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おっさんの徒然エッセイ

やせ薬について



 

 さて、奴隷もたまに見る人気お笑い芸人コンビのYouTubeチャンネルにて投稿された動画が、内容が不適切とのコメントが多く寄せられたことで自主的な非公開となったという記事を読んだんですね。



 奴隷は当該の動画は未見だったんですが、このチャンネルでダイエット関連の動画は以前もありましたし、記事にて動画の詳細を書かれていたので、なんとなく内容は予想出来ました。



 この動画ではコンビのうちの一人、ぽっちゃり体型の男性が案件でお世話になったクリニックで受診して、ダイエット目的で抗肥満薬を3ヶ月間、お腹に注射して8キロの減量に成功したというものだったようです。


 で、不適切とされたのはエビデンスの乏しく、副作用もある薬を人気コメディアンが軽々しく宣伝すべきではないと多くの方が思ったからですかね。



 ですが、実はこの動画でも使用された薬。

 その少し前にネットニュースで普通に宣伝されてましたし、なんなら今もネットにはいくらでも宣伝している記事やクリニックの案内があります。

 

 奴隷も2ヶ月前くらいに紹介記事をGoogleのおすすめニュースで見てますし、検索をかければたくさんの宣伝が出てきます。

 危険性を謳うものより、圧倒的に宣伝記事やブログのほうが先に出てきますからね。

 

 別にそれを持って、このコメディアンが悪くないと言うわけでは無いんですが、エビデンスがないものを宣伝するのは良くないといっても、なんと言うか、コメディアンの方が可哀想に思えるんですよね。



 さて、当該のお薬についてのお話をしていくと。


 このお薬はGLP-1受容体作動薬というものなんですが、通常は2型糖尿病治療薬として認可されているものなですね。

 経口薬としてリベルサス錠 (セマグルチド)が2020年の6月に日本でも認可をうけています。

 そして、下記は厚労省関連の記事からの引用となりますが。


 ~2023年1月27日、厚生労働省の専門部会はGLP‐1受容体作動薬のセマグルチド(商品名ウゴービ)を、肥満症の治療薬として承認することを了承した。~


 引用した内容のように今年の1月には抗肥満薬としても厚労省から認可を受けているようです。


 ですが、このGLP-1については日本医師会や日本糖尿病学会などが、本来の目的外使用の危険性や医師としての倫理に反するとして声明を出していますね。



 アメリカでは以前から抗肥満薬としても使われていたようですが、そもそも、命を危険に晒すほどの過度に体脂肪を蓄積させている患者に対して使用しているものであり、日本国内での臨床データはまだまだ少ないために副作用についてもわからないことが多いのが現状のようです。


 にも拘らず、美容クリニックなどで、認可を受けた薬だと健康な人へダイエット目的で使用することは医療従事者としての職業倫理に悖るとの声明が出されているんですね。


 報告されている副作用では。

 頭痛

 吐き気

 食欲不振

 腹痛

 そして酷いものでは低血糖状態になる。

 こういった副作用が報告されており、使用したけれど効果が無かったという報告も含めて、消費生活センターにも様々な声が届いているそうですよ。



 この薬は過度な肥満や常態的な高血糖により、2型糖尿病になってしまった患者の血糖値のコントロールを目的とした薬です。


 動画では食べた食事の血糖値が半分になると紹介していたようですが、反対に言えば必要な量の食事をしていても、血糖値が低いままになる危険があるということです。


 ダイエットのために食事を減らして、医師から必要な指導を受けないままに薬を投与していれば、命の危険すらあるということです。


 この薬の紹介記事で「十分な食事を摂っていれば低血糖になる心配はほぼない」「厚労省が認可を与えたというのは効果と安全性が証明されたという証拠」というのを見ましたが、どちらも無責任過ぎる意見ですよね。

 

 「十分な食事」というのがどの程度なのか、薬を使っている場合は食事量を増やさなければならないのか、そのままでいいのか。全くわかりませんからね。

 医師の診療の元に指導に従っての使用ならばとも思いますが、そもそもまだ、検証出来るだけの国内での使用データが少ない筈なんですよ。


 「認可されたから効果と安全性が証明された」というのも安易過ぎます。あくまでもアメリカなどですでに認可されているものを、我が国でも認可しただけで、だからこそ、日本医師会も日本糖尿病学会も危険性や医療以外への目的外使用への利用に警告を発しているんですね。

 そもそも、厚労省ですら糖尿病学会の声明を元に美容クリニックでのダイエット目的での肥満薬の利用に注意喚起する内容のチェックリストなんてものを出してますからね。




 ダイエットは楽して出来るものではありませんが、楽してやらなければいけないものでもあります。


 過度な我慢は老化を早めますから、適度な生活習慣を身につけて、ストレスにならないようにしなければいけません。


 自らのライフスタイルに合わせて、徐々に体重を減らしていって、減らした状態を維持できる生活習慣へと自分自身で変化させていくことが大切なんですね。


 普通に楽しく生活して、それでいて適正体重、適正な骨格筋量を維持できることが大切なんです。


 すでに肥満によって様々な生活習慣病を合併させる危険性があるというなら別かもしれませんが、ちょっと太ってくらいではお薬は使うべきではないでしょうね。


 ホルモンバランスを弄る薬はとても危険ですからね。


 

感想お待ちしてますщ(´Д`щ)カモ-ン

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― 新着の感想 ―
[一言] 命に関わるような肥満の人が飲む薬って考えたら……普通体型の人が服用する危険性が嫌でもわかりますね。 んな恐ろしいものを飲むように進めるウェブ広告のあさましさよ……!
[一言] 様々な副作用のある薬を用いたダイエットですと、たとえ痩せたとしても健康に悪影響が及んでしまいそうですね。 仮に副作用が大事に至らなかったとしても、副作用で苦しい思いをしたらストレスが溜まりそ…
[良い点] ・・・うん。 そもそも『美容』目的で、薬剤を使うこと自体が、おかしい。 [一言] ・・・まぁ、あたしの場合には元々、『太れない』体質なんですけどね。 摂取した食事が充分に消化吸収出来ないん…
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