38:だいぶ溜まってました
うつ伏せになったシェレンさん。お尻からくびれのラインに唾を飲んでしまった。背中もキレイで、シミ1つない。見てるだけで、ドクドクと心臓の鼓動が速くなってくる。
「……じゃ、じゃあ行きます」
桶に手を突っ込み、泥を掬う。指の第2関節くらいまで乗った灰色の塊。ジェルスライムを思わせるが、こっちは当然、無生物だ。
少しだけ体温に馴染んだところで、シェレンさんのふくらはぎに触れる。泥を塗っていくと、美白肌が灰色に染まっていく。なんか凄く悪い事してる気分だ。芸術作品を絵の具で塗りつぶしてるような。
「……」
ふくらはぎから、太ももへ上がっていく。一段と柔らかさが……いや、相手は大恩あるシェレンさんだぞ。そんな対象として見るワケには。
「あ……ん……上手よ」
そ、そんな吐息まじりの声出されちゃ。
気付けば……もう勝手にお尻を掴んでいた。柔らかすぎる。つきたてのモチみたい。それでいて、しっとりした触感で温かい。
「アキラ、泥忘れてるんだよ」
ポーラに指摘されて気付く。既に最初に掬った分は無くなっていた。ああ、泥がないと触る口実が。でも手を離せない。柔らかく、けどおっぱいよりも弾力があって、指を少し跳ね返してくる。
「ふう……ふう」
指に力がこもってしまう。尻たぶを両方、むんずと鷲掴んでいた。揉み込むたび、形を変える尻肉に、目の前がチカチカする。
「あ、あんまり力を込めないで。ん……あ……」
声に甘い色が混じってる……イケる……本気で嫌がってないし……後ろから覆いかぶさって……!
「!? す、すいません! トイレ!」
なんとか首の皮一枚、理性が残ってた。飛び上がるように立つと、返事も待たず走る。極限まで膨張した愚息が、足を動かす度に内ももと擦れて、痛いくらいだった。
………………
…………
……
トイレがどこかも分からないため、結局、人目のない林の中で、2回も男汁を出した。夢中だった。もうどうにも抑えが効かなかった。
今思えばフィニスの超爆乳ダイブの時点で、ほぼほぼ限界だったんだろう。
「それにしても……この島での初が……シェレンさんなんて」
よりにもよって、だ。あれだけ世話になり、面倒を引き受けてくれた人なのに。
これまでの彼女の優しい笑顔や、かけてもらった言葉が脳裏をよぎっていく。
「最低だ……俺って」
恩知らずもいいところだ。
『まあでも、よく耐えた方だと思うよ。他の動物だったら、間違いなくあそこで襲い掛かってるし』
「そんなの、なんの慰めにも……」
って。うわあ!?
(め、女神さん。いつの間に)
『いやあ。遠目にキミが励んでるのが見えてね。面白そうだから、終わった後に奇襲してやろうかなって』
非常に悪趣味。
『大自然オナニーしてる人、初めて見たよ。本当、キミは滑らないなあ』
滑ってもらって良いんだが。道化役なんて喜んで降りるが。
『まあまあ。そんなにヤサグレないで』
(ヤサグレもするよ。シェレンさんでワンオペしてしまうなんて……)
『うーん。でも彼女の好感度は高いままだし、触られてちょっとドキドキしてたみたいだよ』
「ホントですか!? 女神様!」
『立ち直り早すぎて引くわ』
だって、もう……変なヤツだと思われたとばかり。
『いや、変なヤツだとは思われてるでしょ。でもそれを受け入れてくれてるというか』
そうか。セーフなのか。こんな俺を、怒らずに、幻滅せずに。
『とはいえ。調子に乗って、無理矢理に襲って怖がらせるようなマネしたら、流石に叩き潰すからね。感謝は欲しいけど、レ〇プ魔からのなんて御免だから』
ひえ。なんとなく、キンタマをロックされてる雰囲気を感じる。そう何度も弾けさせてたまるか。
というか、まあ。
(俺も、あの人たちを怖がらせるようなのはイヤだよ)
まだ数日だけど、アティやエレザたちも含めて、本当に良い人、良い子ばかりだ。傷つけてしまうのは決して本意ではない。
『まあ、それなら……罪悪感はあっても、彼女たちをオカズにして、適度に自分で処理するべきだろうね』
綺麗事の理想論だけじゃ、現実は無理か。
そんなに性欲強い部類じゃなかったと思うんだけど……この環境は、流石に規格外すぎる。男なら耐えられんよ。
『まあ、少しだけ同情するよ。ついては、何かレシピを授けようかな、と』
(そんなパターンもあるんすか?)
これ、普通のプレイヤーだったら、絶対手に入れられないレシピなんじゃないの? なんせ女神直伝だ。
『さあ。レシピ帳を出して。チンコはしまって』
あ、これは失礼。慌ててスラックスの中に放り込む。ちなみに下着はシェレンさんに貰ったズロースみたいなヤツを穿いてる。
……ていうかさ。レシピ帳と言われても、家に置いてきてるに決まってるよね。伝授はまた後でかな。
と思いきや、いきなり手の中に本の感触が。慌てて確かめると、見慣れた装丁。レシピ帳だ。す、すげえ。遠隔操作! 超便利機能じゃん。
空に掲げる。勝手に宙に浮かぶ例のポルターガイスト的なヤツが始まり、やがて手の中に落ちてきた。
開いて真っ先に目に飛び込んできたのは……『賢者の石』というアイテム名。え、ヤバ! 多くのゲームで、概ね終盤くらいに手に入る超有能アイテムじゃん!
慌てて詳細を見ていく。
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No.5
<賢者の石>
組成:鎮めの石×おばあちゃんのパンツ×冷却の玉
内容:手に握り込むと、性欲を抑える効果を持つ石。発散後の賢者モードのような精神状態に導く。
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そっちの賢者なのか……
ガッカリ……でもないか。むしろ今の状況だと、万病に効いたり、体力を回復してくれるホンモノより、こっちのが良いまである。
『ニヤニヤ。感謝されるかなあ?』
クソ。白々しい。
(……ありがとうございます)
また感謝効率を上げてしまった。




