぎて突然それまで以上に綺麗で可愛くなりました。それまでも綺麗だったけど少し近付き難い雰囲気を醸し出していたんてす。でも本当に好きな人ができて、それまでの美しさに可愛らしさが加わって私もびっくりしました。話が違う方向に行ってしまいましたが、聡美はあなたに撮って貰うと叔母みたいに化けました。聡美は口こそ出しませんでしたが、間違いなくあなたを好きだったんだと思います。」


 蓮は聡美が自分に好意を持っているとは考えた事もなかった。蓮が気になっていたのはやよいから辿って行ったと藤川弥生と興梠修一郎の関係だ。〈聡美、ごめん。〉蓮は心の中で呟いた。

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