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爆乳ハーレム島の錬金術師  作者: 生姜寧也


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304/339

304:年長組と合流

 さてと。それじゃあ、ここから反撃開始だ。

 と、その前に。フラフラと銀妖精さんが飛んでくるのが見えた。何事か、と身構えたが。


「凄いね。ハリアンより速かったよ。約束通り、ルナストーンの欠片をあげるね」


 まさかのサブイベントクリアのお知らせだった。けど、何故だ? 俺はさっき転移装置を使って樹上に行ったのに。以前「ワープは無効」と言ってたハズだが。

 と、そこで。ポーラが閃いたという顔になり、


「クローチェなんだよ! さっき凄いスピードで登ってたんだよ!」


「あ……」


 なるほど。そういうことか。そして今のタイミングでやって来たのは、クローチェが完全に味方になったことで、完了フラグが立ったからかな。


「え? ウチ? え?」


 事情を全く知らない当の本人は、ひたすら困惑している。

 ただ、

 

「大手柄なんだよ!」


「ありがとう! 助かったよ!」


 よく分からないながらも、俺たちに感謝され、照れ笑いを浮かべた。


 しかしこれで、『粗チン砲』の素材が1つクリアされたな。我が家に帰れるか不透明な今、ここで現地調達できたのは助かる。


「それで、次は何をしますの?」


 一段落したところで、ロスマリーが訊ねてくる。俺は1つ頷いた。まあ次やることは決まりきってるよね。


「捕らえられている人たち以外のみんなと合流する」


「お母さんなんだよ!」


「うん。後は一緒に居るというハス貸し。そしてセイリュウ2層に逃げ込んでるアティ&ニチカ組と合流するんだ。そして最後は、牢を破ってフィニス家とアティ家の面々を救出する」


 その際には、エレザかコレッタの妨害が予想される。エレザとは戦いたくないが、同時に「取り戻す」チャンスでもあるんだよな。

 ……まあ今は取り敢えず、みんなの救出に向かおう。


「まずは一番手っ取り早い、ウロの先の石室に向かうよ」


 なにげに妖精郷側から行くのは初めてだね。

 

「了解なんだよ。お母さん、意外とへこたれやすいんだよ。早く合流するんだよ」


 まあうん。可愛い人だもんな。ウロの先に逃げ延びたは良いけど、そこから途方に暮れてションボリしてる可能性は大いにある。

 というワケで、俺たちは気持ち早歩きで目的地へと向かった。石室に繋がる装置の前に陣取り、


「2人とも悪いけど、シャツを脱いで幕を作ってね」

 

「ハリアンライトの光を籠らせるっすね?」


 道すがら、ある程度の説明はしておいたので、初見のクローチェもスムーズに協力(ドレスのロスマリーは不参加)してくれた。プルンプルンと瑞々しい乳房が4つ。そっと賢者の石を握って、平常心を保つと。


「よし、じゃあ所定の位置について」


 俺はライトを2つ転がした傍に座り込み、みんなは装置とライトと俺を覆うようにシャツを広げる。

 コツンコツンと叩いて、光を出し……俺たちは無事、石室へと転移した。

 と、すぐに。


「アキラ! ポーラも!」


「ロスマリー!? クローチェ!?」


 シェレンさんとハス貸しは、俺たちの姿を認めると、ひたすら人名を叫ぶボットと化してしまった。

 駆け寄ってきて、きつくハグされる。シェレンさん、やっぱり心細かった模様だ。


「よしよし」


 年上だけど可愛すぎる彼女の頭を優しく撫でる。

 まあ実際、女神アイの存在を知らない彼女たちからすると、俺が見つけてくれるかどうか不安で仕方なかっただろうし、無理からぬことだけどね。


「来てくれるにしても、だいぶ後だと思ってたよ。あの温泉前の石を主体に使うと思ってたから」


 ハス貸しもそんなことを言う。確かにこの石室からのルートはお役御免感あったもんね。

 まあとにかく、こうして2人と無事に合流できたのは幸いだった。


「2人を運んでくれたのは、放屁鹿の2体なんだよね?」


「え、ええ。あのアキラくらい大きなオナラをする鹿たちよ」


 ……いや、あんなにデカいのはしたことないと思うけど。まあ今は良いや。


「送り届けてくれた後、2体は林の中へ逃げて行ったよ」


 ハス貸しが顛末を教えてくれる。そうか、逃げおおせたか。ホッと胸を撫で下ろす。もういつの間にやら、ホーヒーとヘシカもすっかりファミリー認定してるよね。


「ボクもまた触りたいんだよ。オナラは勘弁して欲しいけど」


 オナラはセットだから、それは無理なんだけどね。触ってるうちに絶対こく。


「無事に全部終わったら、みんなでお礼をしに行きましょう」


「そうですね。無事に全部終わったら」


 そのためには、引き続き仲間を解放して、戦力を取り戻さないといけない。そして全員で畠山に打ち勝つんだ。


「次はニチカとアティですわね」


 ロスマリーが例によって例の如く、仕切りたがりを発揮するが……


「そういえば。なんでロスマリーとクローチェが居るんだい?」


「そうよね。何というか、ウィドナさん勢力よね?」


 おっと。そこの説明からか。

 俺は手短に、転移からここまでの流れを話した。


「そう。私たちが居ない間に、そっちも色々と奮闘していたのね」


「主におちんちんが奮闘してたんだよ」


 まあ合ってるけど。


「とにかく、クローチェはこれからは自分の意思で生きられるんだね?」


 ハス貸しが熱のこもった声で確認してくる。同じ湯を分かち合った同士、それに同じく黒い乳頭を持つ者同士、それなりに気にかけてはいたんだろうな。娘のコレッタも操られているから、他人事ではないしね。


「うん。これからは仲間だよ」


「アキラ……」


「というか、床オナを倒して、もう一度ちゃんと選挙してアキラが勝てば……敵も味方も無いんだよ!」


 そうだな。それが最高の展開だ。そして実現しなくちゃいけない未来だ。


「……行きましょう。次はセイリュウの2層ですわ」


 やっぱり最終的にキミが仕切るんだね、と少しだけ笑ってしまった。

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