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1話

それは突然の出来事であった。突然でありながらも、穏やかに起きたものであった。


別に痛い目にあったわけではない。例えば石に躓いてコケて頭を打ったとか、階段から転げ落ちて身体中を打ったとか。はたまた高熱で魘されていた、なんてことがあったんじゃない。そうであれば今頃こんな優雅に椅子なんて座っていない。


ぼーっとしていたら昔から頭上に浮かんだ謎の思い出の正体がようやくわかった。ただそれだけのこと。ひどい混乱もない。普通は痛みを伴うのでは、と疑問に思ったが今の自分の状態を省みたところ決してそういうわけではないらしい。


「………」


冷静に分析して、紅茶を一口飲む。相変わらず美味しい。この程よい甘さのフレイバーティーが私は大好きだ。


窓の開いた外に目を向ける。空は青く、鳥たちは穏やかに空を舞う。昨日雨が降ったからか、風には土の匂いが混じっていた。


あと1ヶ月もすれば春が訪れる。


「カレンお嬢様。空が、美しいですね」


声の主には振り返らず、静かに頷く。


「そうね」


私、カレン・ミル・メイヤール、16歳は前世の記憶を持って、新たに大きな一歩を踏み出そうとしていた。

読んでくださりありがとうございます。


訂正

2017/09/16

2017/11/06 主人公カレンちゃんの名前を間違ってたので訂正しました(>_<)

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