43-2 国際刑事警察機構の刑事
『ほらほら、そこでイチャつくな!』不機嫌に言うシルビア。「会議中だぞ!」
『ぽんぽこってなんですか?』今度は、今まで注意していたジェシーが食いつく。
「ダメだ! 忘れろ! ラル! 言わないと約束しただろう!」
「ショウがアルドのことを、ぽんぽこ親父って言ってたのを思い出した」
「そうだけど! まずったな」
『それで!』シルビアが話を戻す。『レンて奴は、この大陸のどこにいるんだ?』
「ルナノヴァ国の隣、メルクリオスにいるらしい」
『エエッ! そんな近くにいるのか!』
「たぶん、ルナノヴァに入国できないから、隣の国にいるんだと思う」
『どうして隣国にいるのか、理由を聞いてないのか!』ティスが大声を出すので「ティス。レンは刑事としてこの大陸に来てるんだ。いくら俺が古くからの友人だといっても、話せる情報は限られるだろう?」
『ま、まあ、そうだな』
「本当に教えてくれなかったの?」意外に思うラルが小声で聞くと、「シッ」と言い返すので「話せない理由があるの?」するとショウは少し間をおいて「あとで話すよ」と答える。
『ショウ。そのレンという刑事と連絡が取れるんですよね?』ラルたちの会話が聞こえないジェシーが聞いてくるので「ああ、取れるよ」
『では、ティシャのことを覚えてるか聞いてもらえますか?』
「もちろんだ。彼についてなにか知ってるかも聞いておく。それと、例の探検家の消息も」
『お願いします』
「ここでレンの話が出たから、聞きたいことを思い出した」と言うショウが「ティス。どうやって同行する刑事二名を選んだんだ?」
『なんだって?』思っても見なかったことを聞かれて戸惑う。
「シルビアが刑事二名を尾行したとき、この国の領主の館に入ったと言ってただろう?」
『それは確かだ』保証するシルビア。
「今、その情報を聞いて、なにか気づかないか?」
『なにが言いたいんだよ。ハッキリ言えよ』
「ティスと一緒にきた同僚の刑事は、ルナノヴァ国の領主、オルトと繋がってるらしいことはわかってることだ。前にシルビアが尾行したとき、これみよがしに領主オルトの屋敷に入っていったから。だけど、その二名は、ルナノヴァ国の領主と繋がってるんじゃなく、両隣の領主たちと繋がってたんだ」
『アッ!』思わず声が出るジェシー。『今回の、ルナノヴァ国を統治すると言いはじめたこと!』
「そう。だから、ティスは最初からこうなることを知ってて、あえて領主たちと繋がっていた二人を誘ったんだろう?」
『ティス、そうなのか?』隣に座っているシルビアが声を掛けると、しばらくしてから『お前、よく気付いたな』
「情報が多すぎて取りこぼしそうになるから、リスト化したんだ」
『ルナノヴァ国の現在の領主が偽者で、国際刑事警察機構が関与してることを暴露したかったのか?』
『ちょっと待て!』止めるシルビア。『今のこの国の領主が偽者だという根拠はあるのか? 噂の域を出てないんだぞ』




