表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/119

51話 帝国観光と姉

「いらしゃい!」


帝国の繁華街を観光することとなった俺とミミ。

まず、昼食をとる為に食堂にはいった。


昼時ということもあり席のほとんどが埋まっていた。

俺達は空いている席に座った。


混みすぎて相席となってしまった。


「結構人入ってるな。

「丁度お昼時ですからね。」


ウェイトレスに食べ物と飲み物を注文して相席相手に話しかけられた。


「お前さん達は観光か?」

「まぁ、そんなところだな。」

「なら、双子穴には行かない方がいいぞ。」

「それは、なぜ?」


「なんでも、出るんだってよ。コレが。」


そういってオヤジは手を手首から折ってお化けを表現した。


ミミがぴくっと体を震わせ俺にちょっと近づいた。


「なんで、出るようになったとかわかるか?」

「さぁ、噂では昔の怨念だかこのまえ、王国との国境付近で謎の生物が暴れたからだとかいろんな説が今じゃあるな。」


それは興味深い。


『な、ナイト様!まさか行くとか言わないですよね?』

『なにを言ってるんだ。行かなきゃ損てもんだ。』

『ナイト様なんて損してしまえばいいのです。』


そいつは酷い。


「そういえばなんで帝国民は獣人とかを嫌ってるんだ?」

「それは昔、エルディアが帝国で無差別大量殺戮を繰り返したからさ。」

「それで、嫌う...というよりは避けるようになったと?」

「そゆこと。別に俺達は別に嫌っているわけじゃない。出来れば仲良くしたいものさ。今じゃ帝国と王国の国境付近に検問をはっているから獣人は入ってこれないから安心だな。」


なるほどな。

俺はてっきり帝国側が仕掛けたのかと思たがな。


話は聞いてみるもんだな。


『大丈夫か?ミミ。ごめんな辛い話を聞かせちゃって。』

『いえ、私も今知ったことですから。ナイト様の妻になろうとしている者がこれではいけませんね。』

『『いつの時代にも希代の天才はいる。しかし、完全完璧な人間は絶対に現れない。』俺の師匠の言葉だ。』


天才は世界に沢山いるが完全完璧な人間はいない。...いや、いちゃいけない。

完璧そうに見える者でもなにかしらの弱点はある。


『私からすればナイト様は完全完璧なお方ですけど..。』

『それは買い被りすぎだな。ノーツのときにも言ったが俺はそんな高尚な人間じゃない。』

『ふふ。そういうことにしておきましょう。』


まったく勝手にしろ。


俺達は運ばれた料理を平らげて街にでた。


「流石繁華街というだけあるな。」

「そうですね王都に負けないくらいの賑やかさですね。」


俺達はそのまま帝国観光を続けた。


****************************************************

帝国某所。


「例の転移陣から黒ずくめの男と銀色の獣人が転移に成功したもようです。」

「うむ。そうか、なら彼らを我が王宮に招こう。」

「...一つお聞きしてもよろしいでしょうか。」

「言ってみよ。」


私はこの任に就いてから気になっていたことを聞いた。


「なぜ、あの転移陣を使った大掛かりなものを使ってまで厳選をしたのでしょうか。」

「それぐらいないと話にならないからだ。あの魔方陣は特殊でな全属性適性に加え桁外れの魔力がないと起動しない仕組みした。」


私はただ驚くことしかできなかった。


私は[魔眼]持ちとして仲間の間では知られていて性能もアビーロード1といわれているほどの性能を誇っていてそれは神が持つと言われる[神眼]にも匹敵する。


それが『普通』と判断したのに実際は『強者』だった。

これは私の魔眼を凌駕するほどの魔眼持ちかなんらかの能力者ということになる。


もし、あの場で使い物にならないと判断して切りかかっていたら私はどうなってしたのだろうか。

一刀両断か細切れか。


どちらにしろ死ぬ運命だったわけだ。


そう考えると自然と冷や汗が出た。



「聞きたいことは以上か。」

「はっ。愚かなことをお聞きして申し訳ありませんでした。」

「よい。我は忌々しき神共に復讐できればそれでよい。」


私の主の願いは『復讐』

あまり詳しいことは知らないけどその昔に神に虐げられたと仰っていた。

私は主の手足となって動くだけ。


そこに損得勘定はない。

私は主の駒。


私はロボット。

主がお創りになられたロボットの内の一体。


替えなんていくらでもいる。


「でも、少し悲しいかな。『黒白(コハク)』なら大事にしてくれるかな」


私はだれに言うでもなく1人呟いた。



****************************************************

「ただいま」

「ただいま帰りました。」

「やっと帰ってきた!二人っきりで何してたのよ!」


帰るなり騒がしいものだ。


「メアからの直々のクエスト依頼だ。それで帝国にいってただけだ。」

「主は帝国に行ってきたのか...。私も付いていけばよかったな。」

「なんで?」


「実は私は帝国の生まれだ。家を出たはいいのだがなんにも宛てがなく盗賊に堕ちてしまったのだ。」

「イリスは帝国の出身だったか。けど、獣人は大丈夫だよな。」

「それは、私があまり理解してなかったのがあるかもしれない。」


なるほどな。

決して箱庭という訳ではないようだが活発だったのは違いない。


「私には5つ離れた姉がいるんだ。姉上はどうしているのだろうか。」

「じゃ、今度皆でいこうぜ。」


イリスの姉。

堅物そうなのは確かだよな。


イリスには『挑戦者(チャレンジャー)』があるが姉はどんな能力を持っているのだろうか。


ちなみにこの世界では兄弟が誕生した場合、片方が能力者であった場合もう片方も能力者という可能性が高いということが分かっている。


イリスに『挑戦者(チャレンジャー)』だったら姉は『復讐者(アベンジャー)』かな?


妹が負けたら姉が敵討ちする的な?



「『ゲート』ってほんとずるいわよね。」

「『ゲ―ト』じゃなくてご主人がずるい。」

「俺がずるいってなんだよ。」


そりゃ、

能力は見たまんまチートだし。

パワースピードは前の世界のままだし。

前の世界に魔法の方が強力だし。

シーラから能力受け継いでるし。


.......うん。チートだったわ。


「なにも言わないってことは自覚したようね。自分がどれほど桁外れか。」

「まぁな。といってもチートなのは俺だけじゃないぞ。」


ゼクスの吸血鬼の攻撃(バンパイアストレート)やカナの精霊の加護(ヘルプ)だってほかからしたら十分チートの域に入る。


「ナイトさんは能力だけじゃなくてスキル、ステータスでしたっけ?も十分すぎるではありませんか。」


それを言われるとそうだな。


「ま、今度皆で帝国に行くんだがミミとカトレアはフードを被ってくれ。」

「帝国が獣人を嫌ってるからでしょ。」

「そうだな。見つかると結構めんどくさい。」


「そういえば今回はどうしたの?」

「あぁ、俺のコートを貸した。」


俺が言うとシェリーはミミを思いっきり睨んだ。


「ミミ。あんた抜け駆けはしないって約束だたでしょ!」

「すいません。けど、致し方なかったんです。」

「その割にはうれしそうね。」

「ナイト様をいっぱい感じられまいたよ?」

「悔しい!今度は私が取ってやる!」


一体何の話をしているのだろうか。

俺にはさっぱりわからない。


「主は罪深いな。」

「そうですね。もう少し頑張ってもらいたいものですね。」

「ご主人情けない。」


あれ?なんで俺ダメ出し喰らってんの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ