表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

おバカで庶民の同盟




 にっこり素敵な笑顔を肯定だと受け取った私は、身体を大きく震わせた。

 貴公子。貴公子だなんて、そんな。


「裏切者おおお!!!」


 未だにトランポリンで大きく飛び跳ねるてっちゃんに、私はこれっきりだと言わんばかりの咆哮を浴びせた。


「ずっと私たちはおバカ庶民だからって、小学校一年の時におバカで庶民の同盟を結んだのに!貴公子!貴公子なんて!エリートもエリートじゃない!今はおバカでもその内何か才能がにょきにょき生えてくるエリートじゃない!いえ。もしかしておバカの振りだったの!?庶民でおバカの私をバカにしてたの!?ひどい!しかも!獣耳!狐耳!純白の翼!スカートにジャケット!才能がありますよって言わんばかりの要素がありすぎて!もうっこのっ裏切者おおお!!!」


 私はトランポリンから慎重に降りて、てっちゃんに背を向けて駆け走った。

 ひどいひどいひどい裏切りだ。

 駆け走って、駆け走って、駆け走って、公園からも飛び出して、私は家へと全速力で向かおうとしたが体力の電池が切れたので、昔奥ゆかしい駄菓子屋に寄ってサイダー瓶を買おうとしたがお金がない事が判明。

 そうだ、トランポリン代でお小遣いを使い果たしたんだった。


(くう。しょうがない。ここで身体を冷やしてから、家に帰ろう)


 本当はサイダー瓶を片手にアイスをバカ食いしたかったが致し方なし。











(2024.8.12)




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ