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ヴぁんぷちゃんとゾンビくん  作者: 空伏空人
そのに 見世物小屋の家族関係
20/70

現代に残る正しき負の遺産

 さあさあ、そこの現実には夢も希望もねえんだよ。と言いたげな鬱屈な表情で歩くやつらよ、寄っといで寄っといで!

 確かに現実には夢も希望もねえよな、夢ってやつはあくまでも虚像でなくてはいけない。叶っちまえばそれは夢ではなく現実になっちまうからな。

 けど、今宵は違う。

 今宵だけは宵闇に紛れて夢と現実が混合しちまう。夢現とはまさにこの事さ。

 気になるかい? ならもっと近くに寄ってきな。

 白昼堂々と出来る話じゃあないからな。

 おっと、安心しな。別に怪しい話じゃあねえからよ。いや、妖しい話ではあるけど。

 よしよし、たくさん集まってきたな。それじゃあ話を始めよう。


 あんたらさ、化物って信じるかい?


 おいおいおいおい! ちょっと待てよ逃げるな逃げるな! まださわりしか話してねえだろ! ……あーあ、帰っちゃったよ。これから話が面白くなるっていうのによ。

 まあいいや。残った好奇心旺盛なあんたらにだけ、続きを話すことにしよう。

 化物っていうのはあれだよ。ゲームとか昔話に出てくる鬼とか妖怪とか、そういう類のやつ。

 信じない?

 あーそうだよな。それが普通だ。別におかしくない。


 けど今日の夜、あんたらはそれを信じることになる。

 普通じゃない、おかしな話に巻き込まれることになる。


 今日の夜、またここに来な。

 そうすればあんたらは目を開けたたまま夢を見ることができるぜ?

 魍魎跋扈のサーカス、フリークショー。

 実に奇っ怪で非現実的な、存在自体が曖昧模糊な奴らが織りなす、刺激的で幻想的で怪奇的な祭りが、あんたらを待ってるよ。

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