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ホラ話

王都へ向かう旅人が二人が大きな木の下の木陰で偶然、出会いました。

コボルトの男が先に挨拶をしました。

「やあ、ドワーフの旦那。私は、王国へ向かうのですが、旦那は、どちらにまで?」

ドワーフの男が答えました。

「ワシも王都まで行く。よかったら一緒にどうかね?退屈しのぎにお話ししながら旅をせんかね?」

コボルトは、喜んでドワーフの申し出を受けました。コボルトも長旅に退屈していたのです。

さて、王都への二人旅の途中にコボルトが尋ねました。

「私は、王都へ籠を売りに行くのですが、旦那は、なんのご用ですか?」

ドワーフの男が答えました。

「ワシは、さるやんごとなき御仁に、この品物を届ける用事でな。」

コボルトは、ドワーフが差し出した布におおわれた荷物を指指して「これは、何ですか?」と、尋ねようとしたところ、ドワーフが慌てて制止しました。

「いや、触るな触るな。これは、さるやんごとなき御仁のためのモノ。下々のモノが触っては、いかん。」

その言葉を聞いて、コボルトは、少し、ムッとしましたが、ドワーフの持ち物が気になりましたので、コボルトの男が再び尋ねました。

「そのお荷物は、一体何ですか?」

ドワーフが答えました。

「ワシの家に代々伝わる大斧の斧の部分だ。家宝として奉られていたが、先日、とある術師がこれを見たところ、この大斧が、じつは昔、勇者がドラゴンの首をはねた代物だと言い出してな、大変な騒ぎになった。その噂が渡り渡って、さるやんごとなき御仁の耳に入り、この斧を金貨1000枚で譲ってくれと言い出してな。」

コボルトの男は、驚きました。

「金貨1000枚とは、大変な金額。一体、どこのどなた様が頼んだのですか?」

ドワーフは、答えました。

「王都のカザベスティアン=マクノール=ホレスティア=アワドレドレ=マカリニアーア=バァン=ホントクレーナ=ホドガスタル=ペフスティアン侯爵様だ。」

コボルトは、尋ねました。

「えっ?どなたですか?カザベスティアン=マクノール=ホレスティア=アワドレドレ=マカリニアーア=バァン=ホントクレーナ=ホドガスタル=ペフスティアン侯爵様ですと?聞いた事がございませんな。」

ドワーフは、言い返しました。

「違う違う。何を聞いていたのかね?いいか? カザベスティアン=タランティーノ=ホレスティア=ペンペンドレ=マカリニアーア=バァン=パオーン=ホルゾンティア=ペフスティアン伯爵様だ」

コボルトは、首を捻りました。

「 えっ?どなたですか?カザベスティアン=タランティーノ=ホレスティア=ペンペンドレ=マカリニアーア=バァン=パオーン=ホルゾンティア=ペフスティアン伯爵様ですか?聞いた事がございませんな。」

するとドワーフが再び言い返しました。

「違う違う。何を聞いていたのかね?いいか? カザドスティン=パンパンリーノ=ホレスティア=カンカンドルトル=ホンランマカイーノ=バァン=ウニヤーン=ホルスタイン=トンカルロ男爵様だ」

コボルトは、首を捻りました。

「 え?どなたですか?カザドスティン=パンパンリーノ=ホレスティア=カンカンドルトル=ホンランマカイーノ=バァン=ウニヤーン=ホルスタイン=トンカルロ男爵様ですか?聞いた事がございませんな。」

ドワーフは、再び言い返しました

「違う違う。何を聞いていたのかね?いいか?・・・・・・」

ドワーフの言うやんごとなき御仁の名前は、王都につくまで一致せず続いたそうです。おかげで二人は旅の途中に話題が尽きず飽きることがなかったそうです。

旅をするなら話の続く人と一緒にするのが良いと言う話です。

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