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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第三章 運命の輪が作るストーリー
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13-2 明かされる闇

 

「じゃあ、私を手なずけてどうするつもりなの?」

「なんだって?」

「私を手なずけて、何をするつもりなの?」

「何を言ってるんだ?」


「私を利用して、グループを乗っ取るつもり?」

「俺が、何かをするために、お前を利用しようとしてると思ってるのか?」

「そうじゃないの?」

「違うに決まってんだろう」


「じゃあ、私たちを牛耳るつもり?」

「黙れ」

「それとも、私たちを利用して、人間界を牛耳るつもりなの?」

「黙れと言ってんのが聞こえないのか!」

「……」


「俺は、お前たちの人権を認めさせるよう、狩りを止めるように行動するつもりだ!」


「……うまいこと言って、私の気を引こうとしても無駄よ。どんな事を言っても、私を手なずけることはできないわ」

「お前を手なずけようとは思ってない」


「じゃあ、どうして急に、気を遣ったり優しくしたりするの? 私の正体を知って、考えが変わったんでしょう?」

「……そうか。お前はそういう目で俺を見てるのか」

「違うの?」


「当たり前だろう。お前の正体を知ったところで、急に考えが変わるわけないだろう。俺は、お前と一緒に、お前の仲間を何名も助けてきたんだぞ。もし大金を手に入れようと思ってたら、助けた彼らをグループに引き渡したりせず、途中で(うば)って売り飛ばしてる」


「グループの存在がどんなものか、確かめるために何もしなかったんじゃないの?」


「確かに、グループがどんなものなのか知りたいと思ってた。PFSと比べものにならないくらい彼らのことに関して詳しかったし、ネットワークも行き届いてるから情報の網羅(もうら)も早いし、統率力も取れてる。そんな団体が、今まで表に姿を現さなかったのはなぜか、知りたいと思ってたからな。だが、悪意があったわけじゃない」


「でも、そのグループが、私たちシルバーフェニックスで構成されてると知って、考えが変わったとしてもおかしくないわ」

「考えは何一つ変わってない」


「本当かしら?」

「本当だ」

「信じられない」

「どうして?」

「聞き返すの?」


「確かに、お前たちにひどい事をしてる人間はいる。しかし、お前たちの味方をしてる人間だっているんだ。それはお前だって知ってるだろう?」

「例えば、あなたのような?」


「そうだ。人間全部が同じことを考えてるわけじゃない。同じことをするわけじゃない」

「だから、少しは人間を信じろと?」


「無理に信じろとは言わない。しかし、お前たちを助けるために、規模は違うが救出団体がたくさんできてる。そして、それぞれ少しずつだが活動してる」

「だからといって、私たちの人間に対する見方は変わらない」

「俺のことも?」

「……」


「俺は、本当にお前たちを助けたいと思ってる」

「口では何とでも言えるわ」

「……そうだな。だが、本当にそう思ってる」

「……そう」

「……無理に俺のことを信じなくていいが、悪意を持って行動してると思わないでほしい」

「……無理よ」

「どうして?」


「私の立場になって考えてよ。これが反対の立場だったら、あなたは私を信じられる? 物としてしか扱わない人間を信じられる? その人間が言ったことを信じられる?」


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