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うみマニアのやりこみ冒険記  作者: ふんにゃり
 鯰(ナマズ)の章
51/145

第47魚 1月1日~1月3日②

むぅ。何かがおかしい。


数日中に書き直しを入れるかもしれません!


本日の投稿はこれだけです。

次話予定は日曜日1話・月曜日1話・火曜日1話予定です。

 12時00分


 早朝に初詣から家に戻り仮眠を取った洋はまだ眠気の残る頭をはっきりさせるため運動がてら家の周りを走っている。



 本来であるならばもう少し眠りたいところだったのだがこの日の13時にフラグメント内において

ひとつの商談があるからである。

 その商談とは自分の持つ生産スキル球〔船大工〕を取得した場合どうしても必要になる木材類の調達をするためであり、すでに持っているスキル【船舶】の育成にも役に立つだろうからである。


 今日約束を取り付けた相手は、先日行われたイベントでヒロの上を行き優勝をしたアーデルハイドというなぞの人物である。この人物はヒロたちが苦労して倒したイベントのボスを単機で数度討伐せしめた猛者であるため気になっていた人物だからだ。

 まあそんな高い戦闘能力を持ってる人がなぜ木材取引相手の募集をしていたのかはなぞなのだ。

あのイベントで上位入賞者は少なからずフラグメント内で目立つ存在になっているのでわざわざ取引掲示板を利用せずとも露店なりを開けばネームバリュー効果によって売れることは想像に難くない。



 13時00分


 待ち合わせをしたアーリルの街のNPCレストランでヒロは一人のイケメン風な男性と向かい合っていた。


 『はじめまして。私の名前はアーデルハイドといいます。この度は数ある中から私との取引を希望して頂きありがとうございます』


 「あ、あぁ、はじめまして。俺はヒロだ。アンタのことは前回のイベントで名前を知っていたので話してみたいと思ってな』


 アーデルハイドはその言葉になるほどと反応しイベントでの怒涛の追い上げについて教えてくれた。

その後も細かい内容や優勝賞品アイテムについてもあっさりと会話に切り出していたのでそこまでいい物ではなかったようだ。




 『っと、楽しい時間ですがそろそろ本題である商談に入りたいと思います。ヒロさんが言うには品質はとにかくとして大量の木材が欲しいとのことでしたね?参考までに用途をお伺いしてもいいですか?』


 「あぁ、単に生産系のスキル球を取得したんだがそれを覚えたとしても種族の特性上木材の調達が難しい。そのため木材を定期的に調達する為に取引相手が欲しかったんだ」


 『なるほど。こちらとしては定期的に木材を提供することは可能なのですがある程度まとまった期間で契約がしたいと思っております。あと失礼ですがご予算などについてのことについても相談をさせていただきたく…』


 アーデルハイドが言うには木材の調達は自分のスキルを併用すれば簡単とのこと。問題はヒロがどのくらいの期間で木材を必要とするかその費用をちゃんと払ってもらえるかだったのだがその答えをヒロが言うとアーデルハイドは大口の取引相手になると判断したようで安堵の表情を浮かべた。


 その後はトントン拍子に商談が進み細かいことを決める段階になった。

メインとなる木材の取引方法は30日のメンテで実装された新しい機能預かり所システムを利用したもので預かり所に入れてあるアイテムやお金を指定した時間に自動で取引できるようしたので常に一定金額を預かり所に入れておかなければならない。


 とりあえず木材の納品は即日からでも可能で品質の指定もできるとのことだったので本日分の木材として丈夫な木材である楓の低品質・普通・高品質のものを10本ずつ購入した。

 ヒロとしてもいきなり高品質な木材を渡されても困るので最初の数日は低品質から普通品質の木材を収めてもらうことにし、ヒロのスキルが育つころに木材の品質を上げてもらうことになった。


 「それじゃあ品質の切り替え時期についてはこちらから連絡させてもらうからよろしく頼む」


 『はい。こちらとしてもいい取引ができそうで安心いたしました。ではコレからもよろしくお願いしますね。それではこちらがフレンド申請と…あと私の名前が長くて呼びにくいでしょうから以後アデルと呼んで下さいね』



 14時00分


 アーデルハイド改めアデルと別れた後ヒロが行ったことはスキル球〔船大工〕の使用である。スキルの育成の目処がたった為安心して取得できたのだ。



 スキル【船大工】を取得したヒロは早速実践しようとしたが大事な事に気づく。そう、大工道具を持っていなかったのだ。


 「なん…だと?」


 アーリルのNPCショップを回ってみたが大工道具を扱う店がなかったのだ。意気消沈したヒロは最後の頼みとばかりに露店街のハヅキを訪ねた。…メリルはねているらしく現在はいないようだ。


 『あ!ヒロさん。明けましておめでとうございます。現実側では挨拶しましたがこちらではしてませんでしたからね。…ってあまり元気がありませんがどうかしたんですか?』


 「おう、明けましておめでとう。新年早々で悪いんだが鍛冶スキル持ちであるハヅキに頼みたいことがあるんだが…」


 『? 私で役に立つならなんでも言ってみてください』


 ヒロは船大工を取得したこと、アデルとの商談がうまく言ったことを話し、いざ船大工をしようとしたところ大工道具を持っていないことに気づきNPCショップを回ったがどこにもなかったことを説明した。


 『そういうことでしたか。じゃあヒロさんが頼みたいことというのは大工道具の作成ですね?』


 「あぁ、頼めるか?」


 『任せてください。余ってる素材があるので一番単純なものなら5分もあれば作れますよ』


 ハヅキが言うには生産で使用する初期道具程度ならすぐに作成できることだったのですぐに頼むと

分かりましたと返事しすぐに作成に入るハヅキ。そして5分後ハヅキが持ってきたものが…



 【簡単大工セット改(喋):大工や船大工が使うのこぎりかんななどが全て詰め込まれた工具セット。しかし名前から分かるように製作者により謎の手を加えられそれぞれの工具に特殊能力が付与されている逸?品。耐久値3500/3500】



 「…なあ、ハヅキ…」


 『な、なんですか?さっと作ったらそれができただけなんで私に説明を求められても困ります!』


 「…はぁ。まあいいか。これからも大工道具を何回か買いに来ると思うから性能良いのも準備しておいてくれるか?」


 『分かりました。次回は今回よりちょっといい物を用意しておきますね!』


 「いや、普通のでいいからな!」

ヒロは先ほど渡されたものを思い出し慌てて普通のものでいいと念押ししてみた所


 『えぇ~。特殊能力つけちゃダメなんですか~?』

とハヅキが上目遣いでヒロを見つめながら言いだす。


 「…ぐぬぅ。変すぎるのじゃなかったら…いい」

 結局チョロいヒロはハヅキの可愛さに勝てず折れてしまうのだった。




 14時20分


 別れる前に生産職として先輩であるハヅキから生産で大事なことを聞いておいた。

ハヅキ曰く生産作業はLV10になるまでは町の中など安全な場所でしかできない…とのことだったので

ヒロはアーリルからテアトルへ移動し東フィールドの浜辺で【船大工】スキルを発動した。



 船大工作成可能リスト

 木材加工 (基本板製作LV1~・工作LV5~・複合板作成LV13~)

 ボード製作 LV5~(????・????)

 小船製作 LV11~(????)



 と表示される。どうやら生産職とはこういったリストが表示されるようだ。

作成可能項目と開放LVが表示され( )には船大工のアーツと取得LVが表示されるようだ。アーツといっても槍のアーツのように攻撃などはできないのは分かってもらえるだろう。


 要するに初めは単板しか作れないからガンガン板を作って慣れろってことだ。

そういうことで早速購入したばかりの楓の木材(低品質)を取り出し基本板製作で切り出していく。


 『ハハハッ。そのようなへっぴり腰では俺たちを使いこなすことなどできないぜ?』

 『もっと腰を使えやゴルァ!ノコギリっちゅうもんはよぅ、ひく時に切れるんだ!押す時に力を入れてどうするんだ!あとはもっと刃をまっすぐに立てやがれ!』


 などと工具を使ってくるとヒロに話しかけてくる声が聞こえるが周囲には誰もいない。

…いや、誰が喋っているかはすぐ分かったんだがあえて言葉には反応せず聞こえた声の注意点だけを実践したのだ。


 それなりに大きい1本の木材から1~5枚の板しか製作できないのはスキルレベルが低いからであろう(そう思いたい)…失敗も多々あるからな。



 「むぅ。やっぱ俺には生産スキルは合わないんじゃないだろうか?一人(?)でこんなことを黙々と続けられるはずが無い!これならとことん海で狩をしているほうが何十倍も楽しいな」


 等といいながらも購入した木材を全て使用するまで続けたのはヒロ自身信じがたいことだった。

道具達から注意される事項も減ってきて2時間ほど掛け30本の木材を全て板に加工し、新しく習得した加工スキルの習熟もすることで船大工のレベルは8にあがっている。ボード作成もしてみたものの粗悪品しか作ることができず

しばらくの間はボード作成はしない方向にしたのだ。


 「時間を食う割にあんまスキルレベルがあがらねぇな。このスキル育成には俺の称号補正が掛からねぇから地道にやっていくしかねぇしな。となると日に30本を加工することをノルマにしていくか」

 アデルに毎日30本ずつ日替わりで違う種類の木材を納品してもらえるようにメールを送っておく。

30本の購入費用として一番高いものでも南フィールドで1時間狩をすればお釣りが来る金額なので問題ない。


 こうして実際に生産作業を体験し生産者の苦労の一端を知ったヒロはこれからは職人系プレイヤーに対して敬意を持った対応をしようと思ったらしい。


 生産作業が終わった頃には夕方であり数時間後にはハヅキやメリルとイベントダンジョンへいく約束をしているので早めの食事をする為ログアウトしたのだった。

ステータス

名前  ヒロ 

性別  男

種族  トリトーン(魚神の僕)

体力  700(150+380+170)

精神力 360(80+240+40)

攻撃力 141((55+88))


装備

武器:トリプルホーントライデント

頭:水棲の額当て

体:鮫革のウェットスーツ

足:ヒレ(着脱不可)

アクセサリ1:ウロコのブーストリング

アクセサリ2:フェスティバルリング


 (武)中級槍技能LV31

 (魔)中級水魔法LV32

 (技)水泳   LVMAX

 (技)水中呼吸 LVMAX

 (技)潜水   LV48

 (技)看破   LV32

 (技)同化(水)LV48

 (技)水中戦闘 LV18

 (技)体力強化 LV17

(特・技)水の加護LV15


 控えスキル:(技)船舶LV1・(生)生け簀LV1・(生)釣りLV11・(特・技)統率LV8・(技)波乗りLV17・(武)弓LV1・(技)機械術LV1 ・(魔)土魔法LV1 ・(魔)風魔法LV10 ・(技)ソナーLV20・

(技)採取LV43・(魔)音魔法LV29 (生)船大工LV1→LV8 new




所持スキルポイント:6→4


武器スキルの場合 偶数レベルごとに攻撃力2~3上昇

魔法スキルの場合 偶数レベルごとに精神力+5

技能スキルの場合 5LVごとに体力または精神力が5上昇

生産スキルの場合 奇数LVごとに生産性効率や品質に上方修正

特殊スキルの場合 5LVごとにランダムでステータスが5上昇


称号:臣下にすら認められない魚神(笑)

初めての魚神島発見者

初めてボスを単独で討伐した者

五大海魔王(蛸)の友達第一号

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