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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第九章 大陸の秘密
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12-3 さらなる協力者

 

 一方、末娘が救助されていたことを知らされた「風の貴族」セカンドのホッフマイスター侯爵は、病気で亡くなった妻のところへ行ったのだろうと思っていたため、大泣きしていた。


『ホッフマイスター侯爵、そんな辛いことがあったなんて……でも、フロリナが無事でよかった』侯爵の手をとり、ともに涙を流す「風の貴族」トップのファルーク。


『フローティアの忘れ形見のフロリナを幽閉してたなんて、信じられない。誰なの? 制裁してくるから教えて!』怒り心頭の「風の精霊」の女王エミア。


 そんな彼女に「エミア。今は言うだけにしといてくれよ。これから組織が綿密に立ててきた計画を実行に移すから、そのことに支障が出ないようにしないといけないからな」ショウが落ち着くようにゆっくり話し掛けると『組織の計画って、どんなものなの?』と聞き返してくる。


「もちろん、救助活動のさらなる強化と、砂漠化していく土地の対応。

 動植物が死滅していく世界では、生存し続けることはできない。それは、あなた方が消滅することによって引き起こされる悲劇です。

 そして、人間も消滅するということを、大部分の人間は知りません。

 そのことをわからせるためにも、アディたちの協力が必要になると考えてます」エミアへの説明が、ジェシーたちへの説明と変わっていく。「まずは、話し合いのテーブルに着いてみませんか?」


『そうですね』ショウの提案に頷く「水の貴族」トップのジェシーが、『その方向で、話し合ってみます』


「再度繰り返しますが、あなた方のことは、下の階にいる組織のメンバーが必ず守ります。その点は心配しないでください」


『……ありがとう』「土の貴族」サードのタンデルチェスト子爵が、小さな声でお礼を言う。


『とにかく、今夜は手足を伸ばしてゆっくり休んでくれ』グループのボスであるキルシュが声を掛けると『ああ、そうさせてもらうよ』涙を拭き、口元に笑みを浮かべて答える「風の貴族」セカンドのホッフマイスター侯爵。


『それでは、次の打合せは、明後日の午前十時頃に再開でいいか?』


 グループのボスのキルシュに聞かれ、「土の貴族」サードのタンデルチェスト子爵が全員の顔を見回したあと『承知した』と答えると、『うまいものを食べてゆっくり休んでくれ。では、先に失礼するよ』と言って通信が切れると「では俺たちも、これで失礼します」


『ショウ。チョコレートとクッキー、忘れないでね』エミアが釘をさすので「アハハハッ、わかった。明日買って、リートレたちに持ってってもらうよ」


『ありがとう!』

「では」ショウも通信を切る。


 そして、その日の夕飯後、「水の貴族」トップのジェシーとサードのジュリアスの部屋から、たくさんおしゃべりをするかわいい声が、集まったみんなの顔を笑顔にしていた。


『パパァ! だっこォ!』


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