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遊びたい盛りの暴君  作者: 豚家 
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冒険者協会6

冒険者協会で冒険者達と模擬戦を行っているアルフリードは次々と冒険者達から勝利をもぎ取っていく。序盤に多かった若手冒険者チームはもちろん中堅のチームもアルフリードの敵ではなかった。

「次の方前へお願いします」

エリスの声に合わせて二人組の冒険者がアルフリードの前に現れた。一人は両手剣を腰に携えた赤髪長身の男でもう一人の男は短剣を両腰に携えた小柄な黒髪の男だ。

「次の対戦相手は戦場の剣、二人組で冒険者ランク5の高位冒険者チームです」

「やっと来たか高位冒険者、いいねぇ」

エリスが紹介するとアルフリードは嬉しそうにニヤリと笑った。

「両者準備は良いですか?」

「いつでもいいぜ」

「こちらもかまいません」

エリスの問いにアルフリードと、赤髪長身の男が答える

「それでは位置について、始めっ」

開始の合図がした次の瞬間アルフリードの両手剣と赤髪の男の両手剣がぶつかる。二人が鍔迫り合いをしていると、赤髪の男の影から小柄な男が抜け出し短剣で切りつける。狙いは足だ。アルフリードはすぐさま腕力に物を言わせて赤髪の男を弾き飛ばすし短剣を防ぐ、小柄な男は足、腕、頭へとフェイントを織り交ぜながら連撃を仕掛ける。

「さすが高位冒険者、楽しくなってきた」

アルフリードは笑みを浮かべながら冷静に連撃を捌いていく。すると、地面が槍のように突き出しアルフリードへと襲い掛かる。小柄な男の魔術だ。アルフリードへ連撃を仕掛けながら無詠唱でアルフリードの足元に魔法陣を組み立てていたのだ。アルフリードは自身に勢いよく迫る大地の槍を蹴りでへし折る。そこへ気配を殺していた赤髪の男が剣に魔術で風を纏わせアルフリードの蹴りの軸足へと斬りかかる。アルフリードはそれを軸足の跳躍で躱すと小柄な男を飛び蹴りで蹴り飛ばした。蹴り飛ばされた小柄な男は訓練場の壁に打ち付けられると起き上がることはなかった。

「さすが高位冒険者、ここまで楽しめると思わなかったぜ」

「もっと楽しませてあげますよ」

アルフリードと赤髪の男との一対一の勝負が始まる。先に動いたのは赤髪の男だ。距離を詰めながら無詠唱で魔法陣を組み立てると風の刃を放ち風を纏った剣で地面をえぐり目くらましをする。アルフリードは風の刃を切り落とすと土埃に飲まれてしまった。

「風よ吹き荒れろ、〈暴風之檻)」

土埃に飲まれたままのアルフリードに、赤髪の男の上級魔術が襲い掛かる。

土埃を巻き込んだ暴風に飲まれたアルフリードは剣を上段に構える。そして、

「はっ!!」

気合いのこもった一閃の一振り。たったそれだけで土埃だけでなく上級魔術すら切り開いてしまった。そして、切り開いた道を高速で駆けると赤髪の腹に拳をめり込ませた。アルフリードの拳を腹に受けてしまった赤髪の男は白目をむき気絶した。

「中々楽しかったぜ」

「そこまで、勝者第二王子殿下」

こうしてアルフリードと高位冒険者との模擬戦は幕を閉じた。



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