4-1 次のステージに向けての理解
「では、どういう状況なのか、説明してもらえるか?」ショウが頼むと『申し訳ないが、まだ君を信用しきれてないから、説明することはできない』
『ファルーク』
『悪いね、エミア。君の頼みでも、これは聞けないよ』
「ファルーク」今度はラルが声を掛ける。「私も、今どうなってるのか知りたいの。説明してもらえるかしら?」
『……ラル……では先に、俺の質問に答えてもらえるか?』
「どんなこと?」
『なぜ人間と一緒にいるんだ?』
「……それは……」
『君の答えに納得できたら、説明しよう』
そう言われて俯くと、今度はショウがラルを見る。
『ファルーク。ショウはエミアたち精霊と話をすることができるんだよ。それだけでも、彼が特殊な立場にいることがわかるだろう?』「水の貴族」トップのジェシーが説得する。『それに、僕の姉のシンシアを助けてくれたのは彼なんだよ』
『ジェシー。俺の質問を聞いてなかったのか? 俺は、どうして人間と一緒にいるのかと聞いたんだぞ』
『だから……』
「ファルーク。質問に答える」俯いているラルが口を開く。
「彼は、ショウは、私の命の恩人なの」と言って顔をあげる。
「彼がいなかったら、今、私はここに居ない。彼の支えがなかったら、私は生きていられなかった。
今も、精神状態が不安定になっている私のためにいろいろ手配して、落ち着ける今の場所に一緒にいてくれる。だから、一緒にいるのではなく、一緒にいてくれるの」
「ラル……」
「だから、ショウを信じられないというのであれば、私も信じてもらえないことになる」
『……そうか。ショウ、疑うようなことを言って悪かった』
「君が謝ることはないよ。言われて当然のことだと理解してるから」
「ファルーク。おまえも同じことを誰かに言われたんじゃないか?」右隣のオルトが聞く。「だって、俺も人間だぞ。イケメンたちと同じ関係性だろう?」
『オルト君、それは違うよ』「風の貴族」セカンドのホッフマイスター侯爵が話に入る。
『君とファルークの関係は、王国との通路を管理する者としての付き合いだ。
しかし、彼女たちの関係性は違う。だから聞いたんだよ』説明すると、テレビモニターに映るショウに向かって『彼女を助けてくれてありがとう。今も支えてくれていることは十分わかったよ』
「お礼を言われることではありません。当然のことをしているだけですから」
『それでは、君の疑問に私が答えよう。当初の計画では、我々がそれぞれの精鋭部隊を率いて問題を解決することになっていたんだが、なぜかこちらの行動が漏れていて、行く先々で待ち伏せされて、壊滅したところもあるくらいなんだ』
「では、一時期、大勢のあなた方の仲間が捕まったと報道されたのは、そのことがあったからなんですか?」
『そうだ。その時、かなりの仲間を……失ったよ』
「情報が漏れていた。その時、内通者がいると考えられたんですか?」
『そうしか考えられないだろう? その為、我々をサポートしてくれていた、通称グループを率いているキラが調査を始めたんだよ』
「なるほど。先行隊を潰して、キラのメンバーとして動いている後継者たちを呼び寄せたんですね?」
『……そういうことに、なるんだろうね』




