募る想いに
「ふう、気持ちの良い夜━━」
彼女は空に静かに浮かぶ蒼白く輝く三日月をうっとりと見上げた。
そしてそれを、遠くから見つめる視線がある事に彼女はまだ気付いていなかった。
……キチキチ。
「ふふふ……君がいけないんだよ。ボクの想いに答えてくれないから……」
遠くの物陰から、彼は刺すような視線で彼女の後ろ姿を見遣る。
「彼女は……ボクと一つになるべきなんだ。ボクが一番相応しいんだ!」
彼は体にぐっと力をいれた。
……キチキチキチ。
「さあ!いざ、ボクの愛を受け取って!!」
そして一気に飛び出した!
……キチキチキチ。
「はっ!?」
彼女はその『音』に振り返った。すると目の前にはすでに彼が迫っていた。
『ボクと━━結婚してくれ~~~~!!!』
『よろこんでっ♡♡♡』
「なんと━━━━っ???」
ずどばたどんがらがっしゃん。
彼は予想外の返事にひっくり返った。
「予想外デス」
というか某CMよろしく口にした。
「あ、あれ?だって君、この間求婚した時にはあっさり断ってなかったっけ!?」
「だってあの時は━━繁殖の時期には少し早かったんですもの!」
「な、なんだって━━━━っっっ!!」
こうしてショウリョウバッタのバタオ君はバタコさんと結ばれたそうな。
正確にはショウリョウバッタ(の雄)は飛ぶ時にあの独特の 『チキチキ……』と羽根で音を立てるみたいですが。
……というかですね。
コンビニを探していたら、誰かにいちゃもんつけてカッターを振り回していた頭がいかれた男を警察に届けてナゼかすぐにその男がカッターを持ったまま横断歩道を渡ろうとしていたのでカッターを取り上げたらナゼか刃が数枚ぼろぼろと出てきて全部捨てたらそいつがついてきて脇道に逃げて━━。
━━という『夢』がナゼかこうなりました(笑)。




