今、君は
きっと大好きだったよ、君のこと。
毎日っていうぐらい家まで送ってくれたね。
遊ぶ時っていったら いっつも野球で…。
バットの振り方、キャッチボール。一から十まで教えてくれた。
何回私が空振りしても、何回私がボール落としても
毎回一言「へたくそー」って言ってすごく優しく微笑んでくれた。
_____________そう。あの日まではね。
君は、ある日突然冷たくなった。
私は、ある日突然本気で怒られた。
君はもともと喧嘩っぱやかったけど、
私に向かって怒ったことなんてなかった。
だから私は、自分が何か、悪いことでもしたかと必死に考えた、考えた、考えた。
クラスの男子と特別仲良くしたわけでも無い。
何か気に触るようなことを言ったわけでも無い。
考えた末、これかなと思いあたることがあった。
だから、君を呼び出した。
「何か私に言いたいことはない?」
「……あるよ。」
「…じゃあ、どうぞ?」
「_____好きな子ができた。だから別れてほしい。」
…………ほら、やっぱりね。だいたいこうなることは予想してた。
「いいよ。それが君の幸せなら…。」
「…あぁ。」
しばらくぼーっとしていて、涙はなぜか出てこなかった。
でも、徐々に実感が湧いて来ると涙は止めどなく溢れた。
声をあげて泣きたかったけど、それもできなかった。
今の私は、この頃のずっと先にいる。
過去のことを振り返って、だいたいノンフィクションで書きました。
この物語、続きますよ。…たぶんw