デート改変~序章~
とりま
うっすらと目の中に光が入り始めた。目を開けると僕の部屋ではないところにいた。
今回は初めの時みたくスーツ姿の女性は夢に出てこなかった。
しかし,ここがあの菊池亮輔の生活しているところだとは,すぐにわかった。
改めてみても,すっきりしていてちゃんとコンセプトを考えた部屋の内装になっている。
すると数分後目覚ましがなった。僕は目覚ましの音が好きではないので即効ぺし!っとボタンを押してとめた。
するとスマホが鳴りだした。
見てみると案の定美麗からの電話だった。
僕はスマホを手に取り右にスライドさせて応答に答えた。
「もしもし,りょう起きた?約束どうり,モーニングコールはしたんだから,遅れずに来てよね!」
?前の電話内容と違わないか。前はモーニングコールなんて言っていなかったはず。
そんなことを考えて,前回と違う点を考えてみた。
前回は確か・・・目覚ましがなってから起きたんだったかな。
でもそんな些細な事で変わるものなのか?
筆者の行動一つって言っても今回のはただ数分前に目が覚めたぐらいだぞ。
そんなことくらいで改変できていいのか?
っと考えていたので電話口で美麗が不安そうに
「ね~。ちゃんと起きてる?もしかしてデートの事忘れたとか言わないよね・・・」
「い,いや違う。ちょっと寝起きだったから頭が回ってなかっただけだよ。デートのことは覚えているよ。楽しみだね!」
そう返答したら,美麗は満足したのか二,三話して電話を切った。
スマホを置いて僕は考えた。
もし,僕が前回の時より早く起きた事によって,さっきの電話の内容が変わったのであれば,例えば家を出る時間を替えたり,朝飯のメニューを替えるだけでも何か変化するのではないか?
考えるが早いか,僕は行動に移した。まず替えたのは,服装だった。
前回は白いスキニーパンツに赤色のTシャツ。上に紺色のカジュアルなジャケットを羽織った服装だった。
それを今回はシンプルにダークグリーンのパンツに,白いVネックの半シャツ。上にSaxの七分丈シャツを着た。
この時期には少し薄手すぎるかもしれないが,これくらい変えれば何か変わるだろう。
そして,朝飯は,サンドイッチではなく,僕が好きなマヨネーズにもう一つMAXコーヒーが冷蔵庫に入っていたので,両方ともを胃袋の中に流し込んだ。
やっぱこれだね~ジョージアのマッ缶!!
僕の家にはストックがなかったから見た瞬間に手が勝手に動いてしまった。
そんな食事らしからぬ食事をしているときに,ふと思い出して,
リビングの棚の引き出しにある薬箱から錠剤を一つ取り出して,
残っていたマッ缶でその錠剤を流し込んだ。
これ飲んどけばなんとかなるだろう。
今回は基本流動食みたいなものが朝飯だったので,待ち合わせ時刻までまだ時間があった。
しかし,これも何かの変化になると思って,僕は寝室にあるスマホと財布を斜め掛けのボディバックの中に詰めて,家を出た。
書くよちゃんと。