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第1章-4
【6月18日 月曜日 相原孝行】
正午。
第2会議室に到着すると、すでに他の委員は全員集合していた。
筆頭委員会は、生徒総会に提出する議案を事前に審議する委員会である。委員は各クラス1名。3年D組からは、この相原孝行が選出されている。
4月16日に行われた第1回筆頭委員会。そこでは通常の議案の審議に加えて、選挙管理委員の選出も行われた。
立候補により選ばれた選挙管理委員は、1年C組の斉藤、2年E組の山下、同じく2年E組の新城、それに3年D組の相原。この4人で、夏休み明けの公示から、10月の投開票までを取り仕切ることになる。
……と思っていたのだが、実際は違ったらしい。
全校生徒700人近くの投票用紙を4人で集計するのは大変なので、開票については各クラスの筆頭委員が手伝うことになっていると、顧問の橋本先生から説明があった。
また、投票についても各教室で行い、筆頭委員が会議室に持ってくるそうだ。
詳しい話は投開票日直前の委員会で説明すると伝えられて、今日は解散になった。どうやら今日は、顔合わせと日程の連絡だけだったようだ。