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遊びたい盛りの暴君  作者: 豚家 
8/30

冒険者に成る

「そこまで!勝者第二王子殿下」

「ま、こんなもんか」

アルフリードはつぶやいた。

最後の冒険者チームとの模擬戦が終わった。高位冒険者チーム戦場の剣に勝利を収めたアルフリードは残り僅かの冒険者チーム全てに難なく勝利した。戦場の剣の後に残った冒険者チームはランク3と4のチームしかいなかったため、戦場の剣と比べるとアルフリードにとっては物足りなかった。

模擬戦を終えたアルフリードの元へソラ、サラ、ソレイユ支部長が歩み寄る

「お疲れさまでした。アル様」

「全戦全勝お見事です。アル様」

アルフリードの側に控えたソラとサラがそれぞれ労りと讃辞の言葉を述べる。

「おう、高位冒険者との模擬戦はなかなか楽しめた。欲を言えば他の高位チームともやりたかったな」

今回アルフリードの依頼を受けたのは、たまたまその場に居合わせた者たちだ。そのため、依頼を受けていない冒険者は大勢いる。もちろんその中には高位冒険者チームも含まれる。

「なにぶん突然の依頼でしたので、残念ながらタイミングが合わなかったようですね。次があれば前もって御連絡いただければほかの高位チームも依頼を受けられるでしょうし、うちとしても助かります。」

「まぁ思ったより楽しめたし、次は連絡する。」

アルフリードとソレイユが話す。アルフリードは今回が初めての冒険者との模擬戦だったが、低、中位はともかく高位チームとの戦いには満足していた。この日アルフリードの遊びリストに高位冒険者との模擬戦が加わった。

「それよりもよぉ、俺はお前たちと戦いたい、俺と模擬戦しようぜ。今日やった奴らよりお前らの方がつえーだろ。」

アルフリードはソレイユ支部長とその秘書のエリスを見て言った。アルフリードとソラとサラは気づいていてた。ソレイユとエリスがただの冒険者協会職員ではないことに。ソレイユとエリスは元冒険者だ。それもランク7、かつて同じチームに所属し赤花のソレイユ、麗剣のエリスとして名を馳せていたが冒険者チームの解散に伴い協会職員となったのだ。

「申し訳ありませんがそれはできません。私たちの立場上王族の方と戦うのは無理です。それに、王国最大勢力の一角を担う方と拳を交えるなんて恐れ多いものです。」

「はぁ、やっぱそうだよな」

ソレイユが模擬戦の誘いを断るとアルフリードはすんなりと諦めた。冒険者に依頼を出して模擬戦をするのと冒険者職員それも支部長クラスの者と模擬戦をするのとではわけが違う。アルフリードはそれをわかった上でダメもとで提案したのだ。

「じゃ、冒険者登録して帰るか」

アルフリードの突然の一言に一同は困惑した。

「お待ちくださいアル様。冒険者登録をする前に陛下に許可をいただいた方がよいかと思います。」

アルフリードに対しソラから当然ストップがかかる。

「まぁ、登録位ならだいじょうぶだろ」

「陛下に怒られるかもしれませんよ?」

「怒られるぐらいいつものことだろ」

「はぁ、アル様が良いのであればかまいません。では手続きをお願いします。」

最終的にソラが折れ冒険者登録をすることとなった。

「畏まりましたそれでは受付までお願いします」

アルフリード達は訓練場から受付へと向かい冒険者登録を済ませた。

「これが冒険者カードか、それじゃ邪魔したな」

晴れてランク1冒険者となったアルフリードは冒険者カードを眺めながら上機嫌に帰路に就いた。

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