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17話 メイドと盗賊

お待たせしました。


メアと婚約して数日。

俺を取り巻く環境はかなり変わった。


いいことといえば、高難易度クエストがかなりの頻度で回ってくることだ。


現在俺のランクはA。

しかし、Aランククエストでは満足出来なくなっていたから丁度いい。


悪いことといえば、


「弟子にしてください!」×10

弟子志願者が増えた事だ。

今もこうして屋敷の玄関前で土下座をした冒険者がいる。


俺は誰かに教えることは出来ないし教えるにしてもおそらく色んなことに耐えられない。


ということで丁重(カトレアが威圧&攻撃)にお断りした。


となるといつまでも王都にいる訳にはいかなくなった。

今はメアに貰った王都一等地の屋敷で過ごしているがこうも毎日来られたのではたまらない。


ということで新しい街に行くことにした。


「そろそろ旅を再開しようと思うんだがどこかいきたい場所はあるか?」


いつもの朝食。ここにはメインメンバー全員が集まる。


「この前は水都でしたので今度は火都にしてみてはいかがでしょう。」

「あ、それいいわね。丁度アルベスタから順番だし。」



アルベスタは王都を中心に6時の方向にある。

一方火都─バジリはその隣8時の方向に位置する。


シェリー曰くこうして時計回りに回っていこうと言うのだ。


「んじゃ、そこにするか。」

「ご主人様。それにはメイド達が用意したゲートをお使いください。」


俺の配下─メイド達は今は3桁に登って各地に派遣状態にあるらしい。

そこで拠点を持ち商売をしたり、冒険者としてなを馳せたりしているらしい。


俺は基本自由主義だから、俺に迷惑がかからなきゃ別に何しても構わないとユミルには言ってある。


しかし、3桁いくの早くないか?

別に迷惑している訳ではないがどういった基準で選んでいるのか気になるな。


「メイドはレアスキル持ちか何かに特化しているものを基準に選出しています。もし、迷惑であれば基準を上げますがいかがいたしましょう、」


あれ?カトレアに心を読むスキルなんてあったかな?

的確に読んで来たんだが。


「いや、今まで通りにしてくれ。でも、敵対してるかどうかはちゃんとチェックするように言っておいてくれ。」


俺がそう言うとカトレアはユミルと念話し始めた。


行動が早いね。


メイド達といえば、

メイド長のユミル指揮の元、行った先々でゲートを置き俺の旅をサポートしようと動き出したんだとか。


勿論使うかどうかは俺の気分もあるし分からない。

それで文句一つ言わないなんて凄いと思うね。


********************


行き先が決まったことだし俺達も準備にかかる。

といっても馬車にのるだけである。


運転手はカトレアで馬車内にゲートを置いていつでも屋敷と馬車内を行き来することが出来るようにしてある。


メイド達が用意したゲートは今回は使わないことにした。

理由は、バジリに行く途中にいくつか村があってそこの特産品をシェリーが食べてみたいというので寄ることに。


俺個人としてはお米という食材が気になっている。

東方にあるサーシェンという国が産地らしく時々アルベスタにも入ってくるとか。


是非とも食べてみたい。

そんな訳でゲートを使わず馬車で行くことにした。

急ぐことがあればゲートを使うがな。




アルベスタを出発して3時間は経った。

一つ目の村が見えた。


しかし、なにか変だった。

村には人っ子一人おらず静かだった。


[索敵]スキルを使って人が居ないかさがしてみる。


[索敵]スキルは生きていれば人を探すことが出来る。


すると、一つの家から人の気配がした。


向かうのは[隠密]スキルの高いシアと俺で向かう。


[隠密]スキルを使って家の中を探索する。



『ご主人。人どこ?』

『おかしいな。確かにこの家からなんだけどな。』


全ての部屋を探してみが誰もいない。


今度は[反響]スキルを使ってみる。


[反響]

物などに反響させて当たりの地形把握に使う。

慣れれば目を瞑って戦うことも出来る。



今いる家屋を調べたところ地下があることが判明した。

入口は丁度今立っているこの位置。


音が極力出ないように開ける。


扉の先は真っ暗で何も見えない。

魔法で明かりをつけるのもいいがそれだと気づかれてしまう。


ここは魔力で夜目を強化して進む。


こうすることによって昼間となんら変わらない位にはなる。


シアは元暗殺者だから元々夜目は効く方なんだろう。


階段を降りて地下に向かう。

降りてすぐ、[反響]スキルが3人の人を捉えた。


『極力音は立てずに近づくぞ。』

『はーい。』


俺とシアは暗闇の中歩を進める。


「誰ですか!そこにいるのは分かっています。出てきてください。」


ある程度進むと奥から声が聞こえてきた。



アルム

性別:女

スキル[育児]、[教育]、[索敵]、[気配消去]

備考、気配消去により使用者の気配を完全に遮断できる。


声を出したのは3人いるうちの真ん中。

ということは両側は子供かな?


[反響]スキルは形こそ分かれど色までは分からない。

実際今目を瞑ると3人は石膏像の様な状態になる。


「大丈夫。敵じゃない。」

俺より先にシアをアルムの前に出した。


いきなり男が出ていくよりは警戒心を解いてくれるだろう。


「俺たちは旅をしている者だ。今の状況について聞きたい。」


「冒険者の方ですか?」

「まぁ、一応。」


一応というのは、メアと婚約して名誉騎士の称を貰っているので実際は騎士である。


(ナイト)騎士(ナイト)ってか。


あ、はい。なんでもないです。


余談だが、名誉騎士というのは王家にとって多大な貢献をした者に与えられる称で上流貴族よりも地位は上らしい。


「では、依頼してもいいですか?」

「構わないが俺としては今の状況を話してくれないと了承出来ないな。」


「分かりました。ご説明します。」

「ついさっきです。この村の裏手にある山から盗賊がやって来て金品と若い人でを連れていってしまいました。私達はすぐにこの地下に隠れたので大丈夫でした。」


「状況はわかった。」

「ご主人。どうするの?」

「この村は米を作っていると聞いたがあってるか?」


「はい。王都などに流通しているお米の9割以上がこの村原産です。」


なら、救う価値はある。

米がどんな食べ物か分からないが王都まで行っているとなるとかなり美味いんだろうな。


「裏手の山か。壊滅させるだけなら簡単なんだがな。人質がいるとなるとキツいな。」

「え、でも盗賊は50人はいますよ。」

「たかが50人だろ?それくらいなら余裕。」


例え盗賊が100人束になっても俺にはかなわないよ。


「ご主人といると常識がくるいそう。」


ま、《常識無効(ルールブレイカー)》だし。

相手にも影響してもおかしくないよな。


「この依頼引き受けた。」

「ありがとうございます。報酬は考えさせてください。」


ま、金品を奪われたのだからしかたないかな。


「ということでシア。また、宜しくな。」

「うん。わかった。」


人質がいる場合外でドンパチやる人とその隙に人質を逃がす人がいた方がいい。というのと。


もしかしたら盗賊とすれ違いになってまた、村に被害が出るかも知らないから護衛としてカトレアを置いていくことにした。


俺とシアはまた[隠密]スキルを使って盗賊のアジトに向かった。

やっぱり小説の掛け持ちは辛いですね。

設定が根本から違うのが救いですね。

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