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特訓!

前回からかなり時間が空いてしまってすいません!


俺が再び目を開けるとそこは初めいたあの真っ白い空間に戻っていた。

そして、目の前にはユイがいる。

「お疲れ様じゃ」

「あぁ、ありがとう。で俺は絶零(アニマ)を使えるようになったんだよな?」

「そうじゃよ」

まだ実感がない。

俺としては試験というより過去のトラウマを気合いで乗り切っただけなので当然といえば当然だが。

「じゃ試してみるかの?」

「え?試す?」

「そう、試すのじゃ」

「どこで試せるんだ?」

ただここで使ってもいいが、俺としては的のようなものが欲しいと思っていたので驚いてしまった。

「ちょっとまっておれ」と、ユイが言う。

「あぁ、分かった」

俺が素直に頷くと、ユイは俺とは違う方向に向き、両手を前に突き出して

小さな声で、何かをつぶやきだした。

なんだろうか...火焔《マナ》の詠唱のようだ。

すると、ユイの突き出している両手の周りに淡くて白い光が集まりだした。

その光は(はかな)げに煌々(こうこう)と輝いて

俺は目を奪われてしまっていた。

その時、地面が揺れだした。

「なんだ!?地震か?」

俺が少し慌ててた様子を見せた時、ユイの声が聞こえた。

「大丈夫じゃよ。儂の絶零(アニマ)じゃよ」

俺は、その声を聴きバランスを崩さないように

変化を見守っていた。

すると、地面から土の柱が十本ほど伸びてきた。

しかも一本四~五メートル程ある。

「さぁ、やるかの」

「あぁ、分かったけど、、、俺、発動の仕方とか知らないぞ」

「まぁ、そう焦るな今からお主を育ててやろう」

「そ、育てる?」

「あぁ、儂が知ってるだけの知識と術式などをできる限り教えてやろう」

ユイがすごく真剣な面持ちで言った。

「わかった。俺、本気で取り組むよ」

「そうしてくれぬと困る」

少し苦笑しながら言った。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・儂に何処までできるかの」

「ん?ユイ?何か言ったか?」

「何も言っとらんよ。さぁ、始めようか」

「あぁ、よろしく頼んだぜ」

「任されたよ」

こうして二人は気持ちを切り替え特訓に臨む。

少女の苦悩は不確定のまま・・・


「じゃまず、絶零(アニマ)についての説明からじゃな。」

ユイが先ほどよりも少し真剣な顔をし言う。

絶零(アニマ)はお主ら人にとっては、古代の能力、そして人が異形と呼ぶ人間以外の

拒絶されてきた生物たちが持っている力じゃ」

「じゃ、俺みたいに人で絶零(アニマ)の発現おろか因子の有無も珍しいのか」

「そうじゃな、ただ100%おらんというわけではない。0.00001%ぐらいじゃたかの

遺伝子と因子が突然変化して絶零(アニマ)因子持って生まれてくるなんてことはある」

「へぇ~そうなのか」

意外な答えに驚く。

「じゃがな」

「じゃが?」

「そうして因子を持って生まれてくる子らはそのほとんどが生まれた記録どころか

存在が消されておる」

「・・・・・・」

予想外の答えに俺は絶句した。

「なぁ、それって・・・どういう事だ」

俺は心の中ではわかっていたかもしれないがその問を投げずにはいられなかった。

「殺されておるという事じゃよ」

「やっぱりか・・・」

真実を知り、言葉には言い表せないぐらいの悲しみの包まれた。

「お主にはそんな結末を迎えてほしくない。、儂はお主を精一杯成長させる」

ユイが、決意を持った真剣な表情をして言ってくる。

「あぁ、そんな話聞かされたら尚更弱いままじゃいられないな」

俺は自分のためにも。そしてユイのためにも、これまで悲惨な運命をたどった同じ境遇の子らのことを思い、頷いた。

「・・・俺、強くなるよ!」

「あぁ、期待しておるよ」

俺の決意にユイは、優しく微笑んで答えてくれた。

「じゃまずは、初級の空気に漂っている絶零(アニマ)因子を自分の周りに集める事からじゃな」

「コツとかあるのか?」

「う~んと、集中し、難しいかもしれないのじゃが周りの漂っている絶零(アニマ)因子

それらをイメージし手元に集める感じかの」

「あんまりピンとこないけど・・・。とりあえずやってみる」

ロイは、見よう見まねでとりあえずおぼろげながらも

頭の中でイメージしながら絶零(アニマ)を集めようとする。

だが。

「はぁ、全然わからねぇ。何が何だか」

「そうか、わからぬか。どうしたもんかの」

そうしてユイは少し考えだした。

「・・・・・・・あっ!」

「どうしたユイ?」

ロイが反応し、質問すると少し不安をにじませた顔をしてユイは

「そもそもお主、空間感知ってできるかの?」 

「・・・空間感知?なんだそりゃ?」

ロイがハテナで頭を埋め尽くしたとき、ユイは「やはり」という顔した。

「それではできんのは当然じゃ・・・すまぬ」

「何がどうなってるんだ?」

「どうじゃな、空間感知とはその言葉通りで空間にある魔素などを感じ取る力のことじゃな」

「そうなら俺、絶零(アニマ)使えるのか?」

「使えるが、まずは空間感知の習得じゃな」

ユイは苦笑いながら言った。

お読みいただきありがとうございます。 

どうでした?面白いと思っていただけたならうれしいです。

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