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34話 迷宮探索とボス

俺たちは今60階層中20層にいる。


「大したモンスターがいないとつまらないな。」

「確かに少し物足りませんね。」


つまらないとぼやいたのは俺とリーファだった。


「そんなことは言えるのはナイトとリーファだけよ。」


確かに俺を除いたメンバーで一番レベルが高いのが

カトレアの62レベル。

その次がイリスの60レベル。


他のメンバーも50は超えているがモンスターレベルが50前後だから実力は半々といったところだろう。


「ご主人様とリーファ様はレベルは80を超えておりますのでそう感じるのも仕方ないと思います。」

「あなたは、私のスキルとかを見ることが出来るのね。」

「はい。尤もご主人様の方が精度が高いですが。」


「貴方も見えたのね。」

「まぁ、リーファの魔眼と似たようなものだ。」

「ふーん。羨ましいわ。私には見えないから。」


俺のは『神眼』リーファのは『魔眼』


魔眼は神眼の下位互換で嘘か本当かは見抜けるがそれだけだ。

相手の強さは分からないし自分の強さも分からない。


まぁ、裁判官なんかが欲しがる能力だよ。

嘘を付いていればすぐに分かるからな。


「んじゃ、一時的に俺の能力を貸し与える。」

「そんなことが出来るのですか?」

「よゆー。」


というわけでリーファに『同調(リンク)』した。


「な!なんですか!これは!」

「それが俺が見えている世界だ。」


今リーファにはこの場にいる全員のレベルとか能力とかが見えている状態だ。


「こんな膨大な情報をいつも見ているのですか?」

「いや、見たくないなら切ればいい。」


常に目の前に能力とかの情報があったら街は歩けないからな。

すれ違う人全員の能力とかが見えてそれだけで視界が埋まる。


「あ、この状態なら問題ないですね。」

「他にも色々あるけど貸し出せるのはこれくらいかな。」


他にも関節技無効とかそれぞれの魔法を使えるように魔法適正を貸し出せる。


しかし、それを貸し出してしまうと本人の感覚が狂ってしまう可能性がある。


わかりやすく言うと関節技無効とかがないと迷宮やダンジョンに潜れないという事態に陥る。

それは、冒険者として致命的である。

そんなことにならないように貸し出すのは『神眼』だけにしておく。


「これだけでも十分強力だと思うのですが…。」

「ナイトさんからしたらこれは、まだ序の口ですよ。」

「まぁ、アレを見せられたらね。そう思うのも納得だわ。」


多分二刀流のことを言ってるんだろうな。


「ますます、ナイトに興味が湧きました。」

「「え!」」


俺よりミミとシェリーの反応が早い。

「見えている他の能力とかも気になりますね。」

「大した能力は持ってない。さつきもやったように能力とかが見いていたりするだけだ。」

「そうですか。じゃあ、この辺りが明るいのもナイトのおかげですか?」

「あぁ、俺の魔法だな。」


「今度二人でクエストをこなしませんか?」


リーファは俺の方ではなくミミ達の方を向いて言った。


「あんまりからかうなよ。」

「すいません。可愛くって、つい。」


ミミ達はというと露骨にホッとしていた。


「さて、探索に集中するぞ。」


その後俺達は雑談を混じえながら階層を下っていった。



そして、現在40階層。

ようやく3分の2まで来た。


「そういえば宝箱とか全く見かけませんね。」

「えぇ、まぁ、迷宮ですから。きっとどこかにはあるんでしょうけど、それを目的にすると恐らく迷ってしますでしょう。」


「宝箱なんてあっても取りに行かないわよ。」

「あぁ、そういえばあの時も宝箱が原因だったな。」


前、シェリーと会ってまだ日がそんなに経っていなかった頃。

俺とシェリーは鉱山に向かった。

そこで、シェリーが宝箱を見つけて取りに行ったところで罠が発動、俺たちは強制的に25層まで落とされることとなった。


シェリーとしては自分より高レベルのモンスターに囲まれて怖い思いをしたからトラウマになっているのかもしれない。


「まぁ、あれぐらいの罠ならよゆーで回避出来るけどな。」


あの時はまだ、シェリー達には俺の正体を明かしていなかったから少し遠慮したが、正体を明かした今なら自重する必要は無くなるから回避は余裕である。


***************


そして、50階層は何事もなく降りてきた。

60階層。


「いよいよ、ボスか。」

「なんか、あっという間だったわね。」


そりゃ、俺とリーファとカトレアで無双してたら最短時間で降りてこれるからな。


「まぁ、主殿がいるからなのかもしれないが。」

「絶対そう。」


皆俺の二刀流を見てから俺は何でもしでかす奴という印象が深く刻まれた。


「中々な反応ですね。まぁ、あながち間違ってはないですが…。」


「いいから、早く倒して外に出るぞ。」


俺はボス部屋に入った。


ボス部屋は半径約500mの円形の部屋でその中心に『山』があった。


なんで、そんな言い方をしたかと言うと本当に山だった。


固い地面にそびえ立つ山。


今回のボスはどうやら山らしい。


「なにあれ。まさか、あれがボス?」

「珍しい姿のボスですね。アルベスタにはいないタイプですね。」

「私も見るのは初めてよ。」


話していると山が動いた。


地面が揺れて姿を現したのは山を背負った亀だった。



エベレスト・タートル

種族:万年種

レベル:80

スキル[地震]、[地響き]、[噴火]、[突風]、[岩石飛ばし]

能力『自然魔法』

備考、自然魔法により全ての魔法が最上級魔法となる。ただし、亀なので後からの攻撃には対処できない。



「でかいな。」

「いや、それを超越してるわよ。こんなんどうやって倒すのよ。」

「地道に攻撃するしかないだろ。一応背後からの攻撃が有効らしいがこのデカさじゃまともにダメージは入らないだろ。」


山を背負う亀はデカさだけでなく硬さも山並みでただの鉄剣じゃ攻撃した瞬間に折れる。


「俺とカトレアとシアとララは前衛、イリスは中衛、ミミとシェリーは後衛。リーファは任せる。」

「わかりました。」

「了解。」

「わかった。」

「わかりました。」

「わかりました。」

「承知した。」



俺達、前衛組は巨大な亀に突っ込んでいった。

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