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うみマニアのやりこみ冒険記  作者: ふんにゃり
 鰯(いわし)の章
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第1魚 12月23日①

 12月23日 午後12時00分


 俺がログインするとありがちな中世ヨーロッパ風の新旧併せた町並みとたくさんの人、人、人ぉー。

まあサービス開始後に混む事は予想できてたんだしさっさと此処から移動するとしよう。


 歩き始めようとすると目の前にウィンドウが表示された。


 《チュートリアルクエストを受けよう:ようこそ空と海と大地のフラグメントへ!

 ただいまよりチュートリアルクエストが開始されます。ログインされた皆さんは現在地より北にある冒険者ギルドへお越しください。なおこのチュートリアルクエストを終了した後に


 【空】・【大地】・【海】


の3つから陣営選択をすることになります。所属する陣営は種族などはあまり………関係ありませんのでお気軽にお選びください。なお本日はサービス初日でサーバーが混雑しておりますので本日のみ冒険者ギルドサーバーを増やして対応しております》



 なんだこれ?チュートリアル?陣営?そんなものどうでもいいからまずは海などの水がある場所を探そう。

チュートリアル受諾画面を拒否して最小化しメニュー画面からマップを表示させて海もしくは水に連なるものを探してみるがこの最初の町アーリルには海どころか川や用水路すらないのだ。


 「マジか!このままじゃ俺のシーマンライフが開始早々暗礁に乗り上げてしまう!何とか……早くなんとかしなければ!」


 町周辺のフィールドマップも表示させて見ると北方向に小さな泉と川があり南方向に港町テアトルがある。東のかなり遠い所に湖があり西には水に関連しそうなものは表示されていない。


 「ちぇっ!此処の街の中じゃなにもできない以上この町にいる必要も無いな。なら向う場所は南だ!」


 俺は道具屋へ向い回復系のポーションを初期金額の許す限り購入した。

こういうアイテムはあるに越したことは無いだろうからな。


 こうして誰よりも早く最初の町アーリルを旅立ったヒロの冒険記が描かれていくのである。





 12時10分


 「ぐぁぁぁぁぁ、敵の攻撃が強いぞーー」

ヒロは南へ向う途中に出会ったフォレストスライムに痛めつけられている。

仰々しい名前がついているがフォレストスライムは通常のスライムと同等の力しか持たない。普通の種族で始めていれば攻撃を受けることすらほぼ無かっただろう。


 しかし此処は普通の種族では無いヒロのこと。

種族特性により水のある場所以外での行動時にステータス大幅ダウン効果が働いているのだ。

 そういうこともあり逃げようにもスライムに追いつかれ攻撃を食らう、戦おうとして槍を突き出しても微々たるダメージしか与えることができないのである。とはいえチマチマ攻撃を続けているうちに槍のスキルLVは上昇するわけなのだが。


 「槍のスキルレベルが上がるのは嬉しいけど一匹目のモンスターでここまで苦戦とか無いわぁ」

そんなことをぼやきながら買ったばかりのポーションを使用しスライムを突き続けること5分してようやくフォレストスライムを退治することができた。


 「しんどい!マジでしんどいわ!しかし俺はどうしても海に行かねばならないんだぁぁ」



 12時30分


 「み、みえた!あれが港町テアトルか!」

ヒロが喜びに震え大声を上げるが聞いていたのはモンスターだけだった。



 《シャ~~!》

 ヒロに襲い掛かってきたのはアゴダイショウという普通の蛇のモンスターだ。


 「ぬわぁ!?くそうココまで来て倒れるわけには行かないんだ。ポーションの在庫は後3つか……何とかいけるかな?」


 俺は槍と必死に突き出し蛇との距離をとり、つい先ほど思い出した水魔法を使用した。

思い出しとき槍のLVよりも魔法のLVが高い事を忘れてて軽く落ち込んだんだよなぁ。


 「水波」

 ヒロから放たれる多くは無い水の波動で吹き飛ばされて地面を転がる蛇。

 更に追撃をするべくヒロは槍を振りかぶり日々に何度も振り下ろした。(文字通り武器は槍なのに殴っていた)


 都合10分経過し蛇が《蛇肝》と《蛇の牙》というドロップアイテムになったことを確認して無事テアトルに到着できたのだ。


 テアトルに着いたヒロは1時間もプレイしていないが精神的に疲れたので昼ごはんがてらログアウトし休憩をすることにした。

 槍技能  LV1→LV6

 水泳   LV5

 水中呼吸 LV5

 生け簀  LV1

 釣り   LV1

 水魔法  LV3

 波乗り  LV1

 鑑定   LV1

 船舶   LV1

 方位知覚 LV1→LV3


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