表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/6

2.戦闘開始!

応援よろしくです(*‘ω‘ *)











「……おう。お前が、ダリス・アークライトか?」

「お前は、誰だ……?」




 舞台に上がると、そこには昨日の男以外にもう一人。

 身の丈二メイルはあろうか、という屈強な偉丈夫がいた。漆黒の鎧を身にまとい、肩には巨大な戦斧を担いでいる。強面なその顔に、不器用な笑みを浮かべて。

 こちらが何者かを訊ねると、その男性は若干嬉しそうにこう名乗った。



「俺様の名は、ガイアス・ロードベル。この街最大のパーティー『獅子の咆哮』をまとめるリーダーだ」――と。



 そして、彼――ガイアスはゆっくりと戦斧を下ろし、こう言うのだ。



「時に、ダリス。お前さんに訊いておきたいことがある」

「訊いておきたいこと……?」

「あぁ、そうだ」



 何かと首を傾げると、ガイアスは口角を歪める。

 そして、



「お前、以前は王都にいなかったか……?」



 そう、口にした。

 その問いかけに俺は、特に迷いもなく答える。



「あぁ、そうだな。俺は以前まで、王都で――」



 だが、そこまで言った瞬間だった。




「っしゃあああああ! それなら、手加減なんて必要ねぇなぁ!?」

「なっ……!?」




 突然に、ガイアスが声を張り上げ戦斧を振り下ろしてきたのは。

 間一髪でそれを回避した俺は、不意打ちとしか思えないそれに抗議した。



「なに、考えているんだ!?」

「いいじゃねぇか。これくらいなら、避けられて当たり前だろ?」



 だが彼は、続けざまに攻撃を仕掛けてくる。



「………………! ターニャ、下がっていろ!」

「は、はい……!」



 とっさに弟子へ指示を出し、俺は剣を抜き放った。そして――。



「く、ううぅ!?」

「ほう……? 右腕一本で、俺様の攻撃を受け止めるのか!」



 どうにか、ガイアスの一撃を防いだ。

 しかし圧力が桁違い。並の戦士のそれではない。

 間違いなく、このガイアス・ロードベルという男の実力は本物だった。



「いやぁ……。嬉しいぜ、ダリス……!」

「嬉しい……?」



 膠着状態の最中。

 ふと、ガイアスは俺の名を口にして笑った。

 こちらが眉をひそめると、彼は静かな声色でこう語るのだ。



「こんな辺境の街で生まれた俺様には、対等な相手がいなかった。だけどまさか、そっちから出向いてくれるとは思わなかったぜ……?」



 また一つ、ニヤリと口角を上げて。



「『世界最強の剣士』様、よぉ……?」――と。



 そこで俺たちは一度、互いに距離を取った。

 仕切り直し。俺は呼吸を整えながら、真っすぐに剣を構えた。



「なるほど、な……」



 そして理解する。

 どうして、この男がここまで歓喜しているのか。

 それを知ったからこそ、俺もまた小さく笑って答えるのだった。




「悪いな、ガイアス。俺はあくまで――」




 しっかりとした声で。




「世界最強『だった』剣士だよ」――と。




 


https://ncode.syosetu.com/n8617gv/

こちらの応援もよろしくです。

下記にリンク、貼っておきますね。



お読みいただき、誠にありがとうございます!


以下もお読みいただけると幸いです。


面白かった

続きが気になる

更新がんばれ


もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームより★★★★★評価など。

創作の励みとなります!


応援よろしくお願いいたします!!

<(_ _)>

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ここからだ〜! [気になる点] 続き! [一言] コメ不要ですm(_ _)m
[良い点] 更新お疲れ様です(◍•ᴗ•◍) [一言] よっしゃキター! やはり「だった」部分は間違いなかった! つまり多少の苦戦アリだし、リーダーさん何処までやれるかな!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ