初戦闘
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地の文の一部の「私」を「零」もしくは「レイ」に変更しました
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チュートリアルを無事制覇したレイは、ヨミの部屋で疲れたように寝転がっていた2人を迎えに行った。
そして、今はクレアシオン、通称始まりの街を出て、草原に来ている。
ここにいるモンスターは非アクティブモンスターらしい。つまり攻撃しなければ攻撃されない。
この周辺には、雫のような形のスライムという魔物と兎に角がついたホーンラビットがいるらしい。兎を追いかけているパーティーがちらほらと見える。最初の方に草原に出て行った人達は、もう奥に行ったようだ。
「まず、スライムを狙うわよ」
「わかった」
「はーい」
ちなみに2人のステータスは
『name:ヨミ
sex:女
age:14
race:神童(魔法)
level:1
HP:100/100
MP:10/10
STR:10
AGI:10
VIT:10
DEX:10
INT:50
MND:30』
『スキル:火属性魔法(レベル1)、水属性魔法(レベル1)、風属性魔法(レベル1)、土属性魔法(レベル1)、光属性魔法(レベル1)、闇属性魔法(レベル1)、補助魔法(レベル1)、回復魔法(レベル1)、魔法の使い手(レベル1)、MP回復速度上昇(レベル0)』
『控えスキル:無し』
『種族〈神童(魔法)〉:武器•生産系スキルの取得不可、取得経験値0.25倍、レベルアップ時の取得ステータスポイント2倍、スキル成長速度2倍、スキル成長速度ダウン系効果無効、初期ステータスポイント2倍』
『魔法の使い手:取得している魔法スキルの成長速度2倍』
『MP回復速度上昇:MPの自然回復速度を上昇させる。120秒引くスキルレベル毎にMP1回復』
『name:コリン
sex:女
age:12
race:神童(生産)
level:1
HP:100/100
MP:10/10
STR:30
AGI:15
VIT:10
DEX:40
INT:20
MND:5』
『スキル:鍛治(レベル1)、調合(レベル1)、合成(レベル1)、裁縫(レベル1)、細工(レベル1)、農業(レベル1)、木工(レベル1)、建築(レベル1)、彫金(レベル1)、錬金術(レベル1)』
『控えスキル:無し』
『種族〈神童(生産)〉:武器•魔法系スキルの取得不可、取得経験値0.25倍、レベルアップ時の取得ステータスポイント2倍、スキル成長速度2倍、スキル成長速度ダウン系効果無効、初期ステータスポイント2倍』
種族は似ていて、内容もほぼ同じ。
武器の使い手と魔法の使い手は同じような系列らしい。
完全な住み分けが行われている。
もともと、レイ達は全員人族にするはずだった。
レイは武器の得手不得手が出て欲しくないから。
ヨミは種族によって、使えない魔法があるから。
コリンはある一定の部分に特化した生産ではなく、全体的なバックアップをしたかったから。
でも、結果的にこのスキル編成のため、補助系スキルがほとんど取れないので、自分のプレイヤースキルだよりになる危険がある。上手く扱えるようにならなければ、詰んでしまうだろう。
2人の装備はヨミは魔法の起動に使う杖、コリンは鍛治スキルで攻撃力判定が出る、ハンマーを使うらしい。
スライムが近づいて来る。まだ、非アクティブなので、ネーム表記が緑だ。
まず、レイが近づき、あらかじめ出しておいた剣で攻撃する。
「えいっ!」
ぶにゅっ。
あれ?
どかっ!
「うわっ!」
スライムに体当たりをくらった。以外と威力があり、少し吹っ飛ばされた。HPが1割程減る。
剣で切ろうとしても、ぶにゅっ、と沈み込んでほとんどHPが減らなかった。
コリンがハンマーを振りかぶり、
「せいっ!」
ズドンッ!
スライムを叩き潰した。
鍛治のスキルは、槌士見習いと同程度、STRが攻撃力に変換されるので、レイより攻撃力が高いのだろう。代わりに槌士見習いはアーツが使えるから、こちらの方が使い勝手はいいとされている。
後は、武器の向き不向きかな? スライムには剣が効きにくいとか。ハンマーが効くのかな?
コリンの一撃で、スライムはHPバーを消滅させ、悲痛な鳴き声をあげて消滅した。
種族のせいで、経験値がほとんどもらえなかった。後10体くらい倒さないとレベルアップ出来ないかも。
「クイックチェンジ」
剣が消滅し、ハンマーが生成されて、零の手に収まる。
「さあ、次行こう」
次の標的となったスライムは、レイのハンマーにピンボールのように打ち出され、コリンのハンマーに叩き落とされて、即死した。
その次のスライムは、ヨミに火属性魔法のファイアボールで焼かれて、レイが叩き潰し死亡。槌士見習いがレベルアップ。
次は、風属性のウィンドカッターで切り裂かれ、コリンの発案により、レイが殴って死滅。格闘士見習いがレベルアップ。
そして、自分達のスキルを試しつつ、レベルが上がるまで狩りをした。
その結果、
『name:レイ
sex:女
age:14
race:神童(武器)
level:2
HP:110/120
MP:20/20
STR:24
AGI:24
VIT:24
DEX:24
INT:24
MND:24
ステータスポイント:0』
『スキル:剣士見習い(レベル1)、槍士見習い(レベル1)、槌士見習い(レベル5)、斧士見習い(レベル1)、盾士見習い(レベル1)、投擲士見習い(レベル1)、弓士見習い(レベル1)、格闘士見習い(レベル2)、武器の使い手(レベル4)、クイックチェンジ(レベル1)』
『控えスキル:無し』
レベルが上昇したことにより、それぞれのステータスが2アップ。
ステータスポイントを12もらい、それぞれに2ずつ振り分けた。
槌士見習いが1から5に上昇し、格闘士見習いが1上昇、武器の使い手が3上昇した。
近づいて来たスライムを、ハンマーでゴルフのように弾き飛ばして、瞬殺する。
「うーん」
「どうしたの?」
「なんとなく、作業っぽくなって飽きて来た……」
うーん。どうしようかな〜……。
うぬぬ…………あっ!
「ねえねえ、ヨミ、コリン!」
「ど、どうしたの?」
レイは心底楽しそうな表情を浮かべ、
「スポーツ、しよっか?」
そう告げた。