表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/86

白ワインはデザートに

 人は気になる相手に自分の意思とは反対の行動をする事ある。内広舞は興梠修一郎が気になり始めると視線を逸らすようになった。

 修一郎も所詮はショップのスタッフとお客である以上はその関係を壊すことがないように必要最低限の会話に留めていた。


 そんなある日、修一郎はFUNKY foodのサービスカウンターで白ワインを注文した。修一郎が通っているスポーツジムのインストラクターが異動になったので餞別で渡すためだ。

 その日のサービスカウンターは内広舞が担当だった。修一郎はプリントアウトしたワインの画像に自分の携帯番号を書きサービスカウンターの前で取り出すと舞に話しかけた。


「ワインの注文をしたいんですけど、大丈夫ですか。」

  舞は形式通りに

「担当に確認してきますので少々お待ちください。」

 と答えた。お客とスタッフのごく当たり前の会話が続く。しばらくして担当者からの内線があり、舞は〈分かりました。〉と答えた。

「お客様、二~三日お時間をいただくことになりますがご注文なさいますか。」

 舞が言うと修一郎は

「お願いします。」

と答え、舞は

「それでは入荷したらお電話いたします。」

と言った。


 少し間を置いて修一郎が喋り始めた。

「このワイン、白なんですけど魚や鳥肉に合わせるワインじゃなくてスイーツやフルーツに合わせるワインなんです。僕の注文したグレードだとそのままワイン自体をデザートにするような方もいるんですよ。メチャ甘くて封を切ると蜂蜜の香りが漂う蓮花畑にいるような感じです。」

 舞は突然話しかけられてビックリした。視線を下に向け、

「お酒なのにですか。」

と言った。修一郎は自分でも驚くくらい次の言葉が簡単に出た。

「よろしければあなたにも差し上げますよ。」

 すると舞は

「えっ、えっ、えぇっ。」とすっとんきょうな大声を上げて首を激しく左右に振った。

 ちょっとパニクったような行動を取る舞を修一郎は可愛いと思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ