4話 ライバル?と鉱山攻略
変わった点を一つ、
第三者視点→ナイト視点に変えました。
こっちの方が書きやすかったです。
さて、いやーアイデアが浮かびすぎて物語がめちゃくちゃになりそうです。
5話目も頑張るぞー
「あなたがナイトね。」
「誰だお前。」
いきなり女冒険者がナイトの前に立ちはだかる。
「あなた、レッドウルフを倒していい気になっているみたいだけど、あまり調子に乗らない方が身のためですよ。」
勝手に話し始めて勝手に物騒なことを言った。
「あーうん。そうだな気をつける。」
ナイトとしては早くここから立ち去りたかった。
女冒険者を適当にあしらってギルドに向かう。
「襲われても知りませんからね!」
最後にまた物騒なことを言ったが無視して進む。
「おーナイト!今日はどのクエストを受ける?」
なんで名前知ってんだ?と疑問に思ったがこの前冒険者登録した時に名前とか書いたことを思い出した。
「そうだなーこの鉱山攻略ってどんなことをするんだ?」
クエスト名からして大体は分かるがその下の2名限定というのが気になった。
「そのクエストは2人だけで鉱山攻略に行くといったものだな。」
「なんだそれ、何か利点でもあるのか?」
そういうのがないと正直やってやれない気がする。
「クエスト報酬が倍とか鉱山攻略専用アイテムの貸し出しとかだな。」
「なんか、地味だな。」
「まぁ、元々カップル用のクエストだからな。」
そんなものを公の掲示板に貼るなよ。
「そのクエストは一人は決まっているんだがもう一人が決まらなくてな保留となっている。どうだ、受けてみないか。」
鉱山で男2人きりとかシュール過ぎる。
「分かった。受けてみる。」
鉱山に行ってみたいから受けてみることにした。
「一応説明するぞ。このクエストは1度受けたら降りることは出来ない。クエスト開始と同時に[契約の腕輪]をする。[契約の腕輪]が取れるのはクエスト終了時だ。」
つまりは、鉱山で度胸を示せって事だろ。
「いくつか質問いいか?」
「あぁ、構わないぞ。」
Qドロップした素材の所有権はどっちにある?
A各自で決めてくれ。
Q鉱山でどちらかが死んだ場合クエストは失敗になる?
Aならない。どちらかが帰ってくればクエストクリアになる。まぁ鉱山攻略は深くまで行かなければ死ぬことは滅多にない。
Q[契約の腕輪]ってなに?
A相手の現在地と鉱山の階層が分かるようになっている。
「中々質問が多いな。」
「もうないから安心しろ。」
「それにしてもナイトは優しいな。」
今の質問のどこにそんな要素があったのだろうか。
「あれだけ質問したんだ。相当相手のことを気にかけているな。」
あ、そういう風に解釈されたんだ。
「違う。ただ、俺が知りたかっただけだ。」
「あーハイハイ。そういうことにしておく。」
「それよりその鉱山攻略はいつ行けるのかもう分かっているのか?」
まだ日があるなら違うクエストを受けようかと思っている。
「今すぐにでも行けるぞ。お!シェリー!鉱山攻略の相方が決まったぞ!」
オッサンの呼びかけに一人の女冒険者がこちらに近づいてきた。
俺はその顔をみてかなり引き攣っていたと思う。
その女冒険者はここに来る前俺に絡んできた女冒険者だったからだ。
シェリー
性別:女
レベル26
スキル:[剣術]、[弓術]、[逃走]、[大食い]
備考:大食い少女。剣より弓がメインウェポン
「こんにちは。エルボさん。こちらが協力者の方?」
オッサンの名前エルボって言うのか。
喰らったら痛そう。
「あぁ、そうだ。男だかいいか?」
「えぇ、構わないです。それよりさっきからこの方はなんで私に背を向けているのでしょうか。」
それは顔見たら気まずいだろうなと思った配慮だよ。
「ほら、ナイトいつまで背を向けているつもりだよ。」
しかし、そんなことを知らないエルボは堂々と名前を呼んだ。
「え?ナイト?」
ほら、シェリーの顔も引き攣ってるよ。
「お?どうした二人共顔見知りか?」
「あぁ、一応。」
悪い意味での顔見知り。
「なら、丁度いい。男と女で仲良く攻略行ってこい。」
エルボはいつも通り元気よく送り出してくれたが俺としては今すぐにでもここから立ち去りたかった。
しかし、途中リタイアができないクエストだから俺とシェリーは鉱山に向かった。
道中
気まずい。
それも当たり前、この数10分前シェリーは俺に喧嘩を売った。しかし、俺は買わなかった。
気まずくないはずがない。
その時近くの茂みが動き数人の男が俺達を囲んだ。
俺は咄嗟にシェリーを背に庇ってしまった。
「なんだお前。」
シェリーの時と同じように聞く。
「荷物と女を置いていけ。」
セリフが盗賊のお決まりだった。
「お前ら暗殺者だろ。なんで白昼堂々襲ってんだよ。」
ステータス一覧
ジン
性別:男
レベル:30
スキル:[剣術]、[槍術]、[体術]
備考:暗殺者のお頭。
ボブ
性別:男
レベル23
スキル:[話術]、[体術]、[隠密]
備考:暗殺者集団で殺すの担当。
ケニー
性別:男
レベル:25
スキル:[投術]、[弓術]、[隠密]
備考暗殺者集団で遠距離担当。
まぁ一般的な暗殺者の集団だな。
「なんで昼に襲ってるかだって?それでも勝てるからだよ。」
相当自信があるらしい。
「なに。女と荷物を置いていけば襲わないよ。」
さっきから喋りっぱなしのボブ。
さすが話術。
でも残念。そっちに遠距離得意な奴がいるのバレてんだよな。
しかも、男達の視線はさっきからシェリーの胸に注がれていた。
確かにちゃんと発育はしている。しかし、特別大きいという訳では無い。
つまりは、普通。
「別にこいつはあげても良いんだけどな。」
「ちょっと!何言ってるのよ!」
お、やっと声出した。
「どっちが死んでもどっちかが帰れば問題ないって言ってた。」
別に見捨てるつもりは無かったがこういう状況なら仕方ないよね。
「じゃ、遠慮なくこいつは貰って行くぞ。」
ジンの手がシェリーに伸びる。
「え?嘘、やだ。死にたくない!」
流石にやりすぎだか。
俺は剣の柄でジンを取り巻きのとこまでぶっ飛ばした。
「あげてもいいと言ったが誰があげると言った。」
ちゃんと人の話を聞かないからー。
お頭のジンが吹っ飛ばされたから取り巻きは自分の武器を持っていた。
やる気満々である。
これに答えないほどノリは悪くない。
自分のステータスを見たことないがこの2人よりは上のはずだ。
しかし、どうするつもりなんた?
近接担当のジンが気を失って残るは時間稼ぎと遠距離しかいない。
そんなパーティーに勝ち目はない。
俺は一気に加速し2人の前に移動。
1人は拳でもう1人は柄で意識を刈り取った。
殺ってしまってもよかったんだが道のど真ん中なんで自粛した。
自重はいないが自粛はする。
短い戦闘が終わりシェリーの元へ戻る。
「怪我はないか?」
「うん。大丈夫。あ、ありがとう。」
その言葉に俺は面食らった。
てっきり、
『別に助けてもらわなくてもよかったのに!余計なことしないで!』
的なことを言われると思ったら意外と素直な気持ちがでてきて暫し固まっていた。
それと同時に、少し可愛いと思ってしまった。
「なによ。こっちあんま見ないでよ。」
前言撤回。やっぱ可愛くない。
それからは特に襲われること無く鉱山に到着した。
「意外とでかいな。」
近くで見ると鉱山と言うだけあり登ったらかなりの標高になりそうだ。
「じゃ、とっとと済ませて帰るぞ。」
いがみ合っている相手と長時間一緒とかなんかの拷問だろ。
「そうね。早く済ませましょ。」
このクエストの達成条件は最下層のボスを倒すことだ。
10層など比較的上層はモンスターのスポーンが緩やかで主にここで採掘などが行われる。
しかし、15層当たりから一気にモンスターがスポーンするようになる。
何の準備も無しに降りれば一瞬で肉塊と化す。
今は12層を探索している。
10層までは人通りが多くほとんどいいものは取れない。だから、11層まで探索せずに降りてきた。
と、ここで新モンスター登場。
スケルトンセイバー
レベル:13
スキル[剣術]、[斬撃耐性]
備考、斬撃耐性により斬っても再生する。
スケルトンアーチャー
レベル:12
スキル[弓術]、[必中]
備考、必中により放った矢が避けても追尾してくる。
ゾンビ
レベル14
スキル[闇耐性]、[不死]
備考、不死により黄魔法で倒さない限り何度でも再生する。
と、まぁ、普通に考えたらめんどくさい奴らばっかだった。
俺は剣の柄でセイバーを砕いて『ライトニングボルト』をゾンビに当てる。
アーチャーはシェリーに任せた。
14層まではこんな感じで連携を取りながら進んだ。
そして俺達は15層へと続く階段を降りた。
シェリーがでてきてから話が長くなった気がします。
元々敵役として出すつもりでしたが女の子を敵にするなは難しいので味方として出てもらいました。
味方だと書くのが楽でした。