謎の解き方(生物編)
とりあえず、後々のために書いておこうかな、と。
生物の「謎」は、ある一つの『理由』を軸にすることで大半が解くことができます。
この「生物」の範疇には人類も、そして心理の謎も含みます。
その『理由』とは、「そのほうが子孫を残し易かったから」というものです。
身も蓋もない理屈ですが、それが事実なのです。
この「子孫を残し易い」という事柄の第一は「自分が生き延びやすい」となりますが、「子供を残し易い」「子孫が反映し易い」という意味も含みます。
この理屈が最も不適当に思える事象で、「謎」を考えてみましょう。
「女性はなぜ、貞淑であろうとするか?」
単に理屈を適用すると、真逆に思えますよね。
相手を選ばない淫乱な女性のほうがいっぱい子供を作れそうです。
・・・しかし・・・
女性には「相手を選ぶ」必要があるのです。
女性は産める子供の数に限りがあります。
(まぁ、男性にも産ませられる子供数には限りがありますが、でも上限の桁が2~3個違います)
そうしたとき、「相手を選ばない」女性の場合、「出来の悪い」男性との子供を作ってしまう可能性が高まるので、生まれた子供へ「出来の悪い」形質が伝達されてしまい、配偶者を得にくい子孫を増やすことになってしまうので、結果的に子孫が衰退してしまいます。
しかし、「相手を選ぶ」女性の場合には「出来の良い」男性との子供を作れる可能性が高まるので、次代はともかく三代目以降では「出来の良い」形質が伝達される可能性が高いので、子孫が反映し易くなるというわけです。
「形質の伝達」というのは極めて広い意味を指しています。
遺伝子による肉体的な形質はもちろん、後天的に遺伝する性格的なものや知識、遺産として伝達させる資産や、社会的に継承される地位(王族とか貴族とか)も、含みます。
つまり、「有象無象の多数の子供」よりも、「高性能高品質な少数の子供」を産むために、「厳選した男性」を無意識に選べるように、女性は無意識に「貞淑であろうとする」のです。
※「貞淑であろうとする」であることに注意してくださいね。無意識のうちに「厳選した男性」の前ではその限りではありません。
かなり極端な例を上げてみましたが、「そのほうが子孫を残し易かったから」という『理由』を軸とすると、一見不可解な事象でも案外簡単に謎が解けたりします。
『人間は動物とは違う』とか『俺だけは違う』などとの論議もありますが、しかし、そう思うこと自体が
「そのほうが子孫を残し易いから」なのです。
まぁ、基本は(誤解や曲解の多い)『利己的遺伝子論』ですけど、あたしはそれに加えて「性格」も含むだろなって思うわけで。
そもそも「遺伝子ってモノ」の形成からして、淘汰の結果でしょうからね。