公園⑤
魔法が解け始めたと同時に、犬は人の形になっていった。
「中島くん…。」
やっぱり、私が思っていた人だった。
だけど、どうして中島くんがここに…?
『羽生さん…。』
『ごめんウキ。魔法は、解けたよ。』
おさるさんは、申し訳なさそうにしている。
『大丈夫だよ。羽生さん、ありがとう。』
「な…何もしてないよ。中島くんは、ここで何していたの?」
少し焦ったような声になってしまった…。
好きな人とこんなに話す事なんて、今までなかったんだもん…。
『僕は、家に帰ろうとしていたんだ。だけど、公園におさるさんが見えて…気になって見に行ったんだ。そしたら、犬にされちゃって…。』
私、さっき変な事してなかったよね…と考えてみる。
「そうなんだ…。」
『もしかして、星羅ちゃんが言ってた人って…』とベアが言い出したので、慌てて話を変えた。
「おさるさんは、これからどうするの…?」
『俺は、魔法の国に帰るよ。』
『一緒に、人間界にいようよ。』とベア。
『だけど、あんな事して…。』とおさるさんは俯いた。
『反省してるから良いチャー。人間は、皆が皆悪い人じゃないチャー。』
チャッピー、立派な事を言うよね。
『ありがとうウキ。』とおさるさんは、涙ぐんだ。
『良かったら、僕の家に来ない?』と中島くん。
中島くんは、優しいなぁ…。
『えっ、良いの!?』
『うん。』と2人のやり取りを見ていたベアは、『中島くんて、男らしいね。』と言ってきた。
「う…うん。」と私は、恥ずかしそうに返事をした。
そして、不思議な事は、無事解決したのだった。




