第4章-9
【10月13日 土曜日 14時00分 高木すみれ】
「すみれせんぱーいっ」
1年F組、津川結衣さん。
香織の紹介で知り合った、私の2人目の友達。
もう認めちゃおう。津川結衣さんは、私の友達です。
その結衣さんが、3年D組に遊びに来た。
「確か1年F組はお化け屋敷だったはずだけど、そっちはいいの?」
「怖すぎて誰も来ないんで、閉めちゃいましたっ」
本格的にお化け屋敷を作りすぎた結果、怖すぎて誰も来なかったらしい。大丈夫か1年F組。
ちなみに結衣さんは生徒会長なんだけど、生徒会の仕事は最初と最後の挨拶だけなんだって。つまり今は完全に暇ってこと。
あまりに暇なので、3年D組に遊びに来たと……ならフランクフルト買ってくれればいいのに。
「すみません、1本もらいますっ」
80円とフランクフルト1本を交換。
「そっちはどんな感じですかっ?」
「えっとね……順調に売れてるよ。もしかしたら今日で全部なくなるんじゃないかって感じ。」
「……」
完全にこっちのミスです。ごめんなさい。
「でも売れてるだけいいじゃないですかっ」
そうだね。怖すぎて誰も来ないお化け屋敷よりはマシだね。
業務スーパーで買ったやつだから味はそれなりにおいしいし、焼き方も井上さんが指導してくれたからパーフェクト。
お客さんには、そこそこ好評らしい。
「ところで、本当に今日で売り切れたら、明日どうするんですかっ?」
「あと1時間で全部売り切れるかは分かんないけど、うーん……どうしようかな……。結衣さんのお化け屋敷でも見に行こうかな?」
「だから閉めちゃったんですよっ」
あ、そうか、ごめん。
えっと……売り切れてから考えるね。
今はフランクフルトに集中したいし。




