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爆乳ハーレム島の錬金術師  作者: 生姜寧也


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299/339

299:光るスライムを倒す

<訂正とお詫び>


297話が抜けておりましたので、298話の前に割り込みで投稿いたしました。前後してしまいますが、読み直していただければ幸いです。お手数、ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。

 女神さんとの会話が終わり、再びセフレ島にフォーカスが戻る。この微妙に時が止まってるっぽい時間を思考整理とゴッデスアドバイスのために使えるのが、何気に俺のもう1つのチートだよな。


「アキラ? どうしましたの?」


「ああ、いや。ちょっとね」


「女神様と話してたんだよ」


 そっか。ポーラにも聞こえていたのか。

 首を傾げるロスマリーだったが、今は新たな超存在の説明から始めてる場合じゃない。悪いけど、話を進めさせてもらう。


「俺たち以外のみんなの様子が分かったよ」


 そうして俺は女神さんがもたらしてくれた情報を2人ともシェアする。もちろん今現在、謎に樹上の民と化しているクローチェの状態についても。


「……フィニス……惜しい人を亡くしたんだよ……」


 まだ生きてるから。ていうか、必ず助け出すから。


「そうですか。おばあ様は、そこまで……」


 やはり肉親が島の仲間に手を上げたというのは、ロスマリーにとって堪える事実だろうな。

 操られてのことだから、という慰めはあまり意味が無いかも知れない。代わりに黙ってその体を抱き寄せ、金色の髪を優しく梳くように撫でた。

 みんなも言ってたけど、操られる前は「そこまでする人」ではなかったらしいし、ロスマリーにしても祖母の変節は傍で見ていて苦しかったハズだ。


「ありがとうございます……アキラ……」


 落ち着いたところで、ロスマリーは俺から離れた。

 俺は改めて周囲を見回す。白く発光するスライムが2匹、樹上にクローチェ。


「まずはスライムを叩いてみるか」


 これが思わぬ強敵という可能性もゼロではないが。見ている限り鈍重な動きで逃げて行くのみなので、戦闘力は皆無なんじゃないかと。


「よし。それじゃあ」


 近づいていく。数十センチ手前で止まった。この距離で見ると、割と眩しいな。光石何個分かは体内に蓄えてるハズだもんな。


「普通のスライムみたいな色だけど、凄い光ってるんだよ」


 興味津々なポーラを(一応)下げさせ、1人でもう一歩前に出る。そして、


 ――ヒュン! 


 シャベルを横薙ぎに振るう。スライムの上半分が刈り取られ、真っ二つに。豆腐でも切ったように手応えが無い。

 そして、これだけで絶命してしまったようで、ドロリと溶けだした。


「弱いですわ」


「うん、助かるよね」


 この場では、戦闘力があるのは俺だけだし。コイツらがクソ強かったりしたら詰むところだったよね。


「もう1匹!」


 サクッと撃破。軽く息を吐いて、シャベルを収める。


「何か落としたんだよ」


 ドロップだ。玉のように見えるが……淡く光っている。


「飲み込んだ光石をそのまま吐き出したってワケじゃなさそうだな」


 なんというか、超デカい(20センチくらいある)真珠みたいな見た目だ。これは一体何なのか。取り敢えず拾ってみると、すぐにレシピ帳が浮き上がる。


「あ。レシピが出るんだよ!」


 ポーラの声も弾んでいる。

 やがて自動筆記を終えて落ちてきたところをキャッチ。なんかもう、この動作もすっかり慣れてしまったよね。




 ====================


 No.27

 

 <粗チン砲>


 組成:カラスギの丸太×ネバリハスの根×蓄光スライムのコア×ルナストーンの欠片


 内容:写生光を蓄えておいて、一気に何発分もの光を放つことが出来るバズーカ砲。蓄光スライムのコア部の近くで写生すれば勝手に蓄えてくれる親切設計で、10回分を貯めれば最大威力のレーザーが撃てる仕様となっている。放つ際にはルナストーンの欠片による聖性も付加されるため、退魔の効果も期待できる。


 ====================




 お、おお。退魔の光筒の上位互換か。まだ下位の方すらマトモに使ってないのに、上位が出ちゃったよ。

 ……レーザーまで必要になる展開が来るんだろうか。


「どうですの? 良いレシピですの?」


「うーん。現状では評価は難しいかな。後々、効いてくる可能性はあるけど」


 そもそも現状、手元には『蓄光スライムのコア』しかない状態なので、作ろうにも作れないし。一旦、放置しかないだろうな。


「スライムの方は片付いたけど。次は……」


 小聖樹の方を見やる。樹上から不安げな顔を覗かせているクローチェ。今度は彼女の救出だな。


「今は普通の状態に見えるんだよ」


「うん。意思が宿った表情だよね。けど……」


「そうですわね。いつまた先程の操り人形状態に戻るかは分かりませんわ」


 まずは会話を試みてみるか。

 枝のすぐ下まで行き、声を掛けてみる。


「クローチェ、俺だ! 分かるか?」


 コクンと小さく頷くのが見えた。良かった。


「下りられないんですの?」


 またもコクンと頷く。確かにあの樹、下りは怖いんだよな。


「ライトを使って転移するんだよ」


 例の位牌みたいな小さいヤツが樹上にあるからね。


「うん。行ってくるよ」


 そう答えると、一瞬ロスマリーが何か言いたげな表情をした。「身内の不始末の尻拭いは自分がやるべき」と考えて、しかし自らの運動神経などを冷静に勘案したら、適任ではないと気付いた感じだろうな。結局、俺に「お願いしますわ」と一任してくれた。


「さてと」


 一応、シャベルは装備する。もちろん、退魔の光筒もだ。

 迎えに行った時にクローチェがまた豹変してしまったら……無手では止めようもないからね。


「いってきます」


「気を付けるんだよ」


「何か危険を感じたら、すぐに戻って下さいね」


 心配してくれる2人に頷き返して、俺は光筒をカタカタと振った。

 1つ息を吐いて、ミニ装置に光を当てる。その次の瞬間、俺は小聖樹の主枝の上に居た。

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