48-2 次のステージに向けて
『ショウ。両隣の領主の配下たちが、僕たちを見つけるために、街中をうろついてるんですか?』窓の外を見るジェシー。
「そうらしいよ。そのホテルに行くまで、怪しい者が付いてこなかったか?」
『僕たちはホテル前までタクシーで来たので、付けられてはいないと思います』
「そうか。それなら大丈夫だろう。では次に、そのホテルを引き払って、これから言うところに向かってくれ。郊外だから、分散してタクシーで行けばいい」
『わかりました。変装してホテルを出たら向かいます。住所を教えてください』
「住所は……。俺の名前でウィークリーマンションを借りてある」
『ウィークリーマンション? ビジネスホテルとかじゃないんですか?』
「さすがにホテルは危ないだろう? すぐに見つかってしまうぞ」
『ああ! そうですよね。でも、国外にいる者に貸してくれたんですか? 入国が厳しいから、伝手かなにかがないと無理だと思いますけど、どうして借りられたんですか?』
「元々、俺たちもルナノヴァへ行く予定だったことは知ってるよな? その時の滞在先として、紹介してもらったところなんだよ。
今いるところも、同じ管理会社のウィークリーマンションだから、借りられたんだ。
その管理会社には話を通してあるから、着いたら一階エントランスにある管理室へ行って、鍵をもらってくれ。借りた部屋は最上階の五階だから。
なにか言われたら、電話くれれば俺が代わって説明する」
『わかりました。では、向こうに付いたら連絡します』
「ああ、あと一つ。別の階の部屋に、シルビアと行動してた組織の調査員たちがいるから、注意しといてくれ」
『エエッ! どうしてですか? 彼らは拠点となる場所がありましたよね?』
「そのことも、部屋について落ち着いたら話すから、今は早く移動してくれ」
『わかりました。じゃあ、一旦切りますね』
「ああ、連絡待ってる」
ジェシーが電話を切ると、ジュリアスはチェックアウトの手続きをするため、バッグを持つとサンドイッチを食べながら部屋から出て、一階のフロントへ行く。
『今の彼が、君たちの話にたびたび出てくるショウという者なのか?』「土の貴族」サードだったタンデルチェスト子爵が確認してくる。
『その者は本当に信用できるのかね?』「風の貴族」セカンドのホッフマイスター侯爵が、少し疑うように聞いてくるので『ラルさんのパートナーです。そして、僕の姉を助けてくれた人です』
『シンシアを助けた? 人と言うからには人間なのか?』怪訝そうに聞くタンデルチェスト子爵に『そうですが、僕たち側の人間です』
『そうはいっても、人間なんだろう?』
「俺も人間なんだけどな」オルトがボソッと呟くので『君のことは信用してるから』慌ててフォローすると『僕も同じことが言えます。ショウのことは信用してるので』
『しかし……』
『タンデルチェスト子爵』黙ってやり取りを聞いていたエミアが口を開く。『ホッフマイスター侯爵も。ショウは、彼は私たちと話ができるのよ』




