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とりあえず最強目指そうや

 とりあえず、赤ん坊としてこの世界に生まれ落ちた日、速攻で攻略本を見た。攻略本は脳内で直接見れるようになっていた。

 で、だ。

 一言で言おう。ゲームだなって思いました。

 ステータスや称号、種族においてのすべてが、なんらかの創作において聞いたことがある単語ばかりであったからだ。

 だから俺は、安易に最強を目指してみることにした。


 赤ん坊の頃はできることは少ない。とりあえず、魔力を限界まで使い切って気絶するということを何回も何回もやった。これで魔力量が増えるらしい。え?飽きないかって?卵孵化厳選なんで修羅の道に片足突っ込んだ人としては、こんな作業ゴミみたいなものだ。いや、こっちの話です、はい。

 歩けるようになるときには、もう魔力量は世界最強レベルに達していたりした。………なんかあっけない気もするが次だ。


 適当に走れるくらい、小学生くらいにの時には体術だ。倒した魔物により伸びるステータスに補正がかかるらしい。まんま努力値だなって思ったのは秘密だ。それからはステータスが平等に伸びるように、モンスターのノルマを自分で決めて倒す日々が続いた。


 周りの奴らの頭も回るようになったころ。つまり中学生くらい。その時には、特殊な魔法以外あらかた覚え尽くし、モンスターを倒しまくっていたせいでステータスも世界最強レベルまで伸び、それに連れて体術や剣術もA等級冒険者の平均レベルまでに達していた。


 ………ここまできて、隠し要素である称号というものが重要であることに気づいた。

 称号。普通、自分のステータスには攻撃や防御、魔力などそれぞれの項目に対して数値が設定されている。これは筋トレや走り込み、モンスターを倒すことによって魔素を取り込む、そういうことをすることによって伸ばすことができる。そしてその値はとある道具によってみることができる。

 そして、それですらみることができない隠されたステータス。

 それが称号だ。

 例えばドラゴンを二十五匹倒すことによって得られる「ドラゴンバスター」を取得してる時、ドラゴンに与えるダメージが1.3倍になる。これは大きな差になって現れる。そして、大型モンスターを100匹倒すことによって得られる「巨獣特攻」も取得していたとしよう。

「巨獣特攻」は巨獣に対するダメージが1.5倍になる称号である。

 すると、ドラゴンは巨獣に分類されるため、「ドラゴンバスター」と「巨獣特攻」を持っている人間がドラゴンを攻撃するとどうなるか。

 なんと、持っていない人間と比べると、1.3×1.5=1.95倍のダメージを与えることができる。

 これは致命的な差だろう。

 しかし、称号の取得条件というのは普通の人はわからないし、まず持って称号というものの存在も普通の人は知らない。

 この脳内にある攻略本がなかったら、俺も知らなかっただろう。

 要するに、これは大きなアドバンテージだ。

 そして、俺は称号集めに夢中になった。



 で、転生してからなんだかんだで16年経った現在、高校生くらいだ。俺はとある学院に通っている。

 それは、この国1番の名門校だ。魔法や剣の実力者達が集う難関校。そこに在籍していた。

 なぜか。それは、強くなるために必要なことだったからだ。

 ……そう、称号だ。

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