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遊びたい盛りの暴君  作者: 豚家 
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特別任務

冒険者協会での模擬戦を終えた翌日アルフリードは、国王である父シュバイツ・バアル・ファザールに呼び出される。アルフリードはいつものようにソラとサラに起こされると、朝食を摂り、身だしなみを整え、呼び出された時間通りにサラとソラと共に国王の執務室にやってきた。執務室の扉の前には二人の騎士が警護のために立っている。騎士の二人はアルフリードの存在に気付くと流れるような美しい所作で敬礼をする。

「国王陛下、アルフリード殿下が参りました。」

執事のソラは扉を四回ノックすると、アルフリードがやってきたことを知らせる。すると、執務室の中にいる従者によって扉が開かれた。執務室の中はまるで王の権力と威厳を示すかのように、豪華絢爛だ。中には執事と侍女が一人と四人の騎士が壁際に控えている。アルフリードはその中を堂々と歩いていくと部屋の中央に机を挟んで置いてある大きなソファにドカリと座った。ソラとサラはアルフリードが座ったソファの横に立ち、控えている。

「おう、親父来たぞ、話ってなんだ。」

「来たか、少し待ってろ。」

奥の執務机で書類を書いていた茶髪に中肉中背の壮年の美男、国王ファザールはアルフリードに返事をするとアルフリードの向かい側のソファに座った。

「聞いたぞアル、冒険者達と模擬戦をしたそうだな。」

「なんだよ、説教か?」

「そんなわけないだろう、冒険者を殺してトラブルにでもなってたら話は別だがな。」

冒険者協会は国を跨ぐ巨大な組織だ。もし、模擬戦の時アルフリードが加減を間違って冒険者を殺しでもしていたら、相当面倒くさい事案になっていただろう。いかに大国シュバイツといえども敵対するのは避けたい。

「むしろ今回はよくやった。王家の力の一端を示し冒険者共が増長しないように釘をさすことができた。」

王領では王国軍が治安維持をしており魔物の討伐も行っているため、横暴な冒険者は少ないが、貴族たちが治める他領では魔物の討伐に手が回らず冒険者だよりな場所もある。そういった地域では冒険者の影響力が強く、我が物顔で歩いていたり横暴な者が多かったりする。今回の模擬戦で王領で調子に乗る冒険者はさらに減ることだろう。

「それと、冒険者登録したんだろう。そこでだ、お前に特別任務を与えよう。冒険者として世界各地を回り、最高位まで登り詰めろ。シュバイツ王家の力を世界に知らしめるんだ。」

「了解、暴れまわってやるぜ」

「ははっ、それでいい。わかっていると思うが有事の際は呼び戻すからな。通信機は忘れずに持って行けよ。ソラとサラはアルのサポートと各地で得た情報の報告をしてくれ」

「「承知しました」」

「俺からは以上だ」

「よっしゃ、じゃあ騎士団の奴らと遊んでくるか」

「「失礼いたします」」

こうしてアルフリード達は執務室を後にした。王の警護任務に就いていた騎士たちはアルフリードの騎士団と遊ぶという発言を聞き今日が警護の任務でよかったと心から安堵した。


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