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死の理由―推理編―  作者: 明日香狂香
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病院(廊下)

「まったく、掃除《そうじ》する身《み》になってもらいたいよ。」

 三角巾《さんかくきん》をかぶり、掃除用具《そうじようぐ》を持《も》った老婆《ろうば》がいた。ぶつぶつと独《ひと》り言《ごと》をつぶやいている。

「飲《の》んだり食《た》べたり、散《ち》らかし放題《ほうだい》。前《まえ》のやつも、新聞《しんぶん》やら酒《さけ》やら持《も》ち込《こ》んでたし。特別室《とくべつしつ》に入《はい》るやつらってのはどうして行儀《ぎょうぎ》が悪《わる》いんだろうね。しかし、この前《まえ》は惜《お》しかったな。カップ酒《ざけ》なんて置《お》いてあっても、どうせ意識不明《いしきふめい》で飲《の》めないんだからと思《おも》って開《あ》けたところで、呼《よ》び出《だ》されちまったからな。たまには、こういう役得《やくとく》もないと掃除《そうじ》なんてやってらんないよ。部屋《へや》に落《お》ちてた遺書《いしょ》をちゃんと持《も》たせてやったんだから、成仏《じょうぶつ》してくれよ。」

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