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有無も言わずに理解させられた

また新作かよ……ってなってる。

既存のもの書かねば…

「貴方は死にましたが本来死ぬ人ではありませんでしたので転生させます」

「………ん?」


なんか目の前にいるボッサボサのクソ長い金髪を携えた若い女が変なことを言い出した。


「貴方は転生することが決まりました。何か質問は?」

「えぇと、死んだって?」

「えぇ」

「俺が?」

「……やはり人間は欠陥生物ですね。次は言語などに頼らない意思伝達方法を備えた新しい生物を創らなくては」


なんか怖いこと言ってるが。


「貴方は死にました」

「はい」

「転生させます」

「はい」

「何か質問は?」


ははぁ、なるほど。目の前のこの美人さんは神様で?ラノベよろしくこれから俺の人生はチーレム無双ライフが待ってるってのか?そうだな。こういうので定番の質問は………


「その、転生する場所というのは」

「剣と魔法の世界がいいのでしょう?」

「え、ま、まぁ……」

「ならそこにしましょう。どこに転生させても一緒なんですから」


心かなんかでも読んだのか?考えてないことを言い当てやがった。だとしたら質問なんて意味がないはず……


「もう終わりですか?」

「え、あ、えーと……俺ってやっぱりなんか特別だったりします?」

「いえ、別に」


え。そうなの。

なんか前世は勇者だったとかバックボーン的なものなんもないんだ。


「貴方は、あれです。私に選ばれたというだけです」

「というと?」

「私の元には毎日ゴミみたいに大量の人の魂がやってきます。その中から適当に選んだら貴方だったというだけです。貴方はその他大勢と一緒で平々凡々としてます。安心してください」

「ちょっとその言い方は……」

「何ですか。貴方達は貴方達が作ったものを捨てたり遊んだり壊したり色々するじゃないですか。貴方達人間は私が創ったのです。貴方達がいう所有物がどうとかに乗っ取れば私が人間をどのように扱おうが自由でしょう」

「で、でも人間には心ってのがありますし…」

「物に命と心がないと本気で思ってるんですか?……まあ、思ってるんでしょうね。どうでもいいですが」


……え?うっそ。無機物に命ってあるの。心もあるの。

マジかよ。


「で?次の質問は?」

「え、ええと…何か、特典みたいなのってもらえるんですか?」

「何が欲しいんですか?」


おお、これ願望叶えてくれる感じの異世界転生か。どうしよう。なんか欲しいもの欲しいもの……


「最高クラスの素質をください。具体的には努力したら報われる感じの……」

「はい。他は?」

「え?」

「だから他には?」


え、叶えてくれんの?結構無茶な要望だったと思うけど……


「努力次第で何かしら才能が得られるような体が欲しいのでしょう?………言語化が難しいわね。とりあえずそれは叶えます。他には?」

「……ええと、そう!攻略本!そんな感じの、ありますか?」

「はいわかりました。転生地におけるガイドブックですね。他には?」


なんでも身につけることができる素質と、その身につけ方が手に入ったのなら、他に思いつくものが自分には思い浮かばなかった。


「特に今思いつくのは……」

「なら転生させます」

「えぇ!?ちょっ!」


こうして俺は異世界転生した。


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