表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/86

ボクじゃないよね

 内広舞は泣いているのかレジ打ちをしながら肩を震わせていた。

「失恋でもしたのかな。いつも楽しさいっぱいの笑顔で話しかけてくれるけど、今は真逆だ。」

 修一郎は隣の女性に言った。

「だからあの笑顔はあなた専用。気づかなかったの。レジで手を握るのはあなただけ。耳元で囁くのは高齢の女性か子供。でも成人男性はあなただけよ。」

 女性はそう言った。

「たまたまだと思いますけどね。僕が恋愛の対象になるなんてあり得ないと思います。歳が離れすぎてますし、彼女はこれから恋をして結婚して子供を育てる年齢じゃないですか 。少なくともその時彼女の横にいるのは僕じゃないはず。」

「どうかしらね。女の30過ぎは男の50過ぎと同等よ。それによく女の子は〈好かれて結婚した方が幸せになれる〉って言うけど私は違った。私はずっと好きな人と一緒にいたい。」

 女性の話は自分の体験を語っているのか結構生々しい。修一郎は弁当をマイバッグに詰め終わっていたが、しばらく女性の話を聞いていた。話が一旦落ち着いたところで女性に

「失礼します。」

と声をかけ出口に向かった。すると女性は、

「後で後悔しないようにね。」と笑った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ