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シルバーフェニックス戦記 ~護るべきものは~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第八章 ルナノヴァ国の秘密
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47-1 新たな戦略の模索

 

『エエッ! 住宅街?』夕日に照らされた石造りの道路に、明かりが点きはじめた住宅を見て目を丸くするジュリアス。『あの森の中じゃないんですか?』後ろを向くと白い壁があり、出てきたドアは消えていた。『ドアはどこですか?』


『閉じると見えなくなるようにしてあるんだよ』説明するタンデルチェスト子爵。『万が一、出口のドアが開いて誰かが中に入ってしまったら、大変なことになるからね』


「モヤのない景色を見るのは久しぶりだよ! 広いなあ。夕日があんなにハッキリ見えるなんて、本当に外に出てきたんだ……」感無量のオルトが涙ぐむ。


『さっきまで洞窟の中だったのに……』訳がわからないエミアが、ボーゼンと夕日に染まる空を見る。


『焼きたてのパンの匂いがするね。どこで焼いてるんだろう?』嬉しそうに匂いの元を探るファルーク。


 白壁の隣のパン屋さんからいい匂いが漂ってくるので『あれ? このパン屋さん』ジェシーには、パン屋も白い壁も、石造りの道も周りの住宅街の景色も見覚えがあった。『ここは……』


『この道の先に、「螺旋(らせん)の迷路」の入り口を作ったんだよ』「風の貴族」セカンドのホッフマイスター侯爵が石の道路の先を指さすので『では、ここは僕たちが結界に入るキッカケになった町ですか?』驚くジェシーに『そうだよ』笑顔で答える。


『さあ、暗くなる前に街中へ戻ろう』タンデルチェスト子爵が、「螺旋(らせん)の迷路」の入り口と反対のほうへ歩いていく。


 あとから付いていくジェシーが、後ろを歩くホッフマイスター侯爵に『この道を先に進んだら、また「螺旋の迷路」に入ってしまうんですか?』と聞くと『結界を解いてないから、そうなるね』


『ほかの誰かが間違えて入ったりしませんか?』


『我々でなければ入り口を見つけることができないから、もし入ってしまう者がいたら、それは我々の仲間しかいないよ』


『その可能性はありませんか?』


『もちろんあるが、入国審査が厳しいこの国に来て、中心地ではないこの町に来る確率は、かなり低いと思うがね』


『確かに、そうですね』


「俺、焼きたてのパンの匂いを嗅いだら、急にお腹が空いてきたんだけど、飯、どうする?」オルトが確認してくるので『早くホテルに戻って夕飯にしたいけど、きっと領主たちの配下の者が、僕たちが戻ってくるのを待ち伏せしてるだろう』予測するジェシー。『このままホテルの部屋に戻るのは危険だ』


『では、私が宿泊してるホテルへ行きましょう』ジュリアスが声を掛ける。『数日戻ってないので、もしかしたら警察が来てるかもしれませんが、そうでなければ大丈夫だと思います』


『では、一旦、ジュリアスが宿泊してるホテルへ行きましょう。大丈夫であればもう一部屋借りて、今後の作戦を立てましょう』


『ショウにも連絡しないと。きっと心配してると思いますし、何より、今回の報告をしないといけません』ジュリアスがエミアを見ると『そうね。最初はファルークがいるかもしれないと言ってたから』


『そうなのか?』驚くファルークが『どうして俺がいると思ったのか、聞いてみたいね』


『とにかく戻ろうか』タンデルチェスト子爵が、タクシーを拾うために大通りへ向かう。


 運よく二台のタクシーを拾うことができ、エミアは先にホテルへ飛び、ジェシーたちは二手に分かれて乗り込むと、宿泊しているホテルがある首都のルナプレスへ戻る。


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