43-5 結界を張った森の秘密
『ジェシー。その映像をどこで見たんですか?』そのビデオカメラを借りて、結界の出口を撮影してきたジュリアスが聞くと『ショウが裏サイトにアップされてるのを見つけたんだ』
『あのテープがネット上にアップされてるのか!』驚くオルトがジェシーの目の前に来るので『あ、ああ、パスワードが掛かってたらしいけど、犯罪者並みのスキルを持つ仲間がいて、解除できたから見ることができたんだ』
『それで、俺が結界の中にいると知ったのか。でも、誰がそんなところにアップしたんだ?』
『それはわからないけど、ドアップで君の顔が映ってたからね。突然出てきたから絶叫したよ』ジェシーが苦笑するので『エッ! マジで! そういえば、レンズ側から覗いたな』頭を抱えてその場にしゃがみ込む。
『途中で遮ってすまないが、話についていけないので、説明してもらえるだろうか』ホッフマイスター侯爵が苦笑するので、エミアが『いろんなことが起こっているようだから、混乱しないように順番に話していきましょう』と提案する。
『その話の前に、なにか食べさせてもらえないだろうか。実は、朝食がまだなんだ』
困った顔をしてタンデルチェスト子爵がオルトに依頼すると『そうなんですか? じゃあ、なにか作りますから、ソファに座ってゆっくりしててください。
ジュリアス、そこの棚にティーパックが入ってるから、入れてもらえるか?』キッチンとリビングの間にある木製のキャビネットを指すと、また裏戸から外に出る。
ホッフマイスター侯爵が、まだ視力が回復していないファルークを連れてリビングのソファに座ると、向かいにジェシーとタンデルチェスト子爵が座り、ジュリアスとエミアはお茶を入れる用意をするため、キッチンへ行く。
『きれいに使ってくれているようだね』タンデルチェスト子爵が満足そうに部屋の中を見回し、『あの時は時間を掛けて作ることができなかったからね』
『私も慌てていたからイメージが混ざってしまって、あり得ない巨大なクリーチャーを造ってしまったよ。オルト君には注意するよう話してはいたが、大丈夫だっただろうか』心配するホッフマイスター侯爵。
すると、向かいに座っているジェシーが『もしかして、巨大ナメクジを造られたのは侯爵ですか?』
『なんだ、君は会ったのかね?』
『因みに、私とエミア様も遭遇しました』と言うジュリアスが『ファルークが閉じ込められていた、例の通路がある洞窟の周りを徘徊しているようですね』
『元々あの洞窟の周りを見張るために造ったんだが、外部から侵入者か来たら排除するようにしたから、あちこち動いたんだろう』
『ほかに何体造られたんですか?』ジェシーが聞くと『何体造ったかな? とにかく時間がなかったからね……そうだな……三・四体は造ったはずだよ』




