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うみマニアのやりこみ冒険記  作者: ふんにゃり
 太刀魚(タチウオ)の章
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第97魚 2月14日~3月24日⑤

 2月21日~2月26日


 学校を終えた洋は、家ではなく今日から短期で始めたアルバイト先○クド(マ○クでも可)にいた。そこで初めてのアルバイトということでその店のシフトリーダーの男性から指導を受けていた。


 『海島君!笑顔でハキハキと声掛けをするように!!アルバイトだからといって甘えてはダメだぞ!』

 「はい!……いらっしゃいませ~。 ご注文は以上でよろしいですか? かしこまりました。 お待たせいたしました! 申し訳ございません。 ありがとうございました。……これでいいでしょうか?」

 『うむ。元気はいいようだがまだ硬いな……。まあその辺は回数をこなしてもらうしかないだろうね。次は注文のとり方とレジ打ちだけど……』



 とまあ初日から色々詰め込んだぜ。前半はマンツーマンで練習をして、後半は店内に入って実践することになった。レジ打ちで会計をミスってお客さんに怒られてしまったがそんなことは気にしない!

 シフトリーダーさんは、覚えるのが早くて助かると言ってくれたしな(新人にやる気を出させる為の社交辞令ってことだってのは分かるぞ?)


 そういえば、俺が店内実践に入ったとたんに空たちが店に入ってきやがって思う存分冷やかしていきやがった。おのれぇ……。





 とバイトの初日はこんな感じで終わり夜の21時バイトを終えて帰宅、食事を食べシャワーを浴びたらフラグメントへログインする。



 今日のような平日の予定はフィルさんと契約した素材の採取、時間があれば【意思疎通】のスキルのレベル上げに励むことにしている。前者は資金稼ぎ、後者はやはりペットとのふれあいがしたいという気持ちからだ。


 ヤトのことがあるのでまずは魚神島でエサを用意しておき、食べてる間にタルトを連れてサハギン島に向っている。ヤトはまだ島のシステム的な(クトゥルフの愛ともいう?)拘束で出られないのである。

 ヤトがある程度育てば島から出られるようになると思うので当面は魚神島でヤト達と遊び、満腹度を下げてエサを与えるの繰り返しになると思われる。もちろんあげるエサを集める時間も必要だ。


 船を機械化しないといけないという気持ちもあるので育成ばかりにかまけていられないのも事実なので難しい所である。機械化に必要な鉄鉱石はこの数日のバザーで集まったのだが銀鉱石と魔鉱石が思うように集まらなくて困っている。ハヅキに採掘を頼むことができれば良いのだが彼女は彼女で他プレイヤーからの武器の発注をこなす為あまり時間が取れないのである。メリルは採掘スキルを取得していないので問題外だしな……。ベル達姉妹にも採掘スキルを持っていないか位は確認した方がいいかもしれない。


 そう考えながらサハギン島で採取をし、襲い来るサハギンジェネラル達を倒し、順調に素材と宝石が溜まっていく。そうそう、このサハギン達からのドロップである宝石だがアーリルや央都周辺で採れるものよりも品質がいいようでバザーに出すと飛ぶように売れている。最近は宝石とほしい鉱石の交換を希望しようかとまじめに考えている。


 この日は採取とスキルの育成も順調にこなした所でテアトルに戻り預かり所に素材を預けると簡単に人探しをしてから魚神島に戻り当初の予定通りペットたちと過ごした。



 翌日以降も基本的な流れは同じで魚神島→サハギン島→町なのだが今日はアーリルで行った人探しに進展があったのだ。件の初心者プレイヤーが数分前に買い物をしていったという。ちなみに彼が買っていったアイテムは採掘用のピッケル・農業用のくわ・つり用の釣竿だった。


 「水棲系種族なのに陸上で基本行動するつもりなのだろうか?これは水棲系の先輩として一言言わなくちゃならんな」


 露店プレイヤーに彼が向かった先を聞き、ヒロはそれを追いかけるべく町の外へ。

彼はアーリル周辺のヘビやスライムをたおしながらウッドデックへ向かっているらしい。確かにあそこに行けば山や湖もあるからな。購入したという道具を使うには丁度いいだろう。



 久しぶりに感じるステータス大幅ダウンだがヒロにとってこの辺りはもう気にするほどのモンスターはいないので攻撃をされようと無視をして彼を追いかけている。当然後ろにはモンスターの群れがついてきているのだが……。アーリルを出てから間もなくウッドデックという街道でようやくその姿を確認できた。彼の姿はヒロと同じく人型をベースに多少のヒレが生えている姿だが魚人系の象徴であるウロコの色が違っていた。ヒロのウロコは蒼9割に対して彼は碧が9割を占めていた。


 「おーい、そこの人ー」


 ヒロが彼に声をかけると彼が振り向き、ヒロを見て驚いた表情を浮かべた。勿論ヒロも彼の容姿を見て内心驚いている……どう見ても女の子にしか見えないのだが装備は男性のみ装備可能の見た目なのだ。


 『はい……ってあれ?ボクと同じ姿?』

 「いきなり驚かせたようで悪いな。俺はヒロだ。アンタが数日前に開始したっていうプレイヤーだよな?」

 『はい。あっボクはマーシャルといいます。それでえっと確かに開始したのは数日前ですけど……。それがどうかしましたか?』


 マーシャルはヒロに対して自己紹介はしたものの多少警戒しているようだがヒロは気にせず声をかける。


 「いや?どうもしないんだけど一応確認の為に聞いただけだ。今まで俺以外にいなかった水棲系種族のお仲間が現れたと聞いて興味がわいてな?水棲系種族なのに陸上生活に根ざそうとしてるときいてな」

 『……ボクがどういった行動をしようとボクの勝手だと思うんですけど?』

 「っと、悪い。気分を害したか?マーシャルを怒らせるために来たわけじゃないんだ。俺の陣営に勧誘しようと思ってここ数日マーシャルを探してたんだ」

 『……何故初心者のボクなんかを?』

 「理由の大半は俺とおなじく水棲系種族だということから親近感がわいたってこと、あとは初心者プレイヤーなのにチュートリアルクエストやってないだろ?そこが俺と同じだからだな」

 『ボクはソロでやっていこうと思っているので申し訳ないですが勧誘はお断りさせて頂きます』


 予想はしていたが勧誘は失敗かと思ったが俺はここでノーデンスの言っていた男の娘と言ったのが気になり呟いてみた。


 「スカート・ドレス……メイド服……」

 『い、いきなりどうしたんですか!?』

 「……男の娘」


 ヒロがそう呟いた時、なぜかマーシャルは顔を赤くして黙り込んだ。しばらくしてマーシャルが言葉を発したがその言葉がこうだ。


 『ど、どこでそのことを……』

 「知り合いに聞いた」


 ヒロはそういいながらノーデンスに毒づいていた。(アイツはNPCのくせにリアルの事情まで知ってやがるのかよ……クトゥルフといいノーデンスといい怪しさマックスだな)


 『どのような知り合いかは知りませんがだまっておいてください。あれはボクの黒歴史なんです。黙っておいて下さるのでしたらヒロさんの勧誘を受けますのでどうか……』


 なにやらマーシャルにとっては『男の娘』というのが弱点になるらしい。ヒロとしても詳しい話など知らないので言いようがないのだがそんなことは言わないでおこう。黙ってれば陣営にきてくれるみたいだし結果オーライだ。どうしてこうなったかは謎すぎるがな……。このことについてはゆくゆく触れていくだろうから愉しみ?にしているといい。


 ここでマーシャルがヒロのつぶやいた事について多少なりと掘り下がってきていたらマーシャルが陣営に入ることも以後の付き合いがあることもなかっただろうな。


 その後はマーシャルと話しながらウッドデックへ到達。転送装置の登録を行った後、試練の洞窟へ行くというのでついていくと、やはり採掘スキルを持っているらしく採取・採掘ポイントで必死にピッケルを振るっている。その間ヒロはモンスターの相手だ。採れた鉱石は銅と鉄を少々、あとは石ころが大半だった。夜も遅くなってきたのでアーリルに戻ると


 『ヒロさんの陣営は女性ばかりのようですけど何か意図が?』

 「そんなものはない!ただ勧誘したら入ってくれたのが女性ばかりだっただけだ」


 マーシャルが陣営のメンツと性別を見ながら聞いてくる。


 『そうなんですか……?てっきりハーレムなのかと思いました』

 「それこそないだろ?……週末にメンバー集めて紹介するから時間作っておいてくれよ?」

 『了解です。……では時間も遅いので今日はここで落ちます。くれぐれもあの件は内緒にお願いしますよ!』

 「……おう。これからよろしくな。マーシャル!」

 『こちらこそよろしく!』



 マーシャルは魔王の陣営に所属したが基本ソロで行くというスタンスは貫くというのでヒロからの条件は偶にでいいからイベントに参加するように言っておいただけだ。


 マーシャルと別れた後は魚神島に戻りタルトとヤトと遊びエサを与えてその場でログアウトした。

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