2人の魔法
話し合いが終わった2人は、私にこう言ってきた。
『星羅ちゃんは、どっちの魔法から見たい?』
『まずは、俺のを見てもらうんだチャー。』
うーん…。どっちのって言われても…。
迷った私は、提案してみた。
「2人で、じゃんけんして決めたらどうかな…?」
『そうだね!!』
『分かったチャー。』
納得してくれた2人は、じゃんけんを始めた。
『『最初は、グー、じゃんけんぽん。』』
あっ、ベアの勝ちだ。
ベアがチョキで、チャッピーはパーだもん。
『じゃあ、まずは私の魔法を見せるね。』
「うん。」
『星羅ちゃん、何か借して?』
「うん、分かった。」
私は、近くにあったスナメリのぬいぐるみをベアに渡した。
『ありがとう。』
ベアは、そう言って目を瞑った。
スナメリのぬいぐるみに手をかざして何かしている。
『終わったよ。』
「ベア、何をしたの?」
『ちょっと待ってて。』とベアが言うと、スナメリが話し始めた。
『星羅ちゃん、こんにちは。』
「えっ、スナメリ?」
『うん。そこのくまさんが、話せるようにしてくれたの。ありがとう。』
『ううん…。星羅ちゃん、これが私の魔法なの。他にもあるんだけど、今日はこの魔法にしたの。』
「ベア、すごいね。」
『ありがとう。次は、チャッピーだよ。』
『俺の魔法は、水と氷が中心チャー。』
「へぇ、格好良いね!!」
『チャッピー、早くしてよ。』
『チャー。』と言って、チャッピーは手を振った。
すると、氷が出てきた。
その氷は、みるみる内に細かくなっていった。
そして、シロップがかかっている。
『かき氷の完成チャー!!』
チャッピー、かき氷つくれるんだ。
『チャッピー、何でかき氷なの?』
ベアは、少しふてくされて聞いた。
『だって、家の中を水浸しにするのは…いけないかな…と思ったんだチャー。
だから、被害がないかき氷にしたチャー。』
チャッピー、ちゃんと考えてかき氷にしたんだ。
『確かに、星羅ちゃんの部屋を水浸しは駄目だね。』とベアは言った。
『かき氷が溶けるから、皆で食べようチャー。』
『「うん!!」』
私達は、チャッピーお手製のかき氷を食べる事にした。