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白の武器神  作者: マテリアル
第1章
6/14

待ち合わせ

前の方の話を色々変更しています。

変更点については、活動報告に記載します。


12/9

地の文の一部の「私」を「零」もしくは「レイ」に変更しました

詳しくは活動報告へ

目を開けると、見たことのない天井が見えた。

すこしぼーっとした頭を振り、ベッドから起き上がる。視界の隅に、レイと書かれたネームバーが表示されている。


大きめの部屋にベッドがぽつんと置かれており、殺風景だ。


莉子の説明によると、この宿は、見た目は小さな宿なのだが、受け付けで鍵を受け取り、部屋に入ると個人のマップ、インスタンスマップになるらしい。


とりあえず、美代と莉子から教えてもらった、VRギアのIDを入力する。


『このギアの所有者とチャットを結びますか?』

「イエス」


目の前にウィンドウが2つ開き、2人のチャットが流れて来る。


『あ、零きたよ』

「今ログインしたよ」

『じゃあ、私の部屋に《招待》するから、扉が光ったら、入って来て』


唐突に扉が発光し、光が収まると、扉の色が金色に変わっていた。


扉を開けると、部屋の中には美代と莉子がいた。


美代は、長い黒髪を金に染め、瞳を真紅に変えていた。ベッドに座る、その姿が、仕草ひとつが上品で、まるでお姫様のようだ。


莉子は、活動的なその性格を表すように、短髪と瞳を薄水色に染めていた。部屋の中でぴょんぴょん飛び跳ねて、嬉しくて仕方ないという様子だ。


「零は、髪染めなかったんだね」

「髪の色に、白が無かったから、レアかな〜って思って」

「でも、その髪に緑の瞳…とっても似合うわよ!」

「うんうん、似合ってる!」


2人から褒められて、少し恥ずかしい。


「そういえば、2人って名前、何にしたの?」

「私は美代をひっくり返して、ヨミよ」

「私はβテストの時のまま、コリンだよ」

「私はそのままで、レイだよ」


2人の名前を聞いた時、視界の隅に表示されていた、空白だったネームバーに2人の名前が表示された。


「2人に質問」

「なに〜?」

「スキル本当にあれにしたの?」


レイが聞くと、2人は笑って、サムズアップをした。


「この3人だと、とんでもないパーティーになるね……」

「面白いじゃん!というか、聞くってことは、レイもそうしたんでしょ?」

「うん」

「なら、今更だね」


たしかにそうだ。大変な部分は、3人で補い合えばいい。


「よし、じゃあパーティーを組んで狩りに行こう!早くしないと狩場無くなっちゃうよ!」

「そうね、行きましょう」

「あ、ごめん。ちょっと待って」


2人が訝しむような目に見て来る。


「まだ、チュートリアル受けてない」

「ああ、レイはまだだったわね」

「じゃギルドの前で待ってるから、ちゃっちゃと終わらせて来てね」

「はーい」


————————————————————————


ギルドから出て来た零を見て、ヨミ達がやって来る。


「終わった?」

「うん……」

「じゃあ——」

「ごめん。2人に言い忘れてたことがあった…」

「なーに?」

「チュートリアルって武器スキルの数だけあるんだ……」

「「?」」


レイは今、剣士のチュートリアルを受けて来た。

つまり———


「———私、後チュートリアルを7回受けなきゃいけないみたい……」


2人は、それはもう、盛大にずっこけた。


「分かったわ…宿屋で待っているわね……」

「ごめんなさい……」

「いいのよ…レイのためだから……」

「頑張って来てね……」


2人は、打ち付けたところをさすりながら、宿屋へと戻って行った。

どこかその背中には哀愁と諦めが漂っていた。

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