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うみマニアのやりこみ冒険記  作者: ふんにゃり
 鯉(コイ)の章
66/145

第59魚 1月4日~1月12日⑥

次回から修行内容かなり削った書き方をしようと思います。

表現力がなくて本当に申し訳ない……。



1/6 スキルの【気流制圧】の説明文を変更しました。

 1月6日朝8時30分


 朝早く目が覚めた洋は走りこみや四龍飯店への納品手伝い?を済ませて家に帰り朝食を食べ終わるといつの間にやらこんな時間となっていた。明日からは学校が始まるのでこの時間にフラグメントへ来ることはできないので今日中にできる限りスキル上げを済ませておきたいと思う洋だった。


 8時35分


 ログインしたヒロは現れたオケアノスとダゴンに本日の修行内容の説明を受けた。

①今から午前中いっぱいを使って【処水術】の育成。

②午後からはシークインに手伝ってもらいながらの武器訓練(剣以外のものを満遍なくする予定)

③夕方からはダゴンの触手5本を使っての【水中回避】訓練。


 と内容には大きな変更はないのだが、密度がかなり濃くなっているのだ。今まで訓練は2時間ほどしかしていなかったのに今日は2倍の訓練時間を提示されたからだ。……まあその理由が先も言ったとおり学校がはじまるからで仕方のないこと?だ。




 『さあて、行くよ!【大渦精製】』


 オケアノスが闘技場内にスキルの名前どおり大きな渦を作り出した。小さな渦を中和させても熟練度の伸びが少ないため渦の規模を大きくしてもらったのだ。

 もちろん渦が大きくなるとその中和に必要な精神力が多くなり一瞬気が飛んだと思ったら死に戻りをしているのだ。


 『うーん、ヒロ、渦の中和の訓練だけじゃあまり大きな成長の見込みは無いみたいだけどそれでも続けるのかい?』

 「あぁ、やっぱりオケアノスもそう思うか?実は俺もあまり伸びが良くないなぁとは思ってたんだけど他に手段が見つからなくてよ」

 『だよねぇ。そこで僕は考えたんだ。ここで行う渦の中和訓練は終わりにして強弱様々な海底気流ジェットストリームのある海底火山周辺で訓練をしようとね。そこなら水流の中和訓練ができるだろう、だけど自然発生のため威力の調整はできないからかなり難しくなるよ』

 「まあオケアノスがそういうなら俺としちゃ付いていかないとダメなんだろうし……いいぜ、行こうか」


 話が進み海底火山エリアに到着するとそこは巨大モンスターや激しい海底気流ジェットストリームでその場に留まることも難しい場所だった。たまに襲ってくる巨大モンスターに関してはオケアノスがあっさりと倒してくれているので良いだろう。しかしなぜか巨大モンスターのドロップ品がヒロに入ってきているのは解せぬ……。


 「なあ、オケアノスがモンスター退治してくれるのは非常に助かっているんだけどよ……何で俺にそのドロップアイテムが入って来てるんだ?普通こういうのってパーティを組んだりしてないのその辺の恩恵は無いよな?」


 『それは指輪本来の能力アビリティだね。ヒロが理解している指輪の効果って加護スキル関連だけだと思うんだけど、その指輪には《魔王からの恩恵ベネフィット・ザ・プリンスオブダークネス》と言う固定能力が付いているんだよ。恩恵自体には幾つか種類があってね、今の段階だとドロップアイテムの分配となってる訳だね。そしてここが大事なんだけど今の指輪の封印段階だと魔王と一緒にいるときしか発動しないってことかな』


 「マジかよ……。だがその恩恵には悪いが俺の実力でとった物ではないと分かった以上所持する気は無いけどな」

 ヒロはそういうと巨大モンスターのドロップアイテムを余さず破棄した。それを見ていたオケアノスは目を細めながらにこやかに笑っていた。



 話は戻って海底気流ジェットストリームの中で訓練をすることになったのだがこれがまた難しいのだ。一見穏やかそうな海底気流を勧められて入ったがそこは穏やかには程遠い荒れ狂う海底気流だった。オケアノスが言うにはこの気流が一番扱いやすいとの事だ。


 縦横無尽に荒れる海底気流に揉まれ海底や深海にある火山の岩壁に叩きつけられるヒロだが、無情にも死ぬ寸前にオケアノスからの回復魔法が飛んでくるのでここでも死ぬに死ねない状況となっている。こういったフィールド効果でダメージを受けても【体力増強】や【水の加護】が多く【処水術】は少しだけ鍛えられていき、何とか一度目の休憩となる10時頃オケアノスにより気流の中から助けられた。


 「ぜぇ……ぜぇ、お、オケアノス。ここは今の俺にはやばすぎるわ……もうちょっとマシな所はないのか?」

 『はははっ、この程度の海底気流で泣き言を言ってるようじゃ、僕ら魔王どころか海龍にも勝てないよ?そもそもヒロは海龍と戦うから鍛えにきてたんだよね?海龍はこの海底気流ジェットストリームが目じゃないほど海底気流ジェットストリームの操作に長けてるからもっと慣れておかないと勝負にもならないしね』

 「知りたくない事実だった……」


 しばしの休憩をした後も海底気流ジェットストリームに放り込まれ、ひたすらヒロを苛め抜いた。

しかし休憩を挟んで放り込まれた時には何故だか海底気流ジェットストリームの流れを感じ取れるようになっており、それを実感しながらも水流の中和を試みた。


 それから数十分後一番易しいとはいえ海底気流ジェットストリームを見事に制したヒロはオケアノスからお褒めの言葉を貰っていた。


 『へぇ?思ったより早く慣れたんだねぇ、あ、そうそうちょっと加護スキルの一覧見てみなよ』


 オケアノスに言われスキル一覧を開き最新追加スキルでソートをしてみたところ【気流制圧】なるものが増えていた。


 【気流制圧】:(戦闘時)~気流もしくは気流~と名の付くものを一定確率で無効化する。レベルが上がるごとに無効化する可能性が高くなる。(最大30LVで完全無効化)

 (移動時)空路や海路周辺にある気流や海流を操作することができるようになる。気流を操作することで風や燃料がなくても航行が可能。



 「あぁ、なんか変なのが増えてるな……。オケアノス、もしかしてこれを取得しろと?」

ヒロが聞いてみたところオケアノスは大きく頷いた。ヒロ的にはこれってマジで海龍にしか使えないクズスキルなんじゃないのか?と言う疑念を抱いたが修行に付き合ってくれているオケアノスを信じて取得した。……だってよ海上移動時とかこれもまた船を作れって言われてるみたいでなんかイヤなんだよな。


 『よし、じゃあその加護スキルをセットしてさっきと同じ海底気流に入ってみようか』


 オケアノスに言われるままヒロは海底気流に入ると【処水術】だけで水流の中和を続けるよりも格段に楽になっていた。そのことについてオケアノスに聞いたところ【処水術】と【気流制圧】が同時に発動することで周りにある海底気流ジェットストリームをより敏感に感じ取り、制することができるようになったとの事。


 ちなみにこの辺のモンスターの大半はこの【気流制圧】を所持しているらしくもっと強い気流の中にのみ生息する凶悪なモンスターも要るというので注意が必要だ。


 お昼前まで同じことの繰り返しだが【処水術】【気流制圧】ともにいい感じに上昇したので結果としてはいいとしようか。



 『うんうん、まあ少しはマシになったね。後は攻撃力の問題が片付けばヴンダーフィッシュ位なら倒せるようになるね。早くヴンダーフィッシュを倒してくれないと次の修行に入れないからね』

 「えぇ!?ヴンダーフィッシュ倒せるようになるのが目標じゃねぇのか?」

 『ヒロこそ何を言ってるんだい?ヴンダーフィッシュどころかその次も倒せて漸く修行《序の口コース》だよ?君の目標はヴンダーフィッシュとその次の……名前は教えないけどそれを倒せるようになったら《序の口の入り口》コースは卒業さ』 

 「な、なんてこった……。この苦労をしてもなお俺はまだ修行の本コースにも入れてないのか……」


 そんな事を話しながらオケアノスと共に海底神殿へ帰還したヒロは午後の修行用の武器の準備をして一旦ログアウトをしたのだった。

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